皮膚の白い斑点の原因はカビ!?「癜風」は市販薬で治る?放置するとどうなる?

更新日:2023-01-18 | 公開日:2021-03-26
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皮膚の白い斑点の原因はカビ!?「癜風」は市販薬で治る?放置するとどうなる?

皮膚に白い斑点ができている…。
それは、カビが原因の「癜風(でんぷう)」という病気かもしれません。

どう対処すればいいのか、お医者さんに教えてもらいました。

監修者
経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任

皮膚の白い斑点はカビのせい?

医師女性
皮膚に常在しているカビの癜風菌(マラセチア菌)が原因で、「癜風(でんぷう)」を発症し、皮膚に白い斑点が発生することがあります。

癜風になると、フケ状の粉を伴う白っぽいあざのような斑点(脱色素斑)ができます。

「白い斑点がでる」癜風の症状

  • 境界線がはっきりしている
  • かゆみや痛みを伴わないケースが多い
  • 表面は少しだけカサカサしている
  • フケ状の白い粉がでる

カサカサした部分の粉を顕微鏡で観察すると、癜風菌の胞子や菌糸が見えます。

なぜ?癜風を発症する「原因」

医師女性
明確な原因ははっきり分かっていません。
癜風菌が増殖しやすい、“高温多湿で脂っぽい”という皮膚環境による影響があると言われています。

癜風になりやすいのはどんな人?

  • 20歳~40歳代の男性
  • 汗をかきやすい人
  • 皮脂の分泌量が多い人(脂っぽい)
  • 年中、暑い場所で仕事やスポーツと行っている人
  • 内分泌疾患(糖尿病等)を患っている人
  • 肥満傾向の人
  • 免疫抑制剤(ステロイド薬)を常用している人
  • 低栄養状態の人
  • 妊婦

癜風は、体のどこにできやすい?

医師女性
首・胸・背中・脇・上腕など、皮脂分泌が盛んな部分に発生するケースが多いです。
特に夏は、汗をかきやすい部分に発生します
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癜風は人にうつる?

医師女性
人への感染はさほど心配しなくてもよいでしょう。
「癜風菌」はほぼ全ての人の皮膚に存在している常駐菌です。

ただし、まれに、スポーツのユニフォーム等の共用によりうつってしまうケースがあるので、貸し借りは控えてください。

癜風は市販薬で治る?

医師女性
軽度の癜風の場合、市販薬を使用することで症状の改善がみられる場合があります。

真菌症の治療に用いられる「マラセチア菌を抑える抗真菌剤」を配合している市販薬を選びましょう。
わからないことは、薬剤師に相談してみてください。

マラセチア菌を抑える抗真菌剤の市販薬の例

  • ピロエースW軟膏(第一三共ヘルスケア)
  • クロマイ-N軟膏(第一三共ヘルスケア)

1週間程度、市販薬を使用しても良くならない場合は、皮膚科を受診してください。
自己判断で市販薬を使用し続けるのは危険です。
癜風に対して有効とされている抗真菌薬の中には、医療機関のみで処方される薬があります。

生活上の注意点

  • 汗をかいたらそのままにせず、頻繁に着替える
  • 汗は放置せずにシャワーまたは濡れタオルでふき取る
  • 綿・麻・シルクなど通気性のよい天然素材の下着や洋服を身につける
  • 脂っこいものや香辛料をできるだけ控える

医療機関での治療法は?

医師女性
飲み薬と、1日1回患部に塗る抗真菌薬の塗り薬を処方されることが多いです。

細菌・カビの増殖を抑制する成分が入った薬用石鹸・シャンプーを用いる場合もあります。

感染が広範囲に広がったり、繰り返し起こったりする場合は、さらに飲み薬を追加していくこともあります。

治療期間はどれぐらい?

1~2ヶ月間治療を継続することで、癜風菌は陰性になるケースが多いです。
症状が良くなってきたからといって、薬を塗らなくなると再発する可能性が高まるので、医師の指示に従いましょう。

色素沈着・色素脱失等はすぐには完治せず、長期間残ってしまうことが多いです。

色素沈着・色素脱失等は有効な治療方法はありません。
長く放置された脱色素斑や色素脱失を治すのは困難です。
癜風の治療を早めに行うことが、色素沈着・色素脱失の治療につながると考えてよいでしょう。

皮膚科を探す

放置はNG!治療は「最後まで受ける」ことが大事

医師女性
放置すると、色素脱失が後遺症のように残ってしまう場合もあります。

癜風を放置したり、症状治ってきたと自己判断して治療の途中で薬の使用を中断すると、再発を繰り返すようになってしまいます。

医師女性
再発・後遺症を防ぐためにも、皮膚科での正しい治療をおすすめします。

皮膚科を探す

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