水中毒を起こす5つの原因と対策方法!どれくらい飲んだら危険?

公開日:2019-02-25 | 更新日:2020-09-15
556
水中毒を起こす5つの原因と対策方法!どれくらい飲んだら危険?

水は、人間が生きていくために必要不可欠なものです。
私たちは1日に、約2.5リットルの水分が必要になります。
2.5リットルと聞くと多いように思いますが、通常の生活を送るだけでもこの量の水分が消失されています
そのため、適宜水分を補給し、必要な水分量を摂取することがとても大切です。
しかし、必要以上の水分を摂取すると水中毒を起こす恐れがあると言います。
この記事では、水中毒の症状や対策方法について、医師が解説します。

内科を探す


監修者

荒牧 竜太郎 先生

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業

水中毒の症状

医師男性
水中毒とは、精神疾患を患っている方に多くみられるもので、多飲症の結果起こる病態のことです。
水分を多量に摂取することによって尿の処理能力が低下すると「希釈性低ナトリウム血症」という状態が起こります。
血液中のナトリウム濃度が低下し、電解質のバランスが崩れるからです。

また、乾燥する冬場や猛暑の夏などに、多量の水分を摂取することで精神疾患がない人でも発症することがあります。
ナトリウムが低下すると、次のような症状が出るようになります。

軽症の場合

  • めまい
  • 頭痛
  • 頻尿
  • 疲労感
  • 浮腫(ふしゅ)
  • 下痢 など

水分を大量に摂取し過ぎることで、血中ナトリウム濃度が低下し、上記のような症状が現れます。
めまいなどの症状に加えて、多尿・頻尿の症状がある場合は水中毒が疑われるでしょう。

重症の場合

  • 錯乱
  • 嘔吐(おうと)
  • 意識障害
  • 呼吸困難
  • 脳浮腫によるけいれん
  • 肺水腫
  • うっ血性心不全など

重症の場合は、命の危険に晒(さら)されることもあります。

水中毒を起こす5つの原因

医師男性
水中毒になる原因は、主に次の5つが考えられます。
  • 不安・幻覚・妄想・焦燥などの症状(※)から、多飲傾向になる。
    これらはいずれも精神疾患の病態
  • 向精神薬(定型抗精神病薬など)を服用することで生じる副作用の口渇。
    これが原因で、飲み物を飲むことが習慣化し、強迫観念でさらに多飲傾向になる。
  • 精神薬を長期的に服用すると、視床下部(※)の口渇中枢を刺激して、さらに抗利尿ホルモンの分泌が促され、水分貯留を起こす。
    ※内臓や内分泌の働きを制御し、自律神経を調整する脳の部位
  • ストレスなどにより、多量に水分を摂取してしまう。
  • ダイエット時の空腹を紛らわすために、水分を多量に取る。

どれくらい飲むと危険?

水

飲み過ぎの目安となる量は?

飲み過ぎというのは、その時の環境や体格など個人差があります
短時間(例えば1時間以内くらい)で1L近く飲むのは避けましょう。
一般的に、コップ1杯(約200ml)の水を、間隔を空けて1日に7回ほど飲むのが、体に負担がない量とされています。

水中毒の治療法

医師男性
水中毒の治療法の基本は、水分を制限することです。
  • 腎臓の機能に何の問題もない場合・・・水分を制限するだけで血清ナトリウム値が改善すると考えられています。
  • 軽症の場合・・・次でご紹介する対処法で体調が戻る場合は少し横になり、安静にして様子をみましょう。
  • 重症の場合・・・輸液によるナトリウムの補充が必要です。
    しかし、低ナトリウム血症を急速に補正してしまうと、脳幹部の神経を損傷する恐れがあるので注意が必要です。
    呼吸困難になることもあるので、救急車を呼んで対応しましょう。

塩分は時間をかけて、ゆっくり補充

水中毒を起こした場合には、水分の制限・塩分(塩化ナトリウム)を補充する必要があります。
しかし、急速な塩分の補充には気をつけてください。
脳の損傷を招く恐れがあるため、塩分は時間をかけて徐々に補充する必要があります。

  • こまめな経口補水液(スポーツドリンク)の摂取
  • 梅干し・塩あめなどの補給

これらも、塩分の補充には有効とされています。

水中毒にならないための対策

医師男性
次のようなことが、水中毒の予防策になります。
  • 一度に多量の水分摂取を行うのではなく、少量ずつを何回かに分けて摂取する
  • 水分摂取の合間に、うがいなどで口内を潤す
  • 摂取する水分を、経口補水液にする など

水だけを摂取していると、低ナトリウム血症が起こりやすいです。
ナトリウムを含んでいる経口補水液(スポーツドリンク)で水分を補給するようにすると、低ナトリウム血症を防ぐことができます。

糖尿病など他の病気の可能性も

  • 糖尿病
    (高血糖による脱水症状)は高血糖、多尿、多飲などが症状
  • シェーグレン症候群
    (唾液腺の炎症による唾液の分泌障害)は、皮膚乾燥や皮疹、紫斑など全身症状

その他、内分泌疾患や薬、心因性の影響で口渇があらわれることもあります。

まとめ

最近、「水分を取りすぎているかも」という自覚がある場合は、ご自分の水分摂取量を調べてみましょう。
水分をいくら取っても飲みたくなる場合には、水中毒以外に糖尿病などの病気が隠れている可能性もあります。
水分をずっと取り続けるような症状があるときには、医療機関(内科)で相談することをおすすめします。

内科を探す

【参考文献】
公益社団法人福岡県薬剤師会HP 質疑応答 水中毒とは何か?治療法は?
https://www.fpa.or.jp/johocenter/yakuji-main/_1635.html?mode=0&classId=0&blockId=40312&dbMode=article&searchTitle

全国労働者共済生活協同組合連合会HP 2017年8月30日付ニュース 水の摂取でも要注意。水中毒の原因や対策を知ろう!
https://www.zenrosai.coop/anshin/anshinnews/26474.html


監修者

荒牧 竜太郎 先生

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業

お薬手帳「また忘れた…」からサヨナラ!
お薬手帳ダウンロード(ゴールドパスポート)

薬局で必ず聞かれる
「お薬手帳はありますか?」

「つい忘れがち」という方には、スマホで使える「EPARKお薬手帳」がおすすめ。

\DLキャンペーンを実施中!/
【期間限定】お薬手帳アプリDL&ログインで美容院やヘアサロンで何度も使える
プレミアム優待券ゴールドパスポートをプレゼント!

\この記事は役に立ちましたか?/
役に立った! 556
不正確な情報を報告

不正確な情報を報告

修正箇所
メールアドレス
※メールアドレスをご入力いただいた方には、改善結果をご報告致します。
コメント(オプション)

貴重なご意見をありがとうございます
Medicalookはよりお役にたつ情報をお伝えできるよう、ご意見を参考にサイトの改善を行って参ります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
送信エラー
大変お手数ですが、ページを更新いただき、再度ご意見をご送信ください。
更新後も再び送信エラーが発生する場合は、 お問い合わせページ からご連絡いただけますと幸いです。

関連キーワード

キーワード