更年期の睡眠障害がツライ…セルフケアで治る?病院は何科?

更新日:2022-12-26 | 公開日:2022-05-30
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更年期の睡眠障害がツライ…セルフケアで治る?病院は何科?

更年期の睡眠障害がツライ…!

「更年期の睡眠障害」の治し方をお医者さんに聞きました。
不眠を改善するセルフケア方法・病院での治療法を詳しく解説します。

ぐっすりと眠りたい方は必読です。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

「睡眠障害」は更年期障害の一つ?

医師男性

睡眠障害は、更年期障害の主要な症状の一つです。

更年期に入って女性ホルモンの分泌量が減少すると、「寝付けない」「夜中に何度も目を覚ます」といった症状が起こりやすくなります。

女性ホルモンの分泌量の急激な減少は、自律神経のバランスを崩してしまいます。

すると、睡眠を司っている「間脳(かんのう)」という脳の部位に影響を及ぼして、睡眠障害が起こりやすくなります。

また、更年期に現れるほてり発汗のぼせなどの症状が、不眠の原因となることもあります。

更年期に現れる「睡眠障害」の症状

  • 入眠困難(寝つきが悪い)
  • 中途覚醒(夜間に目が覚める)
  • 早朝覚醒(朝早く目が覚める)
  • 熟眠障害(睡眠時間を十分確保しても熟睡感が得られない)
  • 寝汗
  • 日中の眠気
  • 睡眠不足による、意欲・集中力の低下

更年期の睡眠障害は、いつまで続く?

医師男性

個人差はありますが、50代後半まで続くことが多いです。

50代後半から60代前半頃になると、女性ホルモンの減少による変化に体が慣れ、徐々に症状が落ち着いてくると考えられています。

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更年期障害ってどんな症状が出るの? なりやすい人の特徴は? 更年期障害について、分かりやすくまとめました。 普段の生活で心がけたいポイントや、病院に行く目安も紹介します。 更年期障害とは 女性は40代頃から、卵巣から分泌される「女性ホルモン」が急激に減少します。 これに伴ってあらわれる、さまざまな心身の不調を総称して、更年期障害と呼びます。 更年期障害は何歳から始まる? 更年期とは、閉経前後の5年ずつを指します。 50歳前後での閉経が平均なので、ほとんどの女性が45~55歳で更年期を迎えます。 更年期障害はいつ終わる? 更年期障害が、いつ終わるかは断言できませんが、長くても10年ほどです。 更年期障害の症状をチェック のぼせ・顔のほてり(ホットフラッシュ) 息切れ・動悸 頭痛 めまい 不安を感じやすい、イライラしやすい など 上記の症状は、更年期障害の主な症状の一例です。 更年期の症状は多岐にわたるため、上記以外の症状があらわれる人もいます。 「更年期の症状が出やすい人」の特徴は? 以下、それぞれの項目ごとに2~3個ずつ当てはまる場合、更年期障害を発症しやすいと考えられています。 ▼睡眠 24時以降に眠り、10時以降に起床する日が週に3日以上ある 低血圧で、朝起きるのがつらい 夜中に目が覚めやすい 寝る前にスマートフォンやパソコンを使っている 浅い眠りしかとれず、熟睡感がない ▼食事 1日3食はとらない(よく欠食する) 食事の時間がバラバラ 食事量を過度に制限するなど「極端なダイエット」をしている 暴飲暴食している 好き嫌いがあり「偏った食生活」になっている ▼性格 人に比べて神経質 何事にも真面目 完璧主義 仕事などを頑張りすぎてしまう 怒りっぽく、些細なことでもイライラしやすい ▼その他 疲れやストレスが多い生活を送っている 休みが少なく、心身ともにリラックスできる時間がない 体が冷えやすい 運動する習慣がない 産後うつ・月経前症候群が重かった ※これらの症状に当てはまらない場合でも、更年期障害を発症する可能性はあります。 今からできる!更年期の症状を和らげる「5つの対策」 1日3食、主食・主菜・副菜の揃った食事をとる 1日7〜8時間程度の質のよい睡眠をとる 週3~4日、有酸素運動を行う 入浴のときは「湯船に浸かる」 こまめにストレスを発散させる 更年期の症状を和らげるには、自律神経を整えておくことが大切です。 上記の点を意識して、生活習慣を見直していきましょう。 こんな症状があったら「婦人科」で相談を! 眠れないことで憂うつな気分が続く 強い不安感がある 食欲がなく、体重が減った 息切れ・動悸がする めまい・吐き気がする 激しい頭痛がある 上記のような症状が出ている方は、一度「婦人科」に相談してみましょう。 放置していると、症状が悪化して仕事に行けなくなるなど、日常生活に支障をきたす恐れがあります。 また、更年期症状の影響により不眠が続くと、睡眠に対するこだわりが強くなり、眠れないことへの恐怖心から症状が慢性化する恐れもあります。 どんな検査を受けるの? 更年期症状で病院を受診した場合は、一般的に、 問診 身長・体重・血圧の測定 検査(血液・子宮・卵巣・甲状腺・心臓等の検査) を行い、患者さんの症状に合わせて治療が選択されます。 ※検査内容等は、受診する医療機関によって異なることがあります。 どんな治療法があるの? 治療法としては、エストロゲン・プロゲステロンなどの女性ホルモンを飲み薬・塗り薬・貼り薬で補う「ホルモン補充療法(HRT)」や、「漢方薬」を使った治療法があります。 うつ症状が強く表れているときは、抗うつ薬や抗不安剤などの「向精神薬」が処方されます。 ※飲み合わせの関係でホルモン補充療法や他の薬が使いにくい場合もあります。治療中の病気や飲んでいる薬は医師に伝えたうえで、薬を処方してもらいましょう。 ※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。 婦人科を探す

更年期の睡眠障害は「セルフケア」で治る?

医師男性

不眠の症状が出て間もないときは、生活習慣の見直し等で改善できる可能性があります。

一方で不眠の症状が慢性化していると、セルフケアのみでは治らないことが多いです。

「更年期の不眠が2週間以上続いている」という方は、婦人科で相談するとよいでしょう。

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更年期の不眠を乗り越える6つのルール

医師男性

更年期の不眠を改善するには、生活リズムを整えリラックスして過ごすことが大切です。

そのために、

  1. 起床後に日光を浴びる
  2. 朝食をしっかりとる
  3. 夕食は2〜3時間前に済ませる
  4. 軽めの運動を毎日行う
  5. ストレスをこまめに発散する
  6. 遅い時間のカフェイン・アルコール・タバコを控える

といったことを意識して生活しましょう。

対策① 起床後に日光を浴びよう

医師男性

朝、目が覚めたらカーテンを開けて、日の光を浴びるようにしてください。

体内時計のスイッチが入り、生活リズムが整うことで、不眠の症状の改善につながります。

対策② 朝食をしっかりとろう

医師男性

朝にしっかり食べることで、体内時計がリセットされて、一日の生活リズムが整います。

簡単なものでもよいので、朝食を食べる習慣を身につけましょう。

不眠が続いていると、朝食を抜いてでも朝は長く寝ていたいと思うかもしれません。

しかし朝食を抜いてしまうと、生活リズムが乱れて不眠がさらに悪化する恐れがあります。

対策③ 夕食は就寝の2〜3時間前に済ませよう

医師男性

夕食は軽めにして、就寝の2~3時間前には食べ終えるようにしてください。

夕食を食べすぎたり、夕食から就寝までの間隔が短すぎたりすると、食べたものを十分に消化できず、睡眠を妨げる要因となります。

対策④ 軽めの運動を毎日やろう

おすすめの運動

  • ウォーキング
  • ストレッチ
  • ヨガ
医師男性

運動で体が適度に疲労を感じると、夜に眠りやすくなります。

毎日継続することが大切なので、無理なく行える運動をおすすめします。

対策⑤ ストレスをこまめに発散する

ストレスを発散する方法

  • 友人や家族とおしゃべりする
  • ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動をする
  • 熱中できる趣味の時間を作る
医師男性

上記を参考に、ストレスをこまめに発散しましょう。

呼吸を深くゆっくりする」こともリラックス効果があるため、普段から深呼吸を意識するとよいです。

ストレスを発散してリラックスすることで、自律神経の乱れが改善されて、不眠の症状緩和につながると考えられます。

逆にストレスが蓄積していると、寝ている間も体が緊張してしまい、睡眠が妨げられてしまいます。

対策⑥ 遅い時間のカフェイン・アルコール・タバコは控えよう

医師男性
  • 夕方以降は「カフェインを含む食品」を控える
  • 飲酒・喫煙は、就寝の3~4時間前までにする

といった点を心がけましょう。

いずれも睡眠を妨げやすいため、寝る直前の摂取は控える必要があります。

「無理に寝ようとしない」ことも大切

不眠が続いている方は、眠気を感じたときにベッドに入るようにしましょう。

眠くないのに無理に寝ようとしたり、「寝なければいけない」と意気込んだりすると、ストレスになって症状を悪化させる恐れがあります。

理想的な睡眠時間は6~7時間と考えられていますが、時間にこだわる必要はありません。日中眠くならずに元気な状態で過ごせていれば、基本的に問題はないでしょう。

セルフケアで治らなかったら、「婦人科」で相談を!

医師男性

これまでに紹介したセルフケアを行っても、以下のような症状が続く場合は、一度「婦人科」を受診して相談しましょう。

  • 毎日寝つきが悪い
  • 熟睡した感じがしない(眠りが浅い)
  • 睡眠時間は十分なのに眠気が強い
  • 睡眠中の歯ぎしり食いしばり大きいいびき等を指摘された

不眠が続くと、集中力の低下やイライラなどにつながり、日常生活に悪影響を及ぼすことがあります。

また、高血圧糖尿病等の生活習慣病の発症リスクを高めたり、眠りに対するストレスが蓄積することで、うつ病躁うつ病等を発症したりする恐れもあります。

更年期の睡眠障害は、早めに病院を受診してください。

婦人科で受けられる治療法

医師男性

更年期の睡眠障害の場合、お薬を使った治療で改善を図ることが多いです。

「更年期の睡眠障害」の治療の例

ホルモン補充療法

(HRT)

減少した女性ホルモン(エストロゲン)を補充する治療法。
のぼせ・発汗・ほてり等により睡眠障害が起きている場合に有効と考えられている。

漢方薬の処方

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
加味逍遥散(かみしょうようさん)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
等の漢方薬を用いる治療。

睡眠障害は心と体のバランスの乱れが原因で起こるケースが多いため、漢方薬の使用により症状改善が期待できると考えられている。

睡眠薬・抗うつ剤の処方

睡眠薬 個々の不眠のタイプに応じて処方する。
抗うつ薬 : 気分の落ち込みが強い場合に用いる。

認知行動療法

睡眠に対する強迫観念や思い込みをなくし、個々人に合った睡眠習慣を見つける治療法。

上記以外にも、「プラセンタ療法」や「サプリメント療法(エクオール)」などの治療が行われるケースもあります。

不眠の症状が更年期障害によるものと確定診断された場合は、治療が「保険適用」になるケースが多いです。

※心の病気(うつ病等)が隠れている場合、精神科の受診をすすめられることもあります。

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