大人の下痢|病院に行く目安。何科?早く治す方法も【医師監修】

更新日:2022-09-06 | 公開日:2020-05-18
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大人の下痢|病院に行く目安。何科?早く治す方法も【医師監修】

「下痢がなかなか治らない…」
「下痢のみだけど…病院に行くべき?」
病院を受診する目安や、下痢を早く治すための方法について、医師が詳しく解説します。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

一旦、自宅で様子をみてもいい目安

医師男性
  • ゲル状(粘性のあるドロドロの便)
  • 腹痛のない軟便や下痢便

の場合は、緊急性が低いことが多いので、少し様子をみましょう。

一過性の下痢は、食べ過ぎやお腹が冷えることによるものや、急性下痢症と言って、有害物質を排除するための生理現象によるものもあります。
便が通常よりも柔らかいからといって、むやみに下痢止めを飲まずに、冷たい飲食物や刺激物を控えたり、腹部を温めるなどすると、症状が緩和する場合があります。

病院を受診すべき目安

医師男性
  • 水状の下痢を繰り返す
  • 吐き気を伴う下痢
  • 血の混じった、あるいは黒色の下痢
  • 食中毒が疑われる(お刺身やキノコ等)

といった場合には、救急で診てもらうとよいでしょう。

下痢止めを飲んでも4〜5日症状が治らない場合にも、脱水になる危険もあるため、受診することをおすすめします。

病院は何科?

医師男性
大人の場合は、内科、胃腸内科、消化器内科で診療が可能です。
かかりつけ医に相談して紹介してもらうことも可能です。

内科を探す

市販薬は飲んでもいい?

薬

医師男性
  • 腹痛を伴う
  • 緊張・ストレスによる下痢

など、緊急性を伴うもので一過性のケースは、市販薬を利用するとよいでしょう。

市販の下痢止めによっては、腸の動きを抑えるものもあります。ウイルスや細菌感染が疑われる場合は、市販薬は飲まずに、水分を摂るようにしましょう。

こんな下痢は、市販薬よりも病院へ!

医師男性
水分もとれないほどのひどい下痢や嘔吐を伴う場合には、市販薬ではなく、病院で点滴などの処置を受けるのが望ましいです。

下痢を早く治すためにできること

医師男性
  1. 腸を整える食品を摂る
  2. 飲み過ぎ・食べすぎを控える

この2つに気をつけましょう。

おすすめの食べ物

ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌、それを増やすためのオリゴ糖食物繊維を毎日摂ることで、善玉菌が増えて下痢の改善に繋がります。
発酵食品納豆など、乳製品以外にも含まれているので積極的に摂りましょう。

NG!控える食べ物

脱水になりやすくなるため、アルコールは避けましょう。また、カレーなどの香辛料がきいたものや、キムチ辛子明太子のような刺激物は、腸の蠕動運動を活発になり過ぎてしまうので、下痢の時は食べないでください。

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