ハイドロキノンの効果的な使い方｜塗り方は？顔全体に使っていい？

• 公開日2022-03-29
• 更新日2023-03-03

ハイドロキノンの効果的な使い方を、皮膚科の医師が詳しく解説します。
「シミのケアにハイドロキノンを使ってみたい！」
「刺激が強そうだから、正しい使い方が知りたい！」
という方は必見です。

監修者

LECINQ clinic

院長

長谷川 佳子 先生

経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院　形成外科、藤沢湘南台病院　形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター　形成外科
を経て横浜栄共済病院　形成外科
平成26年よりKO CLINICに勤務
令和3年1月よりLECINQ clinic 院長に就任

シミ・美白ケアに！ハイドロキノンの「効果的な使い方」は？

一般的にハイドロキノンは、1日1回夜の洗顔後に使用するか、1日2回朝と夜の洗顔後に使用するのが良いとされています。また、局所的なシミをケアしたい場合は、ハイドロキノンとトレチノインを併用して使うのが効果的であると考えられています。

ハイドロキノンは、1日に2回使うと副作用が強く出てしまう恐れがあります。
また、ハイドロキノンを塗った状態で紫外線に当たると、シミができやすくなります。
ハイドロキノンを2回使うと刺激が強いと感じる場合や、日中に日差しに当たる予定がある場合は、夜だけ使用する方がいいでしょう。

ハイドロキノンには、メラニンの生成を防ぐ働きがありますが、メラニンを排出する働きは強くありません。そのため、局所的なシミをなくしたい場合は、肌のターンオーバーを促進してシミの排出をサポートするトレチノインとの併用が有効です。

トレチノインは市販では手に入らないため、ハイドロキノンと併用したい場合は、病院で相談しましょう。

ハイドロキノンを使う順番

一般的にハイドロキノンは、

1. 洗顔
2. 化粧水・美容液・乳液
3. ハイドロキノン
4. 日焼け止め・メイク

の順で使用します。

※トレチノインを併用する場合は、トレチノインを塗った後にハイドロキノンを塗ります。

刺激が強いみたいだけど…顔全体に使ってもいいの？

顔の美白対策や、顔全体にある薄いシミをケアする目的の場合、ごく薄い濃度のもの（1％程度）であれば、顔全体に使用する事も可能です。ただし、最初から顔全体に塗るのではなく、まずは、二の腕など目立たない部分に塗り、自分の肌に合っているか確認しましょう。

顔全体に使用する場合は特に、市販品のハイドロキノン製品を使うよりも、信頼できる医師に処方してもらうことをおすすめします。

ハイドロキノンの塗り方

部分的なシミケアに使う場合

ハイドロキノンを指先や綿棒に付けて、対象のシミに塗布してください。
シミ以外の部分に付着しないようにしましょう。

美白ケアに使う場合

ハイドロキノンを手のひらに広げて、顔全体に薄く塗って下さい。顔を包み込むように、優しく押さえながら塗ります。
ハイドロキノンを塗るときにこすってしまうと、肌にダメージを与えてシミができる原因となるので、注意しましょう。

肌の変化を感じるのはいつから？

個人差はありますが、ハイドロキノンを使い続けて3か月程度経過した頃に、肌の変化を実感できるケースが多いです。早い人なら、1か月程で変化を感じるケースもあります。

ハイドロキノンを使うときの注意点

1 日焼け止めや帽子で紫外線をガードする
2 長期的に同じ場所に使用しない
3 保管場所・使用期限を守る
4 肌が荒れているときは使用を控える
5 自己判断でデリケートゾーンに使用しない

その①　日焼け止めや帽子で紫外線をガードする

ハイドロキノンの使用中は、
・外出時はSPF20以上の日焼け止めを塗る
・帽子や日傘を使用する
などの方法で、紫外線対策を徹底しましょう。

ハイドロキノンを塗った肌は紫外線の影響を受けやすくなるので、日焼け止めが必須です。家の中で過ごす場合も、窓から紫外線が入ってくる可能性があるので、紫外線対策を怠らないようにしましょう。

その②　長期的に同じ場所に使用しない

ハイドロキノンの使用する目安は3か月間とし、それ以上長い期間は使用しないようにしましょう。

ハイドロキノンは強い作用を持つ成分なので、長期的な使用によって肌トラブルが生じる可能性があります。肌を過剰に白くして白斑が生じるケースもあるため、自己判断で長期間使い続けるのは避けましょう。

その③　保管場所・使用期限を守る

ハイドロキノンは熱と光に弱いです。開封後は、必ず冷蔵庫で保管しましょう。
また、開封したハイドロキノンは、1～2か月程度で使い切るようにしてください。

保管場所と使用期限を守らないと、ハイドロキノンが酸化して、肌に悪影響を与える可能性があります。

その④　肌が荒れているときは使用を控える

肌荒れしているときにハイドロキノンを使用すると、さらに肌の状態が悪化する恐れがあります。

• 生理前で肌の調子が悪い
• 疲労が溜まっている
• 睡眠時間が足りていない

といったときには、ハイドロキノンの使用を控えましょう。

その⑤　自己判断でデリケートゾーンに使用しない

ハイドロキノンを自己判断でデリケートゾーンに使用すると、粘膜を刺激するリスクがあります。デリケートゾーンに使用する場合は、必ず医師の診察のもとで行うようにしてください。

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