口のトラブルは「歯科口腔外科」と「耳鼻いんこう科」、どっち？見分け方や受診までにやることも

「口内炎が痛い！」
「歯科口腔外科と耳鼻いんこう科、どっちに行けばいい？」

口のトラブルにおすすめの診療科を、お医者さんに聞きました。
口内炎・顎関節症など、病気別に適した診療科も紹介します。

監修者

瀬尾クリニック
院長

瀬尾 達先生

経歴

大正時代祖父の代から続く耳鼻咽喉科専門医。クリニックでの診療のほか、京都大学医学部はじめ多くの大学での講義を担当。マスコミ、テレビ出演多数。
平成12年瀬尾クリニック開設し、院長、理事長。
京都大学医学部講師、兵庫医科大学講師、大阪歯科大学講師を兼任。京都大学医学部大学院修了。

これって歯科口腔外科と耳鼻いんこう科どっち？

口にトラブルがある場合、

• 「喉・口の粘膜」に関わる症状 → 耳鼻いんこう科
  
• 「歯・歯茎」に関わる症状 → 歯科口腔外科

での受診をおすすめします。

※舌に異常が生じている場合は、「歯科口腔外科」・「耳鼻いんこう科」のどちらでも診てもらえます。

【口のトラブル別に解説】こんなときは何科？

ケース①　口内炎

口内炎が疑われる場合は「耳鼻いんこう科」の受診をおすすめします。

口内炎と診断された場合、炎症を抑える軟膏などを塗って治療します。
ビタミン剤が処方されることもあります。

なお、再発が多い・体の不調を伴うといった場合は、他の病気の疑いがあるので「内科」を受診しましょう。

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ケース②　白板症

白板症が疑われる場合は「耳鼻いんこう科」の受診をおすすめします。

白板症は、口の中の一部が白くなってしまう病気です。
ガンに変化するリスクもあるため、必ず病院を受診して、検査・治療を受けましょう。

治療では、ビタミンAの処方や生活習慣の指導（禁煙など）を行うことが多いです。

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ケース③　口腔ガン（舌ガン）

口腔ガンが疑われる方は、「耳鼻いんこう科」または「歯科口腔外科」で受診しましょう。

口腔ガンは命に関わる病気です。
今までなかった口の中のしこり・突起などに気が付いたら、放置しないようにしましょう。

口腔ガンと診断された方には、通常切除が行われます。
手術に併せて、放射線治療や薬を用いた治療を行うこともあります。

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ケース④　顎関節症

顎関節症が疑われるときは、「歯科口腔外科」で受診しましょう。

顎関節症の原因には、ストレスによる食いしばり・頬杖の癖などが挙げられます。

治療では、マウスピースの装着・マッサージなどで顎関節の負担軽減を図ります。
症状に併せて、噛み合わせの調整を行うこともあります。

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ケース⑤　口臭がきつい

口臭でお悩みの場合は、「歯科口腔外科」で受診しましょう。

口臭の主な原因としては、

• 歯垢・歯石の溜まり過ぎ
• 虫歯
• 歯周病
• 唾液分泌の減少

などが挙げられます。

診療では、口の中の状態を調べ、原因に合わせた治療を行います。
「被せものの隙間に汚れが溜まっている」という場合は、新しい被せものの作成を検討するケースもあります。

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診療科が間違っていたら？

診療科が間違っていた場合は、受診先の医師に「症状に合った医療機関」を教えてもらえます。

診療科が適切か不安な場合は、受診前に医療機関に連絡して症状を伝えておきましょう。
その症状が対応可能なものか教えてもらえます。

病院に行くまでに心がけること

口の中にトラブルがある場合は、口の中を清潔に保つ必要があります。

病院に行くまでは、

• 食事をしたらすぐに歯を磨く
• すぐ磨けないときは、うがいをする

などをいつも以上に心がけてください。

口に中は雑菌の宝庫です。
弱っている部分があると、すぐに菌が繁殖してしまい、症状を悪化させます。

「歯磨き」と「うがい」で、口の中に菌が繁殖しないようにしましょう。

痛みがなくても、早めに病院へ

口の中にしこりや腫れがある場合は、痛みがなかったとしても「悪性腫瘍」の可能性があります。

痛くないからと受診を先延ばしにせず、早めに病院に行くようにしてください。

また、口の中のトラブルで痛みを感じる場合、食事がしっかり摂れないことがあります。
先延ばしにすると栄養状態が悪くなり、全身の健康へも影響します。

異変を感じたら、早めに受診しましょう。

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