【体験談あり】うつ病は「周りの人が疲れる」ことも。職場や家族に患者さんがいる方に。

更新日:2023-01-06 | 公開日:2023-01-06
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【体験談あり】うつ病は「周りの人が疲れる」ことも。職場や家族に患者さんがいる方に。

うつ病の家族を支えてあげたいけど、疲れてしまった…。

うつ病の人が身近にいる場合の「サポート疲れ」について、お医者さんに聞いてみました。

共倒れにならないための対処法や、相談できる専門機関についても解説します。

監修者
経歴

佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。

美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。

精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

身近にうつ病の人がいると、周りが疲れてしまうことも

医師男性

身近にうつ病の患者さんがいる場合、サポートすることで気力・体力を消費し、周囲の人も疲れてしまうことがあります。
サポートも大事ですが、自分自身を労わることも忘れないでください。

「サポートに疲れた」と感じるときは、

  • 趣味や好きなことでストレスを発散する
  • 専門機関や親しい人に相談する

など、疲れやストレスを抱え込まないことが大切です。

【体験談】うつ病のサポートで疲れてしまったときは…

うつ病のサポートで疲れてしまったときどのように対処したのか、アンケートで聞いてみました。

女性

夫がうつ病を発症した際に、私自身はうつ病の知識がなかったので、手探り状態でした。

一人で抱え込むとつらく、誰かに不満や愚痴を聞いてほしかったので、母に話を聞いてもらっていました。

人に共感してもらえると、心が軽くなりました。(39歳・女性)

男性

結婚してから10年ほど経った頃、妻がうつ病になりました。

週に1回は趣味のサウナで一人きりの時間を過ごし、リフレッシュしています。(43歳・男性)

女性

実家に住んでいる妹が、就職後に職場の人間関係でうつ病になりました。

初めは真剣に聞いて対応していましたが、段々と疲れてくるので、プロの方に相談しました。

幸い会社で電話カウンセリングサービスがあり、話をじっくりと聞いてもらえるので、よく愚痴を聞いてもらいました。(45歳・女性)

「サポート疲れ」を感じたときの4つの対策

  1. うつ病の人と離れる時間を持つ
  2. 没頭できる趣味を持つ
  3. 専門機関に相談する
  4. うつ病患者の家族向けコミュニティを利用する

対処法① うつ病の人と離れる時間を持つ

医師男性
うつ病の人と離れる時間を作り、自分の時間を確保しましょう。

サポートする人が疲れてイライラしていると、うつ病患者は自分を責めてしまいます。
そのため、サポートする人自身が一人になる時間を作り、気持ちを安定させてください

自分の時間ができたら、気晴らしに散歩に出かけるなど、普段できていないことをするとよいでしょう。

対処法➁ 没頭できる趣味を持つ

テレビを見る女性

医師男性
運動・映画鑑賞・ガーデニングなど、日常的にできる趣味を持ちましょう。
没頭できる趣味があると、サポート疲れで沈んだ気持ちを晴らすことができます。

患者の抑うつ症状につられて、サポートする側も暗い気分になりがちです。
サポートする側の人が疲れていると、関係性が悪化してしまうため、こまめに気晴らしをしてください。

対処法③ 専門機関に相談する

カウンセリング

  • 精神保健福祉センター
  • 保健所
  • 心療内科
  • 精神科
医師男性

サポートに疲れてしまったら、上記のような行政の専門機関や医療機関に相談してみましょう。
悩みや不安を相談できるので、ストレスが緩和され、心を軽くすることが期待できます。

また、これまでに知らなかった情報を教えてもらうことで、うつ病の人に対して新たな気持ちで向き合えるようになるでしょう。

対処法④ うつ病患者の家族向けコミュニティを利用する

医師男性
家族にうつ病患者がいる人が交流できるコミュニティに参加することもおすすめです。

患者の家族が交流できるコミュニティには、

  • 病院が中心となって組織されている家族会
  • 保健所が行っている家族会
  • 地域ごとの家族会
  • インターネット上のコミュニティサイト

などがあります。

他の家族の体験談を参考にしたり、悩みを相談したりして、新しい視点でうつ病と向き合うことができます。
コミュニティサイトは情報量が豊富なので、うつ病の人をサポートする上で役立つ情報を得られるでしょう。

食欲がない・眠れないときは、一度病院で相談してみよう

ヒント・ポイント

  • 食欲不振
  • 不眠
  • 疲れて一日中憂うつな気分が続く
医師男性
「サポート疲れ」により、上記のような症状が出てきた場合は、病院を受診しましょう。
病気とまではいかない場合でも、カウンセリングを受けられることがあります。

病院で医師や臨床心理士などの専門家に相談すると、自分の気持ちを整理でき、不安や悩みの解消につながります。

病院は何科?

医師男性
うつ病の人のサポートで疲れてしまった場合、「心療内科」または「精神科」で相談しましょう。

診察時には、うつ病患者のサポートをしていて、疲れやストレスがたまっている旨を伝えてください。

その際に、

  • 具体的にどのような疲れ・ストレスなのか
  • いつ頃から症状があるのか

とった点も伝えるとよいでしょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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