「頭が回らない・言葉が出てこない」これは病気サイン?対処法を解説!

更新日:2022-12-27 | 公開日:2021-08-23
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「頭が回らない・言葉が出てこない」これは病気サイン?対処法を解説!

「頭が回らず、言葉が出てこないのはなぜ?」
「原因はストレス?」

認知症や適応障害を発症している可能性も。
対処法や何科で受診すべきか医師が解説します。
ストレスがたまっている人や物忘れがひどくなっている人は注意が必要です。

監修者
永澤 守 先生

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学(現福井大学医学部)卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年7月かつしかキュアクリニック開業。

「頭が回らない・言葉が出てこない」は病気サイン?

医師男性

頭が回らない・言葉が出てこないという症状は、

  • 心や自律神経が不安定な状態になっている
  • 脳に異常が起きている

のいずれかが考えられます。

「私…大丈夫?」疲れて頭が回らないときの対処法

医師男性

睡眠不足や疲れによって頭が回らず、中々話すことが出てこないときは、一旦様子を見てもいいでしょう。

  • 好きなものを食べる
  • ゆっくりお湯に浸かる
  • 睡眠前に液晶画面(スマートフォン、PC、テレビなど)を見ない
  • ゆっくり休む

といった対処を、まずはおすすめします。
様子を見て元に戻るようであれば、心配いりません。

ただし、「なかなか調子が戻らない…」という場合には、医療機関で相談してみましょう。

「脳梗塞」の疑いあり。すぐ病院に行くべき要注意症状

  • 会話ができなくなる
  • 人の話していることの意味がわからない
  • 激しい頭痛
  • 体の片のしびれ(手足など)
  • めまい、吐き気
  • 耳鳴り
  • 片手が動かなくて作業が進まない
  • 物が二重に見える

上記の症状には脳梗塞が疑われます。
脳梗塞は発症から時間が経てば経つほど、後遺症や命を失うリスクが上がります。

心当たりがある場合は、早急に救急車を呼んでください。

病院は何科に行けばいい?

病院

医師男性
頭が回らない・言葉が出てこない場合は、脳神経内科を受診しましょう。

まずは脳に異常がないか調べることが大切です。
※脳に異常がなく、精神的ストレスが原因として考えられる方は、心療内科・精神科で治療を行います。

病気が隠れていた場合、悪化すると手術や入院が必要になるケースもあります。
早めの受診を心がけ、治療の負担軽減につなげましょう。

脳神経内科を探す

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考えられる2つの病気

医師男性

頭が回らない・言葉が出てこない場合

  1. 適応障害
  2. 認知症

などの病気の可能性があります。

病気① 適応障害

医師男性
ストレスを抱えきれなくなり、行動や感情に様々な障害があらわれる病気です。
頭が回らない状態になり、通常通りの判断ができなくなったり、感情の起伏が激しくなったりします。

適応障害の症状

  • 言葉が出てこない
  • 何があっても楽しくない
  • イライラする、暴力的になる
  • 虚しくなる、悪いことばかり考える
  • 不安が強くなる
  • 緊張が解けない
  • 仕事へ行けない
  • 暴飲暴食する

適応障害の原因

医師男性
ストレスが原因で発症します。

具体的なきっかけとしては、地震や台風などの自然災害、慢性的な疲れ、睡眠不足、気温の変化、未来への不安、人間関係などが挙げられます。

どんな人に多い?

  • 普段から真面目で、物事に慎重に取り組む人
  • ストレスに弱い人
  • 神経質、人に物事を相談できない人

どう対処する?

医師男性
ストレスの原因から離れることが大切です。

仕事が合っていないのであれば、休職も考えましょう。
また、ストレスを与えてくる人とは距離を置いてください。

病院に行く目安

医師男性
  • ストレスが原因となってうまく立ち回れない
  • 仕事ができない
  • 食やアルコールに依存してしまう

などの症状が数週間〜数ヶ月続いている場合は、早急に医療機関を受診しましょう。

病院は何科?

医師男性
適応障害が疑われるときは、心療内科・精神科を受診しましょう。

医療機関では、主に認知療法カウンセリングを行い、ストレスから解放されるようにサポートします。

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適応障害ってどんな病気? 適応障害の症状や発症する原因について、分かりやすくまとめました。 適応障害が疑われるときの対処法もご紹介します。 適応障害って、どんな病気? 「適応障害」は、職場の人間関係などのある特定の状況や出来事が、その人にとって、とてもつらく耐えがたく感じられたために、心や体の調子を崩す病気です。 ストレス因子(=ストレスを引き起こす要因)を取り除く・緩和する、もしくは、ストレス因子から離れると、だんだんと調子はもとに戻ります。 うつ病とはどう違うの? 典型的なうつ病を発症している場合は、ストレス因子から離れても、気分の落ち込みが改善することはありません。 適応障害は「甘え」ではない 適応障害は、環境に適応することができず、心や体が疲れてしまう病気です。 決して「甘え」などではありません。 適応障害の原因 適応障害は、下記をきっかけとしたストレスが原因で発症します。 職場の環境変化(昇進・転職・入職・異動等) テレワークから出社へ変更した環境変化 対応しきれない仕事の量 地震や台風などの自然災害 気温の変化 睡眠不足・リズム障害 未来への不安 人間関係 解決できない家族問題 適応障害の症状 言葉が出てこない 何があっても楽しくない イライラする、暴力的になる 虚しくなる、悪いことばかり考える 不安が強くなる 緊張が解けない 仕事へ行けない 暴飲暴食する 適応障害になりやすい人 普段から真面目で、物事に慎重に取り組む ストレスに弱い 神経質、人に物事を相談できない 上記に当てはまる人は、適応障害を発症するリスクが高いと考えられます。 適応障害かも…と思ったら まずは、ストレスの原因から離れることが大切です。 仕事が合っていないのであれば、休職も考えましょう。また、ストレスを与えてくる人とは距離を置いてください。 普段から、十分な運動や睡眠、バランスの取れた食事など、ストレスに強くなるライフスタイルを心がけましょう。 自分一人で抱え込まず、家族や親しい友人に相談することもよいでしょう。 病院は何科? 適応障害が疑われるときは、心療内科・精神科を受診してください。 精神的な症状が強いときは「精神科」、体の症状が強いときは「心療内科」で受診しましょう。 精神科を探す 心療内科を探す 適応障害の治療法 適応障害の治療では、必要に応じてお薬の処方や、お薬に頼らないTMS治療などで心身状態を改善します。 その後、カウンセリングや認知行動療法などを行います。 また、自律神経を整えるために、生活習慣の見直しも促します。 ▼TMS治療 脳に磁気を当て、脳の特定部位を活性化させる治療方法   ▼認知行動療法 医師やカウンセラーとともに不安感や恐怖心に対する自分の考え方・とらえ方の偏りを認識して、自分自身で修正していく治療方法 精神科を探す 心療内科を探す ※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

病気② 認知症

医師男性
脳細胞の破壊や減少で、日常生活を通常通りに送れなくなる進行性の病気です。
頭が回らなくなり、今まで行っていた普通のことも忘れてしまいます。

主な症状

  • 言葉が出てこない
  • 直前に行っていたことを忘れる
  • 人の名前を思い出せない、周りの人のことを忘れる
  • 現在の年月日・場所・状況がわからなくなる
  • 善悪の区別がつかなくなる
  • 徘徊する、幻覚をみる
  • 暴言・暴力をふるう
  • 眠れなくなる
  • うつ病になる
  • 排泄障害を起こす

認知症の原因

医師男性
脳細胞の壊死や減少が原因です。

脳に特殊なタンパク質(アミロイドβ)が溜まってしまい、脳細胞が減って発症すると考えられています。発症には、遺伝加齢も関係していると言われています。

どんな人に多い?

  • 人との交流を避ける人
  • 傷つきやすい人
  • 女性
  • 若年性アルツハイマー型認知症を発症している家族がいる人

どう対処する?

医師男性
進行を緩やかにする治療薬を使う必要があるので、まずは医療機関を受診してください。
通院と並行して、ご自身では脳の活性化や運動を行いましょう

患者本人は自覚がないことが多いです。
家族は不安にさせず、きつい叱り方をしないで、感情をむやみに高ぶらせない努力が必要になります。

\自分でできる! 脳を活性化させる運動/

  • 早歩きで散歩をする
  • 今までやったことのない新しいことにチャレンジする
  • ラジオ体操を行う

病院に行く目安

  • 物忘れが増えた
  • 覚えていないことが多いと人に指摘された
  • 物忘れが影響して人間関係や仕事などに支障が出た

などの症状があらわれている場合は、早急に医療機関を受診しましょう。

病院は何科?

医師男性
認知症が疑われるときは、脳神経内科を受診しましょう。

医療機関では薬物治療(抗認知症薬・抗精神病薬・漢方薬・抗うつ剤など)を中心に治療していきます。
また、脳を活性化するためにリハビリテーションも行います。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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