頭部打撲で一週間「頭痛」が…大丈夫?いつまで続く?何科にいけばいい?

更新日:2023-01-24 | 公開日:2022-07-04
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頭部打撲で一週間「頭痛」が…大丈夫?いつまで続く?何科にいけばいい?

「頭をぶつけてから、頭痛が続く…。」
「この頭痛、大丈夫?病院に行くべき?」

頭部打撲で一週間“頭痛”が続く場合に考えられる原因を、お医者さんに聞きました。

病院を受診する目安や要注意な症状について詳しく解説します。
放っておくと命に関わることもあるので、心当たりのある症状がないかチェックしましょう。

監修者
永澤 守 先生

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学(現福井大学医学部)卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年7月かつしかキュアクリニック開業。

なぜ?頭部打撲のあと「一週間も頭痛続く」

医師男性

頭部を打撲してから、一週間頭痛が続いている場合、

  • 「たんこぶ」ができている
  • 頭の内部で出血が起こっている

といった原因が考えられます。

「たんこぶ」は、皮膚の下で出血が起こっている状態で、基本的に心配いらない症状です。
たんこぶによる腫れ・痛みは、1~2週間程度で症状が改善していくケースが多いと考えられています。

一方、「頭の内部の出血」は、命に関わるケースもあるので要注意です。
内部で出血が起こっている場合、通常は頭を打ってから24~72時間で、体に異常が見られることが多いです。
ただし、ずっと遅れてから異常が出てくるケースもあるので、油断は禁物です。

「危険な状態」の例

 

▼急性硬膜下血腫(きゅうせいこうまくかけっしゅ)

脳を包んでいる膜である「硬膜」と「くも膜」の間で出血が起こり、血が溜まっている状態。

血の塊が脳の広範囲を圧迫することで、脳のむくみや血流障害を引き起こす。

 

▼慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)

頭部打撲によって、頭の内部で少しずつ出血が起こっている状態。

数ヶ月ほどかけて血の塊が大きくなっていき、徐々に「頭痛」などの症状が出てくる。

「健忘」の症状が出てくることがあり、高齢者の場合は症状を見逃してしまうケースもある。

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病院に行った方がいいの?

医師男性

頭部を打った場合、基本的に注意が必要です。

頭痛が続いていて心配なのであれば、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

なお、明らかに「たんこぶ」によるものと判断できるのであれば、一旦様子を見ることもできます。
下の表を参考に、受診を検討してみるのもよいでしょう。

一旦様子を見てもよい

受診が必要

  • 痛みが軽い
  • 意識に問題はない
  • 体に異常はない
  • 頭痛が急に出てきた
  • 痛みが強くなっている
  • 頭を振ると痛みが強くなる
  • 意識がぼんやりとしてきた
  • 他にも不調が出てきた

※上記はあくまでも目安です。

こんな症状は、早急に病院へ!

  • 経験したことがないほどの強い頭痛が続く
  • めまい・ふらつき
  • 吐き気・嘔吐
  • 耳鳴り
  • 物が二重に見える
  • 左右の瞳の大きさが異なる
  • 手足の痺れ・麻痺
  • けいれん・ひきつけ
  • 歩きづらさを感じる
  • 物忘れが頻繁になった
医師男性

上記の症状がある場合は、頭の中で出血している可能性があります。

放置していると、命に関わる恐れがあるので、早急に医療機関を受診しましょう。

頭の内部での出血は、精神面での不調・アルツハイマー病といった後遺症が出るリスクもあります。
これらのリスクを防ぐためにも、できるだけ早めに治療を受けることが大切です。

脳神経外科を探す

病院は何科へ行けばいい?

医師男性
頭部打撲で頭痛が一週間以上続いている場合は、「脳神経外科」での受診をおすすめします。

脳神経外科では、頭部に異常がないか調べるために「CT検査」や「MRI検査」を行います。
頭蓋内出血などの異常が見られた場合は、手術も検討されます。

医師に伝えるポイント

  • 頭部を打撲した日時・場所・シチュエーション(どのように頭を打ったのか)
  • 現れている症状
  • 症状が現れた日時
  • 打撲した場所
  • 痛みの変化
医師男性
受診の際は上記の点を医師に伝えると、診察がスムーズに進むと考えられます。

脳神経外科を探す

絶対NG!「今、やってはいけないこと」

  • 運動・入浴・飲酒
  • 車や自転車等の乗り物の運転
  • 自己判断での薬の使用(湿布・鎮静剤など)
医師男性
上記は症状を悪化させたり、危険なサインを見逃したりすることにつながります。

体が温まると頭痛が悪化する可能性があるため、運動・入浴・飲酒は控えましょう。

車や自転車は、運転中に意識を失う危険性があります。
病院で診てもらうまでは控えてください。

また、自己判断で「湿布」や「鎮痛剤」を使用するのもよくありません。
痛みをなくしてしまうことで、異常が生じているサインに気づかなくなるリスクがあります。

頭部の打撲による頭痛は、注意が必要な症状です。
一度「脳神経外科」で受診して、問題がないか診てもらいましょう。

脳神経外科を探す

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