なぜ？手の甲の“ズキズキする”痛み…腫れ・熱感は腱鞘炎やリウマチの可能性も。

「手の甲のズキズキ痛い…」

この症状の場合、“腱鞘炎”や“関節リウマチ”などの原因が考えられます。
それぞれの病気の特徴や対処法も併せて、お医者さんが解説します。

監修者

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント＆アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋　開設

手の甲がズキズキ痛い…これはなぜ？

手の甲の周りの筋肉・腱を傷めている可能性があります。
この症状は、手を使う作業が続いたときに、痛みが出やすいです。

ズキズキ痛はどう抑える？

患部が腫れて熱を持っているときは
→痛みを感じる部分を冷やしてください。

手のこわばり・動かしにくいときは
→患部を温めてください。

病院は何科？

手の甲がズキズキ痛む場合は、整形外科を受診しましょう。

手の甲の痛みが長引くときは、医療機関で相談しましょう。

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考えられる2つの原因

手の甲がズキズキ痛いのは、

• 原因①　腱鞘炎
• 原因②　関節リウマチ

といった原因が考えられます。

原因①　腱鞘炎（手の使いすぎ）

腱鞘炎になると、手の甲がズキズキ痛むことがあります。
腱鞘炎は、指や手首の使い過ぎで発症する病気です。

腱鞘炎になってしまうキッカケ

• 手や指を使う仕事
• 急に始めたスポーツ、楽器
• スマートフォンの使いすぎ

などがキッカケとなって発症します。

上記のいずれも、指や手首の使いすぎを招く動作です。
最近では、スマートフォンの長時間使用で発症する人が増えています。

腱鞘炎を改善するためにできること

痛みが強い場合は、無理に動かさないようにしましょう。
手首や指を使い過ぎると、患部の炎症を悪化させてしまいます。

また、

• 生活の上でどうしても手作業を避けられない
• 痛みがつらい

といったときは、整形外科で相談しましょう。

病院で受ける治療法は？

湿布の処方、サポーターによる患部の固定などを行い、痛みの改善を図ります。

痛みや炎症が強い場合には、ステロイド注射で症状を抑えることもあります。

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原因②　関節リウマチ（免疫機能の異常）

手の甲のズキズキする痛みは、関節リウマチによる関節炎も考えられます。

関節リウマチとは、体の免疫機能が暴走し、正常な細胞（関節滑膜）を攻撃してしまう病気です。
特に関節や関節周りに症状が出やすいです。

関節リウマチになってしまうキッカケ

誰にでも発症する可能性があり、決まったキッカケはありません。

詳しい発症の原因も、未だ解明されていません。
ただし、関節リウマチは40代以降の女性に発症しやすいと言われています。

関節リウマチを改善するためにできること

関節リウマチは、セルフケアだけでは改善できない病気です。
悪化する恐れがあるため、整形外科・リウマチ科を受診してください。

放置すると、

• 慢性的な倦怠感、眠気
• 貧血
• 関節が動かせない
• 手全体が固まって動かなくなる

といった症状が次第に出てきます。
いずれも日常生活に支障がでる症状なので、早めに治療を受けましょう。

病院で受ける治療法は？

まずは血液検査やレントゲン検査、尿検査を行い、関節リウマチがどうかを診断します。
（※MRI検査、超音波検査などを追加する場合もあります）

関節リウマチと診断した場合、病気の状態に合わせて、薬の投与や手術、リハビリテーションなどを行います。

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手の甲の痛みが続くときは…放置せず病院へ！

手の甲がズキズキ痛む症状が3～4日以上続くときは、一度医療機関で診てもらうことをおすすめします。

特に、

• 腫れ、痛みで手を動かせない
• 強い痛み、腫れがある

といった場合は、早急に受診してください。
上記症状には、疲労骨折も考えられます。
疲労骨折を放置すると、「手を動かしにくくなる」といった後遺症につながる恐れがあります。

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。