太ももの「痛みなしの痙攣」の原因は?病気の可能性は?医師監修

更新日:2022-08-31 | 公開日:2021-06-18
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太ももの「痛みなしの痙攣」の原因は?病気の可能性は?医師監修

「痛みはないけど、太ももが痙攣する…」
「これって病気?」

太ももの「痛みなしの痙攣」について、お医者さんに聞きました。
考えられる原因や、対処法、病気の危険性についても解説します。

監修者
永澤 守 先生

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学(現福井大学医学部)卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年7月かつしかキュアクリニック開業。

太ももが痙攣する…痛くないけど、大丈夫?

医師男性
太ももに起こる「痛みのない痙攣」は、病的なものではないケースが多く、その場合は、安静にして様子をみても大丈夫でしょう。

痙攣は、何らかの原因で“自分の意志とは関係なく筋肉の収縮が起こっている状態”です。
心配のいらない場合もあります。

ただし「脳疾患」などの重大な病気の影響による症状の可能性もあります。自己判断はせず、少しでも不安な場合は、医療機関を受診しましょう。

太ももの痙攣で「よくある原因」

医師男性

太ももに痙攣が起きるのは

  1. 筋肉の疲労
  2. 脱水
  3. 栄養不足

が原因となっているケースが多いです。

それぞれ詳しく解説していきます。

① 筋肉の疲労

医師男性
激しい運動などで筋肉が疲労すると、カルシウムやマグネシウムといった、筋肉を動かす時に使う物質が不足して伝達異常を起こし、痙攣することがあります。

筋肉疲労による痙攣の対処法

筋肉の疲労による痙攣を抑えるには、筋肉を温めることが効果的です。入浴や温湿布などを使いましょう。

② 脱水

医師男性
人間の体は、水分を大量に必要とします。
汗をかいているのに水を飲まなかったりして「脱水」が起きると、体の伝達システムに異常が生じることで、痙攣を発症することがあります。

軽度であれば、太もものように一部の痙攣ですが、重度の脱水の場合は、体全体の痙攣や失神などを引き起こします。

脱水による痙攣の対処法

水分補給を行いましょう。
脱水の症状があるときは、早急に補給ができる経口補水液を飲みましょう。

③栄養不足

医師男性
栄養不足により体が冷えることで、筋肉が痙攣する・つるなどの症状を発症させることがあります。

栄養不足による痙攣の対処法

栄養補給も必要ですが、まずは体を温めましょう。

具体的には、

  • 毛布や布団をかけ、厚着をする
  • 温かい飲み物を飲む
  • 消化に良い、温かいおかゆやうどんをゆっくり食べる

などが効果的です。
その後、バランスよく食事をとりましょう。

こんなときは病院へ!病気の可能性も

太もも 痙攣 痛みなし

医師男性

痛みがない痙攣でも、

  • 頻繁に痙攣する
  • 不安な症状が他にもでている

という場合は、医療機関を受診しましょう。

早急に治療が必要な病気の可能性も考えられます。

「脳の病気かも」特に注意すべき症状

医師男性
特に、「体の片側だけの痙攣やしびれ」「ろれつが回らない」などの症状がある場合は、脳梗塞や脳出血の可能性があります。

他にも、

  • 上手く喋れない
  • めまい
  • 意識障害
  • 物が二重に見える

などの症状がみられます。

脳梗塞・脳出血の治療は、早く行わないと後遺症を残し、最悪死亡します。「体の片側に起きる」「おかしい」と思う症状がある場合は、ためらわずに医療機関を受診しましょう。

病院は何科?

医師男性
「太ももに痛みのない痙攣がある」「脳の病気が考えられる」のどちらの場合も、脳神経外科、脳神経内科を受診しましょう。

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