「閉経後に出血があるのに異常なし」原因は?ストレスの影響はある?

更新日:2023-02-27 | 公開日:2023-02-27
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「閉経後に出血があるのに異常なし」原因は?ストレスの影響はある?

閉経後に出血があるのに、検診で「異常なし」と言われた…。
このまま様子を見ても大丈夫?

閉経後に出血した場合に考えられる原因を、お医者さんに聞いてみました。
「子宮頚ガン」や「子宮体ガン」などの命に関わる病気が隠れている恐れもあります。
要注意な症状を解説するので、心当たりがないか確認してみましょう。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

閉経後に出血があるのに「異常なし」ホントに大丈夫?

閉経後に出血があるけど、病院の検診で「異常なし」と言われました…。これって、本当に大丈夫なのでしょうか?
女性
医師男性

閉経後に出血があった場合、大丈夫とは言い切れません

何らかの異常や病気により、出血している可能性があります。

もし、異常なしと診断されても1年に1回程度は検診を受けましょう。
「子宮体ガン」などの命に関わる病気が隠れている恐れもあります。

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「ストレス」が影響している可能性は…?

ストレスのせいで出血が起こることもあると聞きました。最近、悩み事が多いので、もしかしたらストレスの影響かな?と思っているのですが…。
女性
医師男性
閉経後の場合、不正出血(生理以外の出血)がストレスの影響で起こることは少ないと考えられます。

ストレスや疲労の影響により、ホルモンバランスが乱れることで不正出血(機能性出血)が起こることもあります。しかし、このような機能性出血がご高齢で起こる方は少ないです。また、閉経後に起こることはまれです。

閉経後の場合は、何らかの病気によって起こる不正出血(器質性出血)であることが多いです。

閉経後の出血で「よくある原因」

高齢の女性の不正出血

医師男性

閉経後に出血する場合、よくある原因として「萎縮性膣炎」が挙げられます。

萎縮性膣炎とは、膣の壁が乾いてただれる疾患です。

加齢に伴う女性ホルモンの減少によって、膣内の自浄作用が下がり、雑菌が繁殖することで起こります。
閉経後の女性に多いことが特徴です。

萎縮性膣炎の症状チェック

  • 赤いサラサラの血液が出る
  • 乾燥しやすくなる
  • 茶色や黄色のオリモノが出る
  • かゆみがある
  • 痛みがある
  • 熱を感じる
  • 性交痛

萎縮性膣炎の対処法

医師男性

萎縮性膣炎が疑われる場合は、「婦人科」で相談しましょう。

他の病気の可能性もあるので、病院で診察を受けることが大切です。

萎縮性膣炎だった場合、病院では薬剤を用いた治療が行われることが多いです。

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「子宮の病気」の可能性もあります

  1. 子宮頸管ポリープ(子宮の出口付近できる腫れ物)
  2. 子宮頸ガン(子宮の入り口周辺にできるガン)
  3. 子宮体ガン(子宮の奥にできるガン)

閉経後の出血がある場合、上記のような子宮の病気が隠れている恐れもあります。

病気① 子宮頸管ポリープ(子宮の出口付近にできる腫れ物)

子宮頸管ポリープ

医師男性

「子宮頸管ポリープ」は、子宮の出口にポリープができた状態です。

9割以上が良性のポリープで、ガンではありません。

子宮頸管ポリープの症状チェック

  • 不正出血
  • 排便時に出血する
  • 性交時に出血する
  • 激しい運動をした際に出血する
  • おりものに血が混ざる(茶褐色のおりもの)

上記に当てはまる場合、子宮頸管ポリープが疑われます。

ポリープは、組織が柔らかく充血しやすい(血液が集まりやすい)という特徴があります。
そのため、排便時のいきみや運動、性交の際に出血することがあります。

子宮頸管ポリープになりやすい人の特徴

  • 出産経験がある
  • 流産経験がある

上記に当てはまる人は、子宮頸管ポリープになりやすい傾向があります。

ただし、子宮頸管ポリープを発症する明確な原因はわかっていません。

子宮頸管ポリープかも…対処法は?

医師男性
子宮頸管ポリープが疑われる場合は、「婦人科」で検査を受けましょう。

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病気② 子宮頸ガン(子宮の入り口周辺にできるガン)

子宮頸ガン

医師男性

「子宮頸ガン」は、子宮の入り口周辺にガンが発生している状態です。

多くの場合、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染して発症します。

子宮頸ガンの症状チェック

  • 性交痛がある
  • 性交時に出血する
  • おりものに血や膿が混ざる
  • 粘度の濃いおりものが出る
  • 水のようなおりものが出る
  • 下腹部痛・腰痛
  • 尿や便に血液が混じる

上記の症状に心当たりがある場合、子宮頸ガンが疑われます。

子宮頸管ガンになりやすい人の特徴は?

  • 性交経験がある
  • 免疫力が低下している
  • 喫煙者
医師男性
子宮頸ガンは、一度でも性交経験がある人であれば、誰でも発症する可能性があります。

子宮頸ガンかも…対処法は?

医師男性
子宮頸ガンが疑われる場合は、早急に「婦人科」で検査を受けましょう。

子宮頸ガンは、初期の段階で自覚症状がないことが多いため、定期的に婦人科検診を受けることも大切です。

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病気③ 子宮体ガン(子宮の奥にできるガン)

子宮体ガン

医師男性
「子宮体ガン」は、子宮の奥にガンが発生している状態です。

卵巣から分泌されるエストロゲン(女性ホルモンの一種)の分泌異常によって、子宮内膜が厚くなり、その部分から出血が続くケースが多いと考えられます。

子宮体ガンの症状チェック

  • 少量の出血が長く続く
  • 頻繁に出血する
  • おりものに血が混ざる
  • 下腹部痛
  • 排泄痛がある
  • 性交痛がある

子宮体ガンになりやすい人の特徴は?

  • 出産経験がない(または少ない)
  • 月経不順
  • 肥満傾向
  • エストロゲン(卵胞ホルモン)のみのホルモン療法を受けている
  • 乳ガンの既往歴がある
  • 糖尿病を患っている

 子宮体ガンかも…対処法は?

医師男性
子宮体ガンが疑われる場合は、早急に「婦人科」で検査を受けましょう。

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閉経後に出血があったら、早めに「婦人科」へ

「婦人科」で相談

医師男性
検診で「異常なし」だった場合でも、閉経後に出血があったら「婦人科」で相談しましょう。

出血の原因を自分で判断してしまうのは危険です。子宮の病気である場合は、命に関わる恐れもあります。
早期発見のためにも、早めに「婦人科」で診察を受けてください。

もし、病院で異常なしと診断されても、1年に1回程度は検診を受けましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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