生理の量が少ない…不妊との関係は?どう対処すればいい?医師監修

公開日:2021-02-19
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生理の量が少ない…不妊との関係は?どう対処すればいい?医師監修

生理の量が少ないことと不妊にどのような関係があるのか、お医者さんに聞きました。

「なぜ生理の量が減るの?」
「対処法はある?」

といった疑問にもお答えします。


監修者

石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

「生理の量が少ない」と「不妊」の関係

医師男性
生理の量は、「女性ホルモンの分泌量」と関係しています。
生理に関わる女性ホルモン「エストロゲン」や「プロゲステロン」の分泌量が減ると、生理の量も減り、妊娠しづらくなります。

女性ホルモンの働きって?

医師男性
エストロゲンは、毎月の生理に関わる女性ホルモンです。
毎月の生理には、女性ホルモンのエストロゲンプロゲステロンの2種類が関係しています。

生理に関わる「2つの女性ホルモンの働き」

◆エストロゲン
…子宮内膜を厚くする働き

◆プロゲステロン
…子宮内膜を剥がし、子宮の中を綺麗にする働き

「エストロゲン」の分泌量が多くなり子宮内膜を厚くした後、「プロゲステロン」の働きで不要になった内膜を剥がし、経血として外に出すことで生理が起こります。

生理が少ない場合「ホルモンバランスが崩れている」可能性アリ

医師男性
生理の量が少ない場合、女性ホルモン「エストロゲン」「プロゲステロン」のの分泌量が減っている可能性があります。

エストロゲンの分泌量が少ないと…

子宮内膜を厚くする働きや弱まり、経血量が減る(生理の出血量が少なくなる)。

プロゲステロンの分泌量が少ないと…

内膜が剥がされずに溜まっていくという現象が起きて、経血の量が減る(生理の出血量が少なくなる)。

医師男性
ホルモンバランスが崩れて、生理の量が減っているというのは、“妊娠しづらい状態”といえます。
妊娠を望んでいる女性は、女性ホルモンバランスを整えることが大事です。

ホルモンバランスは、なぜ乱れるの?

医師男性
ホルモンバランスが乱れる主な原因は、ストレス・疲れ・食生活の乱れ・睡眠不足です。
女性のホルモンバランスはとてもデリケートなため、ちょっとしたことですぐに乱れてしまいます。

また、加齢が原因になることがあります。
(加齢とともにエストロゲンの分泌量が減り、生理の量も減っていきます。)

ホルモンバランスが乱れているサイン

  • PMS(月経前症候群)の症状がひどくなる
  • 生理痛がひどくなる
  • 経血の量が少なくなる
  • 経血の量が多くなる
  • 不正出血が起こる
  • 生理周期が乱れる
  • 3ヵ月以上生理が止まる(無月経)
  • 生理周期が短くなる(24日以下)
  • 自律神経失調症になる(めまい・ふらつき・倦怠感など)

※PMS…生理開始3~10日前に起こる、腰痛・腹痛・頭痛などの身体的不調・精神的不調の症状。生理が始まると症状が改善するのが特徴。

ホルモンバランスの整え方

医師男性
女性ホルモンを整える基本は、「生活を整えること」です。
  • 規則正しい生活を心がける
  • 1日しっかり睡眠時間を確保し、質のよい睡眠をとる
  • 栄養バランスの良い食事を摂る
  • お腹や足などを温め、血行を良くする
  • ウォーキングなど軽い運動を1日20~30分程度行う
  • ストレスを溜めない

といったことを意識してください。
残念ながら「◯◯を食べれば大丈夫」「~~しておけばOK」というものはないため、日常生活の意識を変えることが必要です。

注意!生理の量が少ないのは「病気」のケースも

医師男性
生理の量が少ないのは、“病気”が隠れているケースがあります。

<女性ホルモンの分泌に異常が起こる病気の例>

  • 多嚢胞卵巣症候群
  • 甲状腺機能低下症(橋本病)
  • 下垂体腺腫
  • 黄体機能不全

<生理の量が少なくなる子宮の病気の例>

  • 子宮腔癒着症
  • 子宮発育不全
医師男性
生理の量が少なく、不妊でお困りの場合は、婦人科産婦人科に行って相談してみましょう。
病気が隠れていないか、検査を受ける必要があります。

婦人科・産婦人科を探す

病気①多嚢胞卵巣症候群

医師男性
卵巣に小さな卵胞が詰まることで排卵に障害を起こすため、経血の量が減ります。

原因:卵巣内の男性ホルモンが多いことが原因です。
その結果、女性ホルモンのバランスが崩れ、排卵障害が起こります。

その他の症状:無月経・不妊・肥満・にきび・多毛・糖代謝異常など

病気②甲状腺機能低下症(橋本病)

医師男性
甲状腺の機能が低下するとエストロゲンの分泌量が低下し、子宮内膜が正常に作られなくなり経血量が減ることがあります。

原因:自己免疫の異常が原因だと言われています。

その他の症状:疲れやすい・肥満・脱毛・抑うつなど

病気③下垂体腺腫

医師男性
脳の下垂体に腫瘍ができ、ホルモンの分泌に異常をきたします。
母乳の分泌に関与している「プロラクチン」というホルモンが大量に分泌されると、妊娠していないのに母乳が出たり生理が止まったりします。

原因:現在、詳しい原因はわかっていません。

その他の症状:無月経・月経不順・不妊など

病気④黄体機能不全

医師男性
黄体の働きが悪くなる病気です。
排卵後に卵胞からプロゲステロンの分泌が十分にされなくなるため、経血の量が減ります。

原因:現在、詳しい原因はわかっていません。

その他の症状:月経周期の短縮・不正出血・不妊・流産などの症状が起こります。

病気⑤子宮腔癒着症

医師男性
子宮内膜が炎症を起こし、内膜同士がくっつく病気です。

そのため、子宮内膜が十分な厚さにならず、経血の量が減ってしまいます。

原因:帝王切開や妊娠中絶など子宮に関する手術や、結核菌など

その他の症状:着床不全・流産・癒着胎盤など

病気⑥子宮発育不全

医師男性
子宮が十分に発育していない病気です。

子宮内膜が適当な厚さにならないため、経血の量が少なくなります。

原因:女性ホルモンの生産不足生まれつきの子宮の形成異常が原因と考えられています。

その他の症状:月経不順、月経困難、不妊、流産など

妊娠を望んでいる方は、「早めに病院で相談を」

生理の量が少ない 不妊

医師男性
早めに病院を受診することで、妊娠しづらい原因となっている他の病気が見つかるケースや、妊娠しやすい状態にすることができます。

病気の発見が遅れると、不妊や子宮・卵巣摘出手術が必要になることもあります。
経血量だけでなく、生理痛など他の症状がある場合は、一度病院へ行くことをおすすめします。

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