箱根園水族館

箱根園水族館の海水館は海抜723mの場所にあり、日本で一番標高の高いところにある海水の水族館です。
中央にある高さ7mの大水槽にはキラキラと自然光が降り注ぎ、海中から魚たちを眺めるような光景をたのしめます。ここでは、汽水域のマングローブと海水に育つサンゴ礁を泳ぐ魚たちの不思議な光景が見もの。箱根園水族館では好適環境水という特別な水を使って、自然界では同居しない魚たちがいっしょに泳ぐ姿を見ることができるのです。淡水魚と海水魚の違いに子どもたちにはピンと来ないかもしれませんが、大水槽に静かに横たわる沈没船や、自然界に存在しない異空間の雰囲気に、大人も子どももすっかり心を奪われてしまいます。
海水館には、他にも魚の特徴を生かした水槽がたくさんあります。通路の上をマイワシの大群が泳ぐブリッジ水槽ではファンタジックな光景が見られます。ときおりアカエイや他の魚もこのブリッジ水槽に紛れ込んでくるのですが、大水槽で泳ぐのとは違う魚の姿になんだか得した気分になります。おもしろい泳ぎ方を見せてくれるサメ、ツマグロの水槽、かわいらしい4種類のペンギンたちの暮らす水槽、大きなカニやイセエビのいる水槽なども子どもたちに人気があります。

世界中の貴重な淡水魚を集めた淡水館では、変わった形の魚や、今や希少となってしまった日本の淡水魚、珍しい魚など個性豊かな魚たちが見られます。その中でも注目を集めるのが、アマゾン原産の世界最大の淡水魚のひとつであるピラクルや大型ナマズの仲間であるレッドテールキャットフィッシュなどの大きな魚を集めた水槽です。そのちょっぴり怖くもユーモラスあふれる姿は見ごたえ抜群です。そして、ここでしか見られない特別な水槽が「好適環境水」の水槽です。淡水魚と海水魚を同時に飼育できる不思議な水の中で繰り広げられる異空間。釣り好きなど、魚にくわしい人ほど驚きが大きいでしょう！
淡水館では、水族館隣接の芦ノ湖に生息するニジマスをはじめとした、日本の淡水魚も広く展示されています。中には希少になってしまった淡水魚なども見られます。ここでは湖や川辺に欠かすことのできない水鳥なども同時に展示されていて、より自然の淡水の環境に近い風景を子どもたちが観察できます。

箱根園水族館の一番の目玉といえるのが、バイカルアザラシ広場です。こちらでは、ロシア出身のバイカルアザラシの生態をじっくりと観察できます。バイカルアザラシとは、気温がマイナスのバイカル湖に暮らすアザラシで、淡水環境で生きる珍しいアザラシなのです。寒さから体の熱を奪われないよう脂肪をたっぷり蓄え、丸々とした愛らしい体形をしています。クリクリの瞳とコロンとした体つきに、大人も子どももついつい笑顔！彼らはまさに箱根園水族館のアイドルたちなんです♪
バイカルアザラシ広場に足を運べば、水の中を楽しそうに泳ぎまわったり、エサを食べたり、陸でのびのびと生活していたりと、バイカルアザラシのかわいらしい姿を近くで見られます。また、バイカルアザラシ広場を一望できる観覧デッキからの眺めもおすすめ。湖で暮らす野生の姿そのものをたっぷりと楽しめるすてきなスポットです。
箱根園水族館のショップでもバイカルアザラシをモチーフにしたグッズはお土産に大人気！すっかり魅了される愛くるしさ。このかわいらしさを友人や家族に見せたいとと思ってしまう気持ちがよくわかります！