Patisserie　Clair　de　lune（クレール　ドゥ　リュンヌ）本店

国際通り沿いに位置するクレール ドゥ リュンヌさんの外観は、外からも店内の様子が見やすいようにというコンセプトで、入り口側が一面ガラス張りになっています。入ったことのないお店を訪れるときには少し不安を感じたり緊張したりするものですが、ガラス張りのオープンさからその不安は軽減されて、初めてのお客さんでも立ち寄りやすくなっています。混雑具合も外から確認できるので、混んでいる場合は買い物の後に立ち寄るなど、常連さんにとっても都合に合わせることができて便利な仕様です。店の周りには看板があり、両隣はビルとパティスリーに挟まれています。ひさしの部分に使われた青が印象的で、木や花のプランターが飾られている入り口は横スライド形式のドアが設置されています。スロープやエレベーターはなく入り口に段差がありますが、車いすやベビーカーを利用している方が入店するときにはスタッフがお手伝いをしてくれるので安心してだれでも訪れることができます。

店内に入ると、内装は白を基調に柔らかな木の色が使われ、シンプルで温かな印象です。店内にはショーケース、パンやパイなどの陳列棚があり、奥は作業スペースとなっています。ショーケースは配置上外からは中が見えにくいのですが、並んだスイーツが気になってつい店に立ち寄りたくなってしまいます。棚には商品が並ぶだけでなくグラスや食器、雑貨がところどころに飾られており、店内をおしゃれに演出しています。木製の棚からはぬくもりが感じられ、陳列の仕方などからもアットホームなケーキ屋さんという印象です。季節の行事によって店内の装飾が変わることもあり、例えばハロウィンの時期にはかわいい三角目のかぼちゃが飾られます。子供だけでなく大人もワクワクするような楽しい雰囲気に、訪れるお客さんも笑顔になります。また、小さいながらコーヒーとケーキが楽しめるイートインスペースもあるため、店内でホッと一息ついて気分転換をすることもできます。

店内右側に配置されたショーケースには、常時約15種類のスイーツが並びます。そのうちショートケーキやミルフィーユといった5種類ほどは、1年を通して並ぶ定番商品です。マンゴープリンなど季節によって変わる商品もあり、訪れるたびに楽しみがあります。ホールケーキで人気のものは、ショートケーキ、チョコ生、フルーツショートです。フルーツショートは真っ白な生クリームでデコレーションされたケーキの中央に数種類のフルーツがたっぷり乗せられたもので、見た目にもワクワクします。シンプルなようでいて美しいクレール ドゥ リュンヌさんのホールケーキはお祝いにも喜ばれると評判です。また、数種類がラインナップされるクリスマスケーキなど、季節の行事ごとに作られるケーキも人気です。またカットケーキでは、定番商品のミルフィーユとショートケーキが人気です。パイ生地とクリームのバランスが絶妙なミルフィーユはおしゃれなスイーツとして大人のお友達への差し入れや手土産にもおすすめです。

クレール ドゥ リュンヌさんがこだわっているのは、スイーツを最高の状態で食べてもらいたいということです。洋菓子店の少ない下町に住んでいると、スイーツを食べたいと思えばわざわざ都心まで出かけて買って帰ってくることが多くなります。時間をかけて持ち運んでいると、その間に形が崩れて味が落ちてしまうということが起こります。それらの事態を避け、最高の状態のスイーツを食べてもらいたいという思いから、シェフは下町にお店を出店しました。観光客の買い物や訪問先への手土産にしたい場合といった、やむを得ず持ち運ぶ時間が必要な事情のあるお客さんには、クリームの変質などをできるだけ防ぐようこんぽうに気をつかって対応しています。商品それぞれをおいしく食べるのに最適な食べ方をシェフ自らアドバイスすることもあります。また、生地のサクサクした歯ごたえにこだわるシュークリームなどは、注文を受けてから絞り出すという工夫もしています。このように、お客さんがスイーツをおいしい状態で食べられるような努力をしています。