ニキビ撃退！サリチル酸の効果や副作用、ケア方法も。逆に悪化するって本当？

公開日2022-04-25
更新日2022-04-25

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「サリチル酸がニキビにいいって本当？」
「悪化するって聞いたけど…どうなのか知りたい！」
サリチル酸のニキビへの効果を、皮膚科医に聞きました。
自宅でできるケア方法や美容皮膚科での治療も、詳しく解説しています。

監修者

LECINQ clinic

院長

長谷川佳子先生

経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院　形成外科、藤沢湘南台病院　形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター　形成外科
を経て横浜栄共済病院　形成外科
平成26年よりKO CLINICに勤務
令和3年1月よりLECINQ clinic 院長に就任

contents

サリチル酸が「ニキビにイイ」って本当？
サリチル酸で“ニキビが悪化した”って聞いたけど…
自宅でできるサリチル酸ニキビケア
改善しない場合は皮膚科で相談しよう
皮膚科ではどんな治療があるの？

サリチル酸が「ニキビにイイ」って本当？

サリチル酸は、ニキビ改善に効果が期待できる成分です。

特に効果が期待できるのは

炎症が起きている赤ニキビ
毛穴が詰まっている状態の白ニキビ
ケアをしても繰り返してしまうニキビ
ニキビ跡

などです。

サリチル酸は、古い角質を溶かして、角栓除去をサポートする作用が期待できます。これがニキビ治療において、重要な作用です。
さらに、サリチル酸の防腐作用により、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑制する働きも期待できます。

なぜ？大人にもニキビができる理由

大人のニキビの多くは、ストレスなどによってターンオーバーが乱れ、本来排出されるはずの古い角質が角栓となり、毛穴の蓋をすることで発生します。
そのため、角栓除去やアクネ菌の増殖を抑える働きを持つサリチル酸は、ニキビを改善するために有効であると考えられているのです！

サリチル酸で“ニキビが悪化した”って聞いたけど…

先生！サリチル酸を使うと「ニキビが悪化する」っていう噂を聞いたのですが、本当でしょうか…！

必ずしも、サリチル酸を使うと、ニキビが悪化するわけではありません。
しかし、使用のタイミングによっては、一時的にニキビが増えてしまうことも考えられます。

サリチル酸を使用した後は、一時的に肌のバリア機能が低下する場合があります。
そうすると、肌の保湿機能も低下して、逆にニキビが発生しやすい状態になるケースがあるのです。

サリチル酸を使用する前に！チェックリスト

・肌がひどく乾燥している
・肌にごわつきを感じる
・かゆみや湿疹がでている

このような場合は、サリチル酸の使用を控えましょう。ニキビが悪化してしまう場合があります。
また、敏感肌の人は肌の状態が整っていないと、刺激を感じることがあるので、使用時には注意が必要です。

自宅でできるサリチル酸ニキビケア

サリチル酸を使った自宅でのケア方法は
・化粧品を使用する
・市販薬を使用する
この2つがあります。詳しく見ていきましょう。

方法① 　サリチル酸配合の化粧品でケアをする

サリチル酸配合の、洗顔料・化粧水等でニキビの改善を目指しましょう。
同時にしっかりと保湿をして、肌を保護してください。

スキンケア用品を購入する際は、ノンコメドジェニック※テスト済みという表示があるものを選ぶと良いでしょう。また、できるだけ低刺激のタイプを選ぶようにしてください。

※ノンコメドジェニックとは…ニキビができにくい成分で作られていることを表すものです。

化粧水を手で塗る場合

化粧水を手の平に適量とり、手の平で人肌程度に温めてください。
手の平全体を使って、顔を包み込むように肌になじませましょう。

化粧水をコットンで塗る場合

500円玉より大きめの量の化粧水を、コットンにしみこませます。
コットンを2つ折りにして、顔にフィットするように馴染ませましょう。
額、頬等の範囲が広い部位から塗布し始めてください。
顔中心から外側に向かい、丁寧になじませましょう。

肌を擦るように塗布することや、強くパッティングするのはNG！
肌の刺激になり、ダメージを与えてしまうことがあります。

方法②　サリチル酸配合の市販薬を使う

市販薬を使用する場合は、薬剤師さんに相談して、肌の状態合った商品を教えてもらうのがおすすめです。
また、白ニキビには、「イオウ・サリチル酸」が有効な場合があります。成分表示をチェックしてみましょう。

改善しない場合は皮膚科で相談しよう

サリチル酸でケアしても1週間以上改善がみられない場合や、ニキビが慢性化している場合には、使用を中止して早めに皮膚科で受診してください。

そのままセルフケアを続けていると

ニキビができやすい状態になる
強い刺激により肌がヒリヒリする
湿疹が発生する

などのリスクが高くなります。

皮膚科を探す

皮膚科ではどんな治療があるの？

皮膚科でのニキビ治療には
・塗り薬や飲み薬の処方
・ケミカルピーリング
などがあります。

治療法①　塗り薬や飲み薬の処方

大人ニキビや、肌のターンオーバーが乱れている等の場合に用いられる治療法です。

サリチル酸ワセリンという軟膏タイプが処方されることが多いです。抗生物質や漢方薬などを服用するケースもあります。

料金相場	1000～3000円程度 ※保険適用のケースが多い
通院回数	症状の改善状況により異なる
通院間隔	症状の改善状況により異なる
副作用	（敏感肌や乾燥肌の場合）赤みやかぶれ

治療法②　ケミカルピーリング

皮膚に薬剤を塗布し、皮膚表面のみをはがす治療法です。
毛穴詰まりが解消され、ニキビやニキビ跡改善につながると考えられています。

ニキビだけでなく、シミやたるみ、小じわ、くすみなどの肌トラブルにもアプローチできます。
さらに、肌荒れの予防や肌のキメの維持などにも有効と考えられています。

料金相場	1回10,000円～ ※ピーリングの施術は、保険適用外になるケースが多い
通院回数	5～6回程度
通院間隔	2～4週間に1回程度
副作用	稀に、赤み