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「レチノールのa反応ってどんな症状が出る？」
「ヒリヒリする…使用を続けても大丈夫？」
レチノールのa反応について、皮膚科のお医者さんに聞きました。
皮むけやヒリヒリの対処法なども解説します。
監修者
よこはま港南台形成クリニック
本間有貴 先生
経歴
札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務
contents
レチノールを使用することで出るa反応とは、ビタミンA（レチノールなどの成分の総称）の影響で、急激に肌の生まれ変わりが促進され、赤みなどが出る反応のこと言います。
「レチノールによる副反応」「レチノイド反応」「ビタミンA反応」とも呼ばれます。
a反応によって、具体的には、
などがあらわれることがあります。
ビタミンAは、ターンオーバーを促進させ、肌を健やかな状態に導く作用がありますが、慣れていないと影響が強く出て、副反応があらわれることがあると考えられています。
敏感肌や乾燥肌の人は、肌の水分や油分が足りておらず、肌機能が低下しているのでa反応が強く出やすいです。
敏感肌や乾燥肌の人以外にも、
という場合、a反応が起きやすくなると考えられます。
・重い敏感肌の人
・皮膚炎（アトピー・酒さなど）を患っている人
・肌の赤みが強い人
などは、レチノールの使用をおすすめできません。
一般的な化粧品に配合されているレチノールは、少量なので通常は誰でも使用できます。
しかし、このような人の場合、レチノールの使用によって起こりうる乾燥が、肌に悪影響を及ぼす場合があります。
皮膚科の医師に相談してから、使用しましょう。
個人差がありますが、レチノールを使い始めた数日後から2週間程度、a反応が続くことが多いです。
元の肌の水分量が多く健やかな状態であれば、2～3日で回復するでしょう。
レチノールを使用し続けていると、肌にビタミンAが定期的に補給できている状態になるため、a反応は徐々に起きにくくなります。
我慢できる程度の皮むけやかゆみの場合は、レチノールの使用を続けてください。
a反応は、肌にビタミンAが作用している証とも言えます。
そのため、使用を続けていくことで健やかな肌へ変化していくでしょう。
・赤みが強く出ている
・我慢できないほどの痛みやかゆみがある
・皮むけが強く、肌に亀裂ができている
・血がにじんでいる
という場合は、レチノールの使用をやめましょう。
レチノールの使用を中断してもこのような症状が続く場合、皮膚科で相談しましょう。
a反応ではなく、何らかの理由によって肌に異常が起きている可能性が考えられます。
レチノールの使用を続けられる程度のa反応であれば、
・保湿ケアを丁寧に行う
・レチノールの濃度を下げる
・使用頻度を減らす
という対処を行いましょう。
レチノールは基本的に、化粧水・乳液などのスキンケアの最後に使用します。
こうすることで、レチノールの刺激を緩和できると考えられます。
スキンケアの最初に使ってa反応が出たという人は、スキンケアの順番が間違っているため、順番を見直すことから始めてください。
※商品により使用の順番が異なる場合があります。商品の説明書に記載されている用法・容量を守って使用してください。
保湿ケアを丁寧に行うことで、肌が潤い、赤みや皮むけのない健やかな肌を目指せるでしょう。
十分に保湿ができていれば、a反応が落ち着いた時によりふっくらとハリのある肌になれるでしょう。
▼保湿ケアにおすすめの成分
| 成分名 | 働き |
| ヒアルロン酸 | 肌表面の潤いをキープする |
| コラーゲン | 肌の保水力を高める |
| セラミド | バリア機能を高めて、刺激から肌を守る |
a反応が強く出ている場合は、レチノールの濃度が低いものに変更して、様子を見ましょう。
濃度を下げることで、ゆっくりと肌へ作用し、a反応も穏やかになります。
肌の乾燥や皮むけがなくなったら、濃度を元に戻して使用すると良いでしょう。
使用頻度を減らし、少しずつ肌にレチノールを慣らしていきましょう。
そうすることで、a反応を抑えられると考えられます。
毎日朝晩使用している場合は、夜のみ使用するようにしましょう。
それでもa反応による症状が強い場合は、週2～3回の使用ペースに下げてみましょう。
ピーリングなどで無理やり皮を剥くのはNG！
a反応による皮むけが気になるからといって、無理やり皮を剥くのはNGです。
角質を削りすぎてしまい、
・肌のバリア機能が低下し、肌荒れを引き起こす
・肌内部にまで傷がつき、跡が残る
といった可能性が考えられます。
皮むけが気になる時は、保湿を行い、肌の乾燥を防ぎましょう。
a反応がなくても、レチノールが働いていないわけではありません。
という場合、レチノールによるa反応が出ない場合があります。
レチノールの配合濃度を高くしても肌が耐えられる場合は、濃度アップを検討するのも良いでしょう。
濃度を上げることで、より素早くレチノールが作用すると考えられます。
レチノール入り化粧品は、一般的に、
という順に配合量が多くなります。
医療専売品や医療機関での処方クリームを使用したい場合は、医療機関（皮膚科や美容皮膚科）で、クリームを処方してほしい旨を伝えると良いでしょう。
トレチノインを用いた治療は、診察・処方ともに保険適用外の自由診療となります。
▼処方クリームを購入したい場合の目安表
| 料金目安 | 1ヶ月5,000円～ ・診察代：診料3,300円程度／再診料1,100円程度 ・処方代：1本3,000円～5,000円程度 （トレチノインの濃度や内容量によって異なります） |
| 副作用 | 肌に赤み・かゆみが出ることがある |
妊娠中・授乳中の方は、トレチノインの使用がNG！
医療機関で処方されるトレチノインには、
・胎児の奇形
・流産
を引き起こすリスクがあると考えられています。
妊娠を希望する方・妊娠の可能性がある方も、トレチノインの使用は控えましょう。
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