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「化粧品に入っているグリセリンのせいでニキビができるって本当？」
「グリセリンフリーが気になるけど、余計に肌荒れしないか心配…」
グリセリンフリーのスキンケアを試してみたい方は必見！
ニキビとグリセリンの関係を、皮膚科の担当医が詳しく解説します。
グリセリンフリーのスキンケアは、肌に合う方と合わない方がいるので、自分の肌タイプをしっかり見極めて取り入れるようにしましょう。
監修者
LECINQ clinic
院長
長谷川 佳子 先生
経歴
北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
平成26年よりKO CLINICに勤務
令和3年1月よりLECINQ clinic 院長に就任
contents
先生！ニキビがよくならなくて悩んでいます…。化粧品に入っている“グリセリン”という成分でニキビが悪化すると聞いたのですが、これは本当ですか？
![医師(女性)](https://epark.jp/mocobe/wp-content/themes/mocobe/assets/img/common/dummy_sv.jpg")
はい、たしかにもともとニキビができやすい肌質の方の場合、グリセリンが主成分の化粧品を使用することで、ニキビが悪化する可能性があります。
グリセリンは、ニキビの原因であるアクネ菌の餌になり、アクネ菌を増殖させてしまうことがあるからです。
また、グリセリン配合の化粧品は保湿力が高いので、肌がべたつきやすくなります。べたついた肌に埃などがつくと、肌に刺激を与えて、ニキビが悪化してしまうケースもあります。
では、グリセリンは、肌に悪い成分なんでしょうか…？
いいえ、グリセリンは、基本的には肌に悪いものではありません。もともと肌の表面に存在している成分なので、肌への刺激がほとんどないとされています。
グリセリンが多くの化粧品に配合されているのは、安全で安価な成分だからです。
刺激が少なく保湿力が高いので、乾燥肌や敏感肌の方には、特におすすめの成分と言えます。
グリセリンフリーを試してみたいのですが…ネットで調べると「効果なし」「ニキビができた」という言葉も出てきて不安です。グリセリンフリーは、本当にニキビにいいんでしょうか？
グリセリンフリーのアイテムは、「肌に合う人」「肌に合わない人」の両方がいます。
グリセリンフリーでニキビが改善する可能性があるのは
・昔からオイリー肌でニキビができやすい方
・思春期ニキビにお悩みの方
などです。
このタイプの方は、過剰な皮脂分泌が原因でニキビができるケースが多いです。その場合、グリセリンが入っていないさっぱりとした化粧品でケアすることで、ニキビが改善できる可能性があります。
ストレスやホルモンバランスの乱れが原因となる大人ニキビは、グリセリンフリーでニキビが悪化してしまうことがあります。
大人ニキビは、肌の乾燥を補うために皮脂量が増加することで発生するケースが多いです。グリセリンフリーを実践すると、余計に肌が乾燥して皮脂分泌が過剰になり、ニキビが増えてしまうリスクがあります。
| グリセリンフリーがおすすめ | グリセリンフリーは合わないかも… |
|---|---|
| ・10～20代くらいで、皮脂量が多い人 ・鼻やTゾーンにニキビができやすい人 等 |
・30代以降で、肌の乾燥が気になる人 ・生理前になるとニキビができる人 等 |
グリセリンフリーの化粧品を選ぶ際は、成分表示の順番をチェックしましょう。
化粧水・乳液・美容液の成分表示を見て、グリセリンが何番目に記載されているか確認してください。グリセリンが10番目以降に記載されていれば、グリセリンの含有量はわずかだと考えられます。ニキビに影響するほどの量ではないと考えられるため、使用してもいいでしょう。
成分表示の5番目くらいまでにグリセリンが表記されていると、全成分中1％程の含有量になっているケースが多いです。グリセリンフリーを実践中の方は、避けた方がいいでしょう。
クレンジングや洗顔料などに含まれるグリセリンは、過剰に気にしなくても大丈夫です。
水で洗い流すものに入っているグリセリンは、そこまでニキビに影響しないと考えられます。
ステアリン酸グリセリル
→油分と水分を混ぜる成分で、グリセリンとは異なる成分です。化粧品に入っていても問題ありません。
ジグリセリン
→保湿成分ですが、グリセリンに比べて、アクネ菌増殖に関わる数値は非常に低いとされています。有効成分の前の方に記載されていなければ、問題ないでしょう。
グリセリンフリーの商品を使うときは、皮脂の少ない部分はしっかり保湿するようにしましょう。
ニキビがある人の中には、混合肌の方もいます。
混合肌タイプの方がグリセリンフリーの化粧品を使うと、皮脂が少ない部分の保湿が不十分になることがあります。乾燥が気になる部分には、乳液やクリームを追加しましょう。
特に、目の周りや頬は乾燥しやすいので、ヒアルロン酸やコラーゲンなど、保湿力の高い成分でケアしましょう。
グリセリンフリーが肌に合っている場合は、1〜2ヶ月くらい続けると、ニキビやべたつきが緩和されると考えられます。
反対に、1〜2ヶ月続けても変化がなかったり、肌の状態が悪化したりした場合は、グリセリンフリーが合っていない可能性があります。グリセリンフリーを中断し、症状がひどい場合は皮膚科で相談しましょう。
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