もくじ
ダイエットしてるのに体重が減らない!
食事は減らしてるつもりなのに…なぜ?
そんなに食べていないのに体重が減らない原因を、栄養士さんに聞きました。
「タンパク質をしっかりとる」「糖質は食物繊維と一緒にとる」など、食事のとり方を詳しく解説します。
効率のよい運動方法も載せていますので、着実に痩せたい方は必読です。
株式会社Luce
管理栄養士
望月 理恵子先生
株式会社Luce代表/健康検定協会理事長、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活動をおこなっている。
もくじ
特に、
といった方は、運動不足になりやすいです。
体重を減らすには、日常的に運動を行って消費カロリーを増やす必要があります。
「筋肉量が少ない」サイン
基礎代謝量は、加齢とともに徐々に減少していきます。特に30歳以上になると、10~20代よりも痩せにくくなることが多いです。
17歳と30歳で基礎代謝によるエネルギー消費量を比べると、1日あたり180kcal差があるとされています(体重50kgの場合)。
特に、
などに当てはまる方は、筋肉量が低下しやすいので注意が必要です。
生理前は体がむくみやすく、体重も増えやすいです。
この時期にダイエットを頑張っても、他の時期に比べて結果が出にくいと言えます。
女性はホルモンの影響を受けて、約1ヵ月の月経周期で体の状態が変動します。
排卵後から生理前は、代謝を上げる「エストロゲン」の分泌量が減り、「プロゲステロン」の分泌量が増える時期です。
「プロゲステロン」が増えると、妊娠に備えて栄養・水分を体に蓄える作用が働くため、生理前のむくみが発生します。
ただし、生理前に増えた体重が生理後に元に戻らない人は、食欲のコントロールがうまくできていない可能性があります。
その場合は、体重を記録して「生理との関連」を確認してみるのもおすすめです。
更年期は、女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が減少します。
エストロゲンには脂肪の代謝を促す働きがあるため、減少することで痩せにくくなります。
閉経前後の約10年間(一般的に45〜55歳頃)を「更年期」といいます。
※閉経時期の平均は50歳頃ですが、個人差があります。
40代以上の女性で「痩せにくい」という場合は、更年期が関係している可能性が高いです。
「更年期」のサイン
など
特に、
といった生活を送っている方は、便秘になりやすいです。
また、40歳を過ぎた頃からは、更年期による自律神経の乱れも便秘の原因となります。
食事量を減らしていても、栄養バランスに問題があると、体重が減りづらくなります。
など、食生活が糖質に偏っていると脂肪がつきやすくなります。
これは血糖値が上昇したときに分泌される、「インスリン」というホルモンが原因です。
糖質の摂取は、1日の摂取エネルギー量の50~65%が適切です。
食事全体の比率で糖質がこれを上回っている人は、食事量自体が少なくても太りやすくなってしまいます。
タンパク質は筋肉の材料となる栄養素なので、不足すると筋肉が減少してしまいます。
筋肉が減少することで一時的には体重が減っても、基礎代謝が低下して結果的に痩せにくい体になってしまいます。
といったダイエットは、体重が減りづらくなります。
食事量が少なすぎると、体がエネルギー消費量を抑えて、脂肪をため込もうとしてしまいます。
偏った食事で「ビタミン」や適度な「糖質」が不足していると、体脂肪の燃焼が滞ります。
また、「食物繊維」不足による便秘も、“食べてないのに体重が減らない”原因になるでしょう。
ダイエットのためには、食事の量を減らすだけでなく、栄養バランスや食べ方に注意する必要があります。
といったことを普段から意識してみましょう。
タンパク質は、筋肉量を増やし、基礎代謝を上げるために必要な栄養素です。
を目安※に、しっかりとりましょう。
(または、体重1kgにつきタンパク質1g目安)
※トレーニングで運動量が多い方はもう少し多くしてみるのもよいでしょう。
タンパク質が豊富な食品 |
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1食で集中して摂るよりも、3食に分けて摂ると、筋肉の栄養源となりやすく、おすすめです。
栄養素は食事から摂ることが基本ですが、どうしても不足してしまう場合にはプロテインを利用するのも一つの方法です。
※プロテインは「ビタミン」や「ミネラル」などが含まれているものが多いので、他の栄養素の摂りすぎには注意しましょう。
おすすめの食べ物
食物繊維は食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
食事では、まず食物繊維から食べるようにしましょう。
などの方法で、良質な油を適切に摂っていきましょう。
良質な油には、血糖値の急上昇を抑え、食事の腹持ちをよくしてくれる作用があります。
脂質はダイエットの敵というイメージがあるかもしれませんが、適度に摂る分には効果的です。
※脂質の目標量は、1日の摂取エネルギー量の20~30%です。
良質な油を含む食品 |
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欠食せずに、1日3食、規則正しく食べるようにしましょう。
空腹時間を長くさせないことで、次の食事での血糖値の急上昇を抑えられます。
夕食が遅くなってしまうときは…
どうしても夜ご飯が遅くなる場合は、夕方に200kcal程度を目安に「間食」をとるとよいでしょう。
その後の夕食は、間食をとった分を減らして食事量を調節してください。
食事のメニューでは、
を意識的に取り入れると、自然と噛む回数が増えて食事がゆっくりになります。
“噛みごたえ”のある食品 |
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早食いになりやすいので、「柔らかいものばかりの食事」は避けましょう。
早食いは満腹感を得られにくく、胃腸に負担をかけてしまいます。
といった作用があるため、「筋トレ+有酸素運動」で組み合わせてダイエットを行うと、脂肪が燃焼されやすくなります。
「スクワット」の正しいやり方
※10回1セットとして、1日3セット行いましょう。
下半身には大きな筋肉があるため、鍛えると効率よく筋力アップできます。
これから筋トレを始める方には、太もも・お尻の筋肉を鍛える「スクワット」をおすすめします。
有酸素運動の例
運動に慣れていない方は、ウォーキングから始めるとよいでしょう。
ダイエットはすぐに結果が出るものではないため、長期的な視点で行う必要があります。
個人差はありますが、まずは1カ月チャレンジして、体重や体の変化を見てみましょう。
体重1kgを減らすには7200kcalのエネルギー消費が必要になります。
食事や運動で1日240kcal減らしたとしても、1kg落とすには1ヵ月かかる計算になります。
3日や1週間などの短期間で体重が減少した場合、そのほとんどは水分によるものです。
また、極端な食事制限は一時的に体重が減りますが、健康を損なう恐れがあるため、おすすめできません。
食事内容を見直す・運動を習慣化するといった着実な方法で、地道に続けていきましょう。