なぜ?尿が少しずつ漏れる…尿失禁の対処法は?病院は何科?

更新日:2022-08-31 | 公開日:2021-03-31
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なぜ?尿が少しずつ漏れる…尿失禁の対処法は?病院は何科?

尿が少しずつ漏れる…。これはなぜ?

尿失禁の原因をお医者さんに聞きました。
症状を改善するための対処法も、併せて解説します。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

尿が少しずつ漏れる…これ大丈夫?

咳やくしゃみなど、お腹に力が入ったときに、尿が漏れて困っています…。
女性
医師男性
それは、①腹圧性失禁と考えられます。

腹圧性失禁は、排尿に関わる筋力が低下すると起こります。
女性では、更年期以降や出産後に起こりやすい症状です。
トレーニングすることで症状が快方に向かうことも多いので、過剰に心配しなくても大丈夫です。

自分で尿を出したいのにうまく出せなくて、少しずつ漏れてしまいます…。
女性
医師男性
それは、②溢流性失禁(いつりゅうせいしっきん)と考えられます。

この場合、

  • 排尿に関わる神経の損傷
  • 排尿に関わる筋力の低下
  • 何らかの病気

などによって排尿障害を起こしています。
失禁の影に、糖尿病子宮筋腫など、さまざまな病気が隠れていると考えられるため、医療機関での診察が必要です。

病院は何科?

医師男性
尿漏れの症状がある方は、泌尿器科で相談しましょう。

病気が隠れている場合、尿漏れがさらに悪化する恐れもあります。
早めに受診して、尿漏れの原因に合わせた治療を受けましょう。

泌尿器科を探す

① 腹圧性失禁の「原因と対処法」

腹圧性失禁の「尿漏れしやすいタイミング」

  • 重いものを持ったとき
  • 咳やくしゃみをしたとき
  • 激しいスポーツをしたとき
  • 階段の上り下りをしたとき

お腹に力を入れると尿漏れするのが特徴です。

原因は?

医師男性
尿道周りの筋力低下が主な原因です。

男性は、前立腺の手術をきっかけに発症する場合があります。
女性は、出産、更年期以降など女性ホルモン減少の時期に発症しやすいです。

腹圧性失禁になりやすい人

  • 女性
  • 出産を経験した人
  • 更年期以降の人
  • 太っている人
  • 便秘症の人

どう対処する?

医師男性
内臓を支えている「骨盤底」の筋肉を鍛えましょう

<骨盤低の筋トレ>(1セットの目安10回)

  1. 仰向けになり、膝を立てる
  2. 肛門、膣、尿道を締める
  3. 締めた状態のまま、息を吸いながら胃に向かって力を入れる(10秒)
  4. 30秒ほど休憩する

トレーニングは2ヵ月以上続けるようにしましょう。
症状の改善には個人差がありますが、毎日の習慣として行うことで、快方に向かいやすくなります。

② 溢流性失禁の「原因と対処法」

溢流性尿失禁の特徴

  • 自分の意思で排尿をコントロールできない
  • 尿意を感じにくい
  • 少しずつ尿が漏れ出てくる

膀胱内に尿が溜まり過ぎることで、失禁が起こります。

原因は?

医師男性
  • 前立腺肥大症
  • 尿道結石
  • 子宮筋腫
  • 糖尿病

など、さまざまな病気が考えられます。

<前立腺肥大症>
名前の通り、前立腺が肥大する病気です。
膀胱内に残った尿の量が増え、膀胱が拡張し、最終的に膀胱が収縮力を失ってしまうと、自分で尿を出すのが難しくなり、溢流性尿失禁を起こすようになります。

<尿道結石>
腎臓から尿管、膀胱、尿道という尿の通り道(尿路)に結石ができる病気です。
結石により尿の排出が妨げられ、膀胱内に残った尿の量が増え、膀胱が拡張して膀胱が収縮力を失ってしまうと、溢流性尿失禁を起こすようになります。

<子宮筋腫>
子宮筋腫は、子宮壁にできる良性腫瘍で、筋肉が異常増殖したものです。
子宮筋腫によって膀胱の出口が圧迫されて尿閉になると、溢流性尿失禁を起こすようになります。

<糖尿病>
膵臓からインスリンがほとんど出なくなる、もしくは出にくくなること(インスリン分泌低下)・インスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性)ために、血糖値が高くなってしまう病気です。糖尿病により末梢神経障害が起こると、膀胱の収縮がうまく調節できなくなり、溢流性尿失禁を起こすようになります。

どう対処する?

医師男性
溢流性尿失禁の場合、ご自身だけで対処できません。
症状に心当たりがある方は、早めに泌尿器科を受診してください。

病気が原因の可能性があるため、詳しく調べる必要があります。
症状が進行すると命に関わるケースもあるため、放置は禁物です。

また、腹圧をかけて無理に尿を出そうとするのは止めましょう。
膀胱などに負担がかかり、さらに症状が悪化することがあります。

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病院で受けられる治療

尿が少しずつ漏れる

医師男性
医療機関では、尿検査とpadテスト、エコーによる残尿量測定をおこないます。

状態に応じて、内診台での診察や尿流動態検査、チェーン膀胱尿道造影検査、膀胱鏡検査などを実施することもあります。

尿検査:尿の成分を調べて、尿路感染症の有無を確認します。

padテスト:水分をとった後、60分間決められた動作や運動を行うテストです。検査前後のパッド重量を計測し、尿失禁の重症度の判定をします。(腹圧性尿失禁の診断に必要)

エコーによる残尿量測定:排尿後に、エコーにより残尿を測定します。残尿が50〜100mL の場合は軽度、100mL以上なら中等度以上の尿排出障害があると考えます。

内診台での診察:力んだり、咳をしたりすることで、尿の漏れ具合や尿道の動き、骨盤臓器脱の有無を見ます。

尿流動態検査:膀胱に生理食塩水を注入しながら尿が溜まった状態や、排尿している時の状態を再現し、膀胱の知覚と運動機能を調べます。

チェーン膀胱尿道造影検査:チェーンのついたカテーテルを膀胱に入れ、造影剤を注入し、後部膀胱尿道角や膀胱頚部の開大具合を測定する検査です。(腹圧性尿失禁の診断に必要)

膀胱鏡検査:膀胱や尿道の中を内視鏡で確認します。

① 腹圧性失禁の治療法

骨盤底筋体操(ケーゲル体操) や薬物療法、手術療法で治療します。
薬物療法はβ刺激薬(尿道を締める作用)などの薬を使用します。

② 溢流性失禁の治療法

医師男性
病気が原因の場合は、その病気の治療を行います。
また、失禁症状を和らげるために、原因の治療をおこないます。

尿漏れの悩みは、早めに医療機関で相談しよう

医師男性
「少しずつ尿が漏れる症状」には、糖尿病尿道結石などの病気が隠れているケースもあります。

放置すると腎臓にダメージが加わり、健康を大きく害してしまうリスクもあります。
症状の悪化を防ぐためには、早めの受診が大切です。

尿漏れでお困りの場合は、泌尿器科で相談しましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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