悪化すれば腎盂腎炎に。その排尿時の痛み、膀胱炎かも?

公開日:2018-12-21 | 更新日:2020-09-07
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悪化すれば腎盂腎炎に。その排尿時の痛み、膀胱炎かも?

排尿痛とは、尿を出すときに、痛みを感じる症状です。
特に女性に多い症状ですが、原因は、細菌がぼうこう(膀胱)に侵入し、炎症を起こす「ぼうこう炎」です。
ぼうこう炎は、発症の経過から、「急性」と「慢性」に分類されています。
若い女性が発症する、ぼうこう炎は、多くは、急性ぼうこう炎(急性単純性ぼうこう炎)と考えられています。

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監修者

荒牧 竜太郎 先生

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業

細菌が、尿道から入ってくるの?

排尿時に、痛みを伴う疾患の多くは、急性ぼうこう炎です。
急性ぼうこう炎の主な症状は、次のとおりです。

  • 頻尿
  • 排尿時の痛み
  • 血尿など

多くの場合、排尿終了頃に、痛みが生じます。
今まで、健康状態に何も問題がなくても、細菌が尿道から逆行して、ぼうこうに侵入すると、発症します。

ストレス・冷え症も、ぼうこう炎の原因に?

ぼうこう炎を引き起こす原因菌の、多くが大腸菌です。
女性の場合は、肛門と尿道が近い位置関係にあるため、細菌が尿道から、ぼうこうへと移動して、ぼうこう炎を起こします。
その他の原因は、次のようになります。

  • 疲労
  • ストレス
  • 体調不良
  • 尿を我慢することが多い
  • 冷え症
  • 排尿量が少ない
  • 性行為など

急性・慢性・間質性・出血性に、分けられる

急性ぼうこう炎

  • 頻尿
  • 排尿痛
  • 尿混濁など

細菌性のぼうこう炎の場合には、抗生物質の服用による治療が行われます。
4~5日分の薬が処方され、およそ1週間で快方に向かいます。

注意しなければならないのが、症状が落ち着いても、自己判断で薬の服用をやめないことです。
服用をやめると、治療が中途半端になり、再発・慢性化を招く恐れがあります。

慢性ぼうこう炎

慢性ぼうこう炎は、どちらかと言えば軽症で、自覚症状が現れない場合があります。
そのため、治療に時間がかかります。
急性からの移行と、はじめから慢性症状が現れるケースがあるようです。

間質性ぼうこう炎

非細菌性の、重症のぼうこう炎です。
炎症が、粘膜だけでなく、筋層(※)にまで及ぶこともあります。
筋層:何枚にも重なった筋肉の層。粘膜に接している

細菌が原因ではないので、抗生物質が効きません。

主な治療法は、「膀胱水圧拡張術」です。
麻酔をかけた後、生理食塩水をぼうこうに注入し、萎縮しているぼうこうを拡張させる方法です。

その他にも、次のような治療法もあります。

  • 抗アレルギー薬の服用
  • ぼうこうに薬を注入するなど

出血性ぼうこう炎

排尿痛があり、真っ赤な尿が、排せつされます。
このぼうこう炎の原因で、何よりも多いのが、ウイルス感染によるものです。
ウイルス性の場合には、治療薬がないため、自然治癒を待ちます。

まめに水分摂取を行い、安静にしていると、3~4日で快方に向かいます。
水分をたくさん取り、排尿を促して、細菌をぼうこうから排せつします。

予防は、排尿を我慢しないこと

ぼうこう炎は、くせにはなりませんが、他の発症原因がある場合には、繰り返し再発することもあります。
何度も再発を繰り返す場合は、他の疾患が潜んでいる可能性があるので、医療機関で詳しい検査をしましょう。
何らかの基礎疾患や、次のような器質的(※)要因がある可能性があります。

  • 生体防御機能低下
  • 前立腺肥大症
  • 尿路結石
  • ぼうこう腫瘍など

器質的:体のどこに異常があるかを特定できること

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再発を、防ぐには

① 水分をたくさん取るようにして、尿量を増やす
② 排尿を我慢しない
③ 体が冷えないようにする(特に下半身)
④ 体の抵抗力を落とさないように過度の疲労を避け、十分な睡眠をとる

まとめ

  • 仕事が忙しくて、トイレを我慢しがちになる
  • 過度のストレスや疲労がたまっているなど

こうしたことが、ぼうこう炎を引き起こす原因になります。

ぼうこう炎と聞くと、「よくある疾患だから、すぐ良くなるのでは」と考えがちですが、そうではありません。
悪化すれば、腎盂腎炎(※)を、引き起こす恐れもあります。
腎盂(じんう)腎炎:細菌が腎臓に感染し、炎症を引き起こす疾病。感染が全身に広がると命に関わる

気になる症状がある場合や、ぼうこう炎を繰り返す場合には、泌尿器科などを受診しましょう。

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【参考文献】
感染症治療ガイドライン 2015
http://www.chemotherapy.or.jp/guideline/jaidjsc-kansenshochiryo_nyouro.pdf
間質性膀胱炎について - 日本間質性膀胱炎研究会
http://sicj.umin.jp/about/index.html

出血性膀胱炎 - 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000013qef-att/2r98520000013r7s.pdf


監修者

荒牧 竜太郎 先生

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荒牧 竜太郎先生

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福岡大学病院
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平成10年 埼玉医科大学 卒業
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