下痢や腹痛が繰り返し起こる…原因不明の潰瘍性大腸炎に注意

公開日:2018-12-07 | 更新日:2020-05-29
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下痢や腹痛が繰り返し起こる…原因不明の潰瘍性大腸炎に注意

下痢や腹痛が、繰り返し起こるという人は多くいます。 一見、ありきたりな症状だと思われがちですが、実は難病に指定されている病気の可能性もあるのです。 それが「潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)」。 下痢や腹痛、血便などの症状が思い当たる方は、この記事で確認してみてください。

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監修者

岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

症状は、下痢・発熱・嘔吐(おうと)など

潰瘍性大腸炎は、原因不明の病気です。 症状には、次のようなものがあります。 粘血便が続く(良くなったと思ってもまた繰り返す) 血便 下痢や腹痛 発熱 体重の減少 嘔吐(おうと)、吐き気、貧血など 潰瘍性大腸炎は、直腸を中心に炎症が起こり始め、慢性の炎症、潰瘍、ただれが現れます。 これらの症状は、大腸全体にまで広がることがあります。 長期にわたり、症状が良くなる時もあれば、悪くなる時もあるという状態を繰り返します。 潰瘍性大腸炎が疑われる場合は、次のような検査をします。

  • 問診
  • 血液検査
  • 便潜血検査(便の中に、大腸から出血した血液があるかどうかを調べる)
  • エックス線検査
  • 内視鏡などの検査

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原因はいまだ不明

本来、白血球には、細菌やウイルスなどの外敵から、体を守る働きがあります。 ところが、この防御システムに、何らかの異常が生じることがあります。 自分自身の腸管粘膜を外敵と認識し、攻撃・破壊してしまうのです。 その状態が続くと、潰瘍性大腸炎を引き起こします。 なぜ、このように免疫が異常に働いてしまうのか、原因はまだ不明です。 現在、次のような説が考えられています。

  • 細菌やウイルスによる感染説
  • 肉食中心の食生活が影響していると考える説
  • 家族内に、同じ潰瘍性大腸炎にかかる患者が複数発症することから、遺伝的要因が関係していると考える説

これらの要因が複数重なることも、原因とされています。(※1)

クローン病とどこが違うの?

潰瘍性大腸炎と似ている病気に、クローン病という病気があります。 こちらも難病指定されている病気です。 二つの病気の大きな違いは、炎症のできる箇所です。 潰瘍性大腸炎は、大腸のみに病変(※)が現れます。 ※病変:病気によって起こる体の変化。腫瘍、潰瘍など クローン病は、小腸・大腸・肛門など消化管全体が対象で、病変は一ヶ所にとどまらず発生します。 炎症は、壁の深い部分へ進行していきます。 その結果、腸に穴があき、隣の腸にまで炎症が広がって、腸と腸がトンネルを作ってしまうこともあります。 これらの腸の傷が良くなっていく際、腸の形が変形して狭くなり、消化物が通らなくなることもあります。 このような“腸の変形”を引き起こすのが、クローン病の特徴と言えます。

アルコール・脂質の多いものは避ける

主な治療には、薬による内服治療や血漿(けっしょう)交換(※)などが行われます。 ※血漿交換:病因物質を含む血漿を健常な血漿と入れ替える治療法 薬での治療が効かない場合や、重症時には、手術を行うケースもあります。 手術を行うのは次のような重症時です。

  • 大量出血
  • 大腸に穴があいている
  • がんの疑いがあるなど

飲食は、次に示したように、腸を刺激しやすいものはなるべく避け、摂取を控えましょう。

  • アルコール
  • 乳製品
  • 脂質の多いもの
  • 香辛料などの刺激物
  • かんきつ類
  • 炭酸飲料など

下痢や病気の状態が悪い時期には、食物繊維の多いものは避け、主治医の指示を受けてください。 症状が落ち着いている時には、栄養バランスの良い食事を心がけてください。(※2)

まとめ

潰瘍性大腸炎は、症状の落ち着いている時と悪くなる時を繰り返します。 症状が落ち着いている時は、規則正しい生活で、体に疲れをためないようにしましょう。 睡眠不足や疲労、ストレスが悪化のきっかけになります。 特に、心配事や気になることを抱えていると、それがストレスになり、身体に負担がかかります。 悩みは一人で抱え込まずに、相談できる相手を見つけましょう。 長く付き合う病気だからこそ、気を抜けるところは抜いて生活を送りましょう。  

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【参考文献】
※1 潰瘍性大腸炎外科治療指針 http://www.ibdjapan.org/pdf/doc01.pdf 難病情報センター-潰瘍性大腸炎 http://www.nanbyou.or.jp/entry/218 ※2 潰瘍性大腸炎外科治療指針 http://www.ibdjapan.org/pdf/doc01.pdf 難病情報センター-潰瘍性大腸炎 http://www.nanbyou.or.jp/entry/218


監修者

岡村 信良 先生

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