夜になると歯が痛い！ストレスのせい？痛みをやわらげる方法も

「夜になると歯が痛い…ストレスは関係ある？」

夜になると歯が痛むのは、ストレスが原因の可能性もあります。

過度なストレスの場合「脳の不具合」によって痛みを感じている場合も。
ストレスと歯の痛みの関係性について、詳しく解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

「夜になると歯が痛くなる」これってストレスのせい？

夜になると歯が痛いです。思い当たる原因がストレスくらいなのですが…。
ストレスが原因で歯が痛くなることはありますか？

夜になると歯が痛くなるのは、ストレスが原因になっていることもあります。

これはストレスによる

• 免疫の低下
• 歯ぎしり
• 脳機能の不具合

などが影響している可能性があります。

ストレスによる「免疫力の低下」

免疫力が低下すると、元々ある歯茎や虫歯による炎症を悪化させるため、歯が痛むことがあります。

ストレスによる「歯ぎしり」

日中に歯ぎしりをしていると、夜になって口周りの緊張が開放されて、歯が痛むことがあります。

ストレスによる「脳機能の不具合」

強いストレスによって、脳にある「痛みを伝える器官」に異常が起こると、痛みを感じることがあります。

ストレスが解消されれば自然に治まる？

ストレスが原因の場合、ストレスが解消されれば夜の歯の痛みも自然に治まるのでしょうか…？

ストレスが解消されるようにしっかり休んで体力を戻すと、痛みも自然に治まることはよくあります。

ただし、ストレスが解消されても

• 痛みが続いている
• 歯茎の炎症が強い
• 歯茎が膿んでいる

といった場合は、虫歯や歯周病が疑われます。
進行した虫歯・歯周病は自然に治りにくいため、治療が必要です。

ストレス以外にも？「夜だけ歯が痛い」2つの理由

夜だけ歯が痛む場合は、

1. 頭の血流の増加
2. 副交感神経の活発化

といった2つの理由も考えられます。

①　頭の血流の増加

ソファやベッドで横になることで頭の血流が増加すると、痛みを感じやすくなります。

これが原因の場合、一度起き上がって休むと、自然と痛みが和らぐことが多いです。

②　副交感神経の活発化

夜にリラックスすると、副交感神経が優位になって血流がよくなるため、痛みを感じやすくなります。

この場合、歯や歯茎の痛みの他に、頭痛を感じやすくなる人もいます。

歯の痛みをやわらげる方法は？

歯の痛みをやわらげるためには、

• 痛む箇所を冷やす
• 市販薬（鎮痛薬）を飲む

などの対策をとりましょう。

痛む箇所を冷やす場合は、氷を包んだタオルや冷水で絞ったタオルなどを当てるようにしましょう。
※氷を直接肌に当てると刺激が強すぎてしまいます。

歯医者さんに行く目安

• 痛みが強い
• 痛みが長期間続く
• 日中にも痛みを感じている
• 歯茎が炎症を起こしている
• 歯茎が化膿している

といった症状があらわれている場合は、歯医者を受診するようにしましょう。

上記症状には、虫歯・歯茎の炎症などの原因も考えられます。
虫歯の場合は、放置すると進行して、さらに痛みが強くなるリスクがあります。

また、埋まったままの親知らずの周囲も、疲れなどで急激に痛むことがあるので、こちらも早めの治療や抜歯をおすすめします。

 「歯科？心療内科？」何科で受診すればいい？

まずは「歯科」へ受診して、虫歯などのトラブルがないかを確かめましょう。

虫歯・歯茎の炎症が見当たらず、

• 歯や歯茎に異常がない
• 鎮痛剤が効かない
• 毎日のように痛みが続く
• 1か所ではなく歯が全体的に痛む

などの症状がある人は、心療内科の受診をおすすめします。

この場合、強いストレスによる脳の不具合が疑われます。
このような症状は、特に中高年以降の女性に多くみられます。

歯の原因だけを探っていても改善しない場合は、「心の病気の可能性もある」と覚えておきましょう。

心療内科ではどんな治療をするの？

心療内科では、カウンセリングや抗うつ薬などで治療を行います。
抗うつ薬では痛みがなくならないときは、抗精神薬などを使う場合もあります。

薬で痛みを感じないように安定させ、本来の精神不安を起こしている「不安」も解消していくように治療が進められます。

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