目の見え方がおかしい…それは「脳の病気」のサインかも！受診は何科？

「視野が欠けて灰色になったけど、元に戻った…」 「これは何かの病気？」 一時的に視野が欠ける症状の原因を、お医者さんが解説します。 「緑内障」や「脳梗塞」といった病気が考えられるため、放置はキケンです。 受診すべき診療科も併せて確認しましょう。 何これ？一時的に視界が欠けて灰色になった… 「視神経」に何らかの障害が起こっていると考えられます。 「視神経」とは、眼球の後ろから脳に向かって伸びている、視覚伝達に関わる神経です。 どう対処すればいい？ 灰色っぽい視野欠損が確認できたときは、すぐに医療機関を受診してください。 病気のよる症状の場合、放置すると失明のリスクがあります。 また、目の病気だけでなく、脳の病気によって一時的に視野欠損を起こすこともあります。 激しい頭痛 手足のしびれ などを伴う場合は脳梗塞の疑いがあり、命に関わる恐れがあります。 心当たりのある方は、すみやかに医療機関を受診しましょう。 病院は何科？ 視野欠損など目の不調だけがあるときは、眼科を受診しましょう。 “しびれ”や激しい頭痛を伴う場合は、脳神経内科・脳神経外科を受診してください。 ▼目の不調のみの場合 眼科を探す ▼しびれ・頭痛などがある場合 脳神経外科を探す 考えられる2つの病気 一時的に視野が欠けて灰色になるのは、 緑内障 脳梗塞 といった病気が考えられます。 病気①　緑内障 緑内障とは、眼圧の上昇によって起こる病気です。 上がった眼圧によって視神経が傷つき、視野が灰色に欠損していきます。 緑内障の症状は片目ずつ進行していきますが、人は両目でものを見るため、初期段階ではなかなか自覚しにくいです。 症状がある程度進行すると、片目でものを見たときに視野の欠損に気がつきます。 悪化して失明するケースもあるため、注意したい病気です。 こんな症状に心当たりはありませんか？ 目の疲れ（重たい感じ） 肩こり ものが見えにくくなる 緑内障の原因 生まれつきの体質 目の怪我 糖尿病 白内障 などが発症に関わっていると考えられています。 病院は何科？ 緑内障を疑うときは、眼科を受診しましょう。 緑内障の場合、目薬で進行を抑える治療が一般的です。 レーザーなどを使った手術が検討されることもあります。 なお、緑内障で失った視力を元に戻す方法はありません。 現段階では進行を遅らせる以外に治療法はないため、早期治療が重要です。 眼科を探す 病気②　脳梗塞 脳梗塞とは、脳の血管が詰まり、酸素や血流が行き渡らなくなっている状態です。 これにより、視野が欠けて灰色に見えることがあります。 脳梗塞の視野欠損は、通常片目に起こります。 こんな症状に心当たりはありませんか？ 体の片側のしびれ、違和感 めまい 頭痛 嘔吐 話せなくなる 人が話している内容が理解できなくなる 歩けない 視界が霞む ものが二重に見える ※一時的な症状として現れ、時間が経過すると症状がなくなることもあります。 脳梗塞の原因 生活習慣病などによる「動脈硬化」が主な原因です。 特に、 中高年以降 太っている 運動をほとんどしない 喫煙習慣がある 飲酒量が多い 糖尿病・高血圧症を患っている といった人は、動脈硬化になりやすいので要注意です。 病院は何科？ 脳神経内科、脳神経外科を受診しましょう。 脳梗塞は命に関わる病気です。少しの変化や異変を感じたら、医療機関を受診してください。 また、脳梗塞には一時的な症状もあるため、「症状が治った」という場合も放置は禁物です。 軽度の脳梗塞には薬物治療を行います。重度の場合は手術が必要となります。 軽度の場合は、後遺症もなく数週間〜数ヶ月で元の生活に戻れますが、後遺症が残るとリハビリ治療が継続して必要となることが多いです。 なお、リハビリテーションでも良くならない重度の後遺症もあるため、早期発見が重要です。 ▼しびれ・頭痛などがある場合は「脳神経内科・脳神経外科」へ 脳神経外科を探す ▼目の不調のみの場合は「眼科」へ 眼科を探す ※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。 ▼参考 国立循環器病研究センター　循環器病情報サービス　脳梗塞が起こったら

「目の焦点が合わない…」 「もしかして、脳の病気？」 “脳の病気による視野の異常”について、お医者さんに聞きました。 脳梗塞、脳出血は命に関わるため、早急の受診が必要です。 心当たりのある症状がないか、確認してみましょう。 目の焦点が合わないのは脳の異常？ 脳の異常が視神経に影響を及ぼすと、目の焦点が合わなくなることがあります。 これは、両目の視力のバランスが崩れることによって起こります。 脳の異常の場合、 物が二重に見える 片目が見えない といった症状が現れるケースもあります。 目の病気との見分け方は？   脳の病気 目の病気 目の見え方 片目ずつ見え方が異なる 両目とも見え方が同じ よく伴う症状 視野が狭くなる、体の片側のしびれ・麻痺 視力低下、目の痛み、目の違和感、まぶしい 脳は左右二つに分かれているため、脳に異常が生じると片目の視力にだけ影響を及ぼします。 両目の見え方が伴っている場合は、脳の異常ではなく眼圧などが影響していると考えられます。 こんなときは一旦様子を見てみましょう 目の使いすぎによる“眼精疲労”によって、一時的に目の焦点を合わせにくくなることもあります。 長時間のデスクワークなどに心当たりがある場合は、目を休めて一旦様子を見てみましょう。 目を休めて症状が改善するのであれば、心配する必要はありません。 こんな症状は「要注意！」脳梗塞・脳出血かも 頭を叩かれたような激しい頭痛 めまい うまく歩けない 物につまずいてしまう ろれつが回らなくて話せしにくい 言葉を理解できなくなる 手足の力が入らない 片足を引きずっている 体の片側だけ痺れる 上記の症状がある場合、脳梗塞や脳出血の可能性が高くなります。 特に体の麻痺、激しい頭痛などを伴うときは、救急車を手配してください。 脳の病気を引き起こす「原因」 脳の病気は、高血圧症や糖尿病といった動脈硬化を引き起こす生活習慣病が原因となるケースが多いです。 そのため、 塩分の多い食生活 喫煙習慣 運動不足 肥満 などに心当たりがある人は要注意です。 脳の異常を疑う場合、病院は何科？ 脳の異常を疑うときは、脳神経外科を受診しましょう。 脳の病気が悪化すると、死に至る恐れがあります。 また、命が助かったとしても、治療が遅れることによって体の麻痺、言語障害などの後遺症が残る場合もあります。 これらのリスクを避けるためには、早めの受診が重要です。 どんな検査を受けるの？ CT検査やMRI検査などを行い、脳内の出血や動脈瘤の有無を調べます。 医療機関によって異なりますが、日帰りの場合や、検査内容によっては入院が必要になることもあります。 症状に合わせて、薬の投与や手術などの治療法が選択されます。 また、体の麻痺や言語障害といった後遺症が残った場合は、退院後にリハビリ治療を行います。 脳神経外科を探す 一時的に回復したとしても、必ず病院へ！ 一時的に症状がなくなったとしても、油断はキケンです。 脳梗塞の前兆として、視野の異常や体の麻痺が“短時間だけ現れて消失する”という症状もあります。 異変に気づいたら、すぐに医療機関を受診してください。 脳神経外科を探す ※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。 ▼参考 国立循環器病研究センター　循環器病情報サービス　脳梗塞が起こったら