【金玉の腫れ】片方だけ大きい原因は？しこり・痛くない・硬いのは大丈夫？

なぜか、睾丸が腫れている…これって大丈夫？
もしかして病気？病院は何科にいけばいいの？

なかなか人には相談できない症状について、お医者さんが解説します。
原因や治療法も紹介しますので、悩んでいる方は要チェックです。

監修者

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年　埼玉医科大学　卒業
平成10年　福岡大学病院　臨床研修
平成12年　福岡大学病院　呼吸器科入局
平成24年　荒牧内科開業

睾丸が腫れている…！これ大丈夫？

皮膚に引っかき傷がついたなどが原因で、睾丸の一部が腫れている程度であれば、様子を見てもいいでしょう。

ただし、症状が悪化する場合は、早めに医療機関で診察を受けましょう。
また、腫れのほかに、急激な痛み、熱感がある場合は、すぐに医療機関に行ってください。

病院は何科？

睾丸の腫れは、泌尿器科を受診しましょう。

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睾丸が腫れる「原因」

睾丸の腫れは、

• 陰のう水腫
• 精巣捻転
• 精巣腫瘍

といった病気が原因の可能性があります。

それぞれの病気について解説します。

原因①　陰のう水腫

陰のう水腫は、陰のうと腹膜がつながっている部分に、腹水というお腹の水が溜まり、腫れている状態です。

睾丸の腫れ方

陰のうに水がたまるので、陰のうが大きくなり、違和感・不快感があります。
痛みはありません。

陰のう水腫になりやすい人

大人になってからの発症は、原因不明なことが多いといわれています。
子どもの場合は、先天的な陰のう水腫を持っている場合に発症します。子どもの場合は、胎児の成長段階で、腹膜の一部を陰のうに引っ張り込んでしまったことが原因です。
この腹膜の一部は、自然になくなるのが一般的ですが、残ってしまうと、腹水がたまって陰のうが腫れることがあります。

病院での治療法

乳幼児の場合は、自然に消失することが多いので、経過観察が取られます。

何度も陰のう水腫を繰り返す場合に、治療を行います。
一般的に陰のう水腫の治療では、手術を行い、原因となっている部分を取り除いて陰のうに水が溜まらないようにします。

原因②　精巣捻転

陰のうの内部で、精巣がねじれて、精索という血管が通っている部分もねじれてしまった状態です。

血管が通っている部分がねじれるため、精巣が壊死する危険があります。
生まれつき、精巣が精嚢にしっかり固定されていないと精巣捻転が起こりやすくなります。

睾丸の腫れ方

精巣捻転を発症すると、ひどい痛みを伴い、睾丸が大きく腫れます。

精巣捻転は、急に発症します。

他にも

• 吐き気
• 嘔吐
• 腹部痛
• 精巣の位置がいつもと変わる

といった症状がでることがあります。

精巣捻転になりやすい人

25歳以下の若年層で発症しやすいです。乳幼児にも発症することがあります。

治療法

手術で、ねじれのない状態に戻します。

放置すると数時間で精巣が壊死するため、緊急を要します。異常な痛みを感じた際は早急に泌尿器科を受診してください。

原因③　精巣腫瘍

精巣に腫瘍ができている状態です。
精巣に発生する充実性腫瘍（硬いしこり）は90％以上が悪性腫瘍です。

多くは無痛性で、痛みを感じることなく、陰のうの中身が腫大します。

睾丸の腫れ方の特徴

多くは痛みを伴わず、押しても痛みを感じません。
しかし、急速に増大した場合や、感染を伴った場合は痛みが起こることがあります。

原因は不明です。

しかし、遺伝や停留精巣（※）があると発生しやすくなります。

※精巣が陰嚢内に入らず、鼠径部などに停留する状態

陰嚢が腫れる以外にあまり症状がなく、疼痛があっても軽度といわれています。

ただし精巣腫瘍が悪性（ガン）で、別の部位に転移した場合は、腹部の張り、腰痛、リンパ節の腫れ、しこりができたりすることがあります。男性でも乳房が膨らむこともあります。

肺転移があれば、咳が出たり、息苦しくなったり、血痰が出たりすることがあります

精巣腫瘍になりやすい人

10万人に1～2人のまれな腫瘍です。
20～30歳代の男性および乳幼児と、若い人に起こることが多いです。

また、停留精巣のある人は起こりやすいと言われています。

治療法

手術療法、化学療法、放射線療法を組み合わせて治療が行われます。

適切な治療で80％以上は完治が可能といわれています。

ただし、さまざまな臓器に転移していた場合は、その後の経過が悪くなる傾向にあります。急速に進行するものもあるため、注意が必要です。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。