医師監修|肩の「つったような痛み」は大丈夫?病院行くべき?対処法は?

更新日:2023-03-22 | 公開日:2022-10-27
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医師監修|肩の「つったような痛み」は大丈夫?病院行くべき?対処法は?

最近、肩が痛い…。
つったような痛みなのだけど、これってどういう状態?

「肩がつったような痛み」がする原因について、お医者さんに聞いてみました。

狭心症・心筋梗塞などの危険な病気が隠れているおそれもあるので、心当たりのある症状がないかチェックしましょう。

監修者
荒牧 竜太郎 先生

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業

肩に「つったような痛み」…これってどんな状態?

医師男性
肩に「つったような痛み」を感じる場合、
  • 肩周りの血流が悪くなっている
  • 肩周りの筋肉が凝り固まっている
という状態だと考えられます。

これらは、運動不足やストレスの蓄積、体の緊張、冷え性などによって引き起こされます。
特に、同じ姿勢を続けているときに痛みが出やすいです。

改善しないまま放置していると、慢性的な肩こり・首こり・頭痛などを発症しやすくなります。

痛くて体を動かせないときは…

医師男性
痛みで体が動かせないときは、無理に動かさずに、まずは楽な姿勢をとってください。
その後、深呼吸をしてリラックスしましょう。

つった感じがなくなり、肩周りを動かせるようになったら、肩甲骨をほぐすように、少しずつ腕を回しましょう。
慣れてきたら範囲を広げていき、徐々に大きく前・後ろに回してください。

このほか、

  • ホットタオルで肩周辺を温める
  • 入浴をして体全体をほぐしてあげる

といった方法もおすすめです。

血流や筋肉の凝りの改善につながるため、痛みの緩和が期待できます。

痛みが続く場合は病院へ!

肩の痛みを相談する

医師男性
  • 数時間〜半日程度しても痛くて腕を動かせない
  • 温めても痛みがとれない
などの場合は、整形外科で受診しましょう。

何らかの病気が隠れている疑いがあります。
放置していると、症状が悪化して治療が長引くおそれがあるので早めに受診しましょう。

整形外科を探す

考えられる3つの病気

  1. 狭心症・心筋梗塞
  2. 慢性閉塞性肺疾患
  3. 慢性肝炎
医師男性
肩につったような痛みがある場合、上記の3つの病気が隠れている可能性も考えられます。

病気① 狭心症・心筋梗塞

医師男性
血管が狭くなって酸素や栄養が行き届かず、心臓が正常に機能できなくなっている状態です。放散痛※により、肩に痛みが生じることがあります。

※放散痛…病気になった臓器の痛みが、そこから離れた別の部分にあらわれること。

主な症状として、

  • 胸の締め付け感
  • 息苦しさ
  • 息を吸うとつらい
  • 左肩・右腕の痛み
  • 背中や胃の痛み

などがあります。

加齢や、糖尿病・高血圧症などが原因で、心臓や周辺の血管が動脈硬化を起こしていると、発症しやすくなります。
ほかにも、「喫煙している」「ストレスや疲労がたまっている」「睡眠不足」「お酒の飲みすぎ」などに当てはまる場合、発症リスクが高まります。

心筋梗塞かも、どうすればいい?

医師男性
早めに医療機関へ相談しましょう。

まずは「内科」に相談してください。

内科を探す

病気② 慢性閉塞性肺疾患

医師男性
肺の機能が低下し、呼吸困難を引き起こす病気です。肺が硬直して横隔膜の働きが悪くなっているため、呼吸をして酸素を取り入れる際、肩周りの筋肉を多く使うため、痛みやつった感覚が起こりやすくなります。

酸素をうまく体に取り込めなくなるため、息切れ・息苦しさを感じます。

  • 息苦しさが常につきまとっている
  • 風邪ではないのにタンや咳が続いている

という人は、慢性閉塞性肺疾患の疑いがあります。

「長期間にわたり喫煙している」「空気が汚染されているところで長時間仕事をしている」といった人に多い病気です。

慢性閉塞性肺疾患かも、どうすればいい?

医師男性
早期の診断と治療が必要です。
思い当たる点がある人は、早急に医療機関へ相談しましょう。

まずは「内科」に相談しましょう。

内科を探す

病気③ 慢性肝炎(慢性の肝機能障害)

医師男性
肝臓が慢性的に炎症を起こし、機能障害が続く病気です。
肝臓の近くにある横隔膜が痛み、肩こり・肩の痛みがあらわれる場合があります。

また、肝臓の機能が低下することにより、「体に必要な成分の合成ができなくなる」「有害な物質を解毒できなくなる」という状態になるため、倦怠感や免疫力の低下などを引き起こします。

  • 脂肪分が高い食事が多い
  • お酒をたくさん飲む

という人は、肝臓の負担が大きいため発症リスクが高いです。
その他、「肝炎ウイルス」への感染により、発症するケースもあります。

慢性肝炎かも、どうすればいい?

医師男性
セルフケアでは対処できないので、医療機関へ相談しましょう。

病院は「内科」に相談しましょう。

食生活の見直しも重要です。

  • 脂っこいものは避ける
  • お酒を控える

などを心がけてください。

内科を探す

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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