放置NG!足に力が入らない…何科で受診?歩きにくい、しびれや頭痛も

更新日:2022-09-06 | 公開日:2020-08-21
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放置NG!足に力が入らない…何科で受診?歩きにくい、しびれや頭痛も

足に力が入らない…。
何科で受診すればいいの?

足に力が入らない原因と受診すべき診療科を、お医者さんに聞きました。
脳卒中など重い病気の可能性もあるので、不安な方はぜひ参考にしてください。

監修者
永澤 守 先生

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学(現福井大学医学部)卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年7月かつしかキュアクリニック開業。

足に力が入らないのは何科?

医師男性
脳神経内科の受診をおすすめします。

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足に力が入らないという症状が出現している場合、脳、脊髄、末梢神経等、筋肉に指令を送る神経系に異常が生じている可能性があります。また筋肉そのものの異常というケースもあります。

脳神経内科は、脳に加えて、脊髄、末梢神経等の神経系についても診察してくれるところです。
そのため、脳に異常がない場合でも、脊髄疾患や末梢神経障害についての診察もしてくれるため、症状が出現している原因をさらに追究してもらえるケースが多いと考えられます。

こんな症状はすぐに病院へ!

足に力が入らない

「足に力が入らない」という症状に加えて

  • 激しい頭痛
  • 吐き気・嘔吐
  • めまい
  • 視覚障害(視野が狭くなる等)
  • 手足のしびれや麻痺
  • 呂律が回らない
  • 意識が朦朧とする

といった症状が出現している場合には、早急の病院を受診してください。

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足に力が入らない原因

医師男性
足に力が入らない場合
① 脳卒中
② 重症筋無力症
③ 多発性筋炎
④ ギラン・バレー症候群
⑤ 末梢神経障害
の可能性があります。

それぞれの「症状の特徴」と「発症しやすい人」について詳しく解説します。

原因①脳卒中

医師男性
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血によって、脳に障害が起こると、足に力が入らない症状が出ることがあります。

症状の特徴

  • 手足に力が入らない(特に体の片側)
  • 歩きにくい
  • 足がもつれる
  • フラフラする
  • 頭痛
  • めまい
  • 呂律がまわらない
  • 意識障害

発症しやすい人の特徴

  • 高血圧
  • 塩分を過剰に摂取している
  • アルコールを過剰摂取している
  • 喫煙者
  • 運動不足
  • 肥満傾向
  • 糖尿病を患っている
  • 心疾患を患っている
  • 脂質異常症を患っている

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原因②重症筋無力症

医師男性
全身の筋力低下を伴う難病です。

症状の特徴

  • 手足に力が入らない
  • しゃがみにくくなる
  • 眼瞼下垂(まぶたが開きにくくなる)
  • 物が二重に見える
  • 飲み込みにくくなる
  • 倦怠感
  • 呼吸がしにくい

発症しやすい人の特徴

  • ストレス過多
  • 女性(30~50歳代)
  • 男性の場合、50~60歳代での発症が多い
  • 胸腺異常(胸腺腫、胸腺過形成)がある

原因③多発性筋炎

医師男性
筋肉の炎症・破壊によって、力が入らなくなったり、痛みが生じます。
膠原病と呼ばれる難病のひとつです。

症状の特徴

  • 力が入らない
  • 疲れやすい
  • 筋肉を動かすと痛みが生じる
  • 階段を昇ることが困難
  • 立ち上がりにくい
  • 関節痛
  • 倦怠感
  • 食欲不振
  • 発熱

発症しやすい人の特徴

  • 女性に多くみられる
  • 50歳前後での発症が多い

※生まれつきの体質によって外的要因が加わり、発症するケースもあります。

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原因④ギラン・バレー症候群

医師男性
末梢神経の障害により、顔や手足、呼吸器官が麻痺してしまう病気です。

症状の特徴

  • 急に手足に力が入らなくなる(左右対称)
  • 手足のしびれ
  • 物が二重に見える
  • 飲み込みにくくなる
  • 血圧変動
  • 脈拍異常

発症しやすい人の特徴

  • 風邪や腸炎を発症していた
  • 手術を受けた
  • ワクチンを接種した
  • 幅広い世代でみられる
  • 男性にやや多くみられる

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原因⑤末梢神経障害

医師男性
末梢神経がダメージを受けることで、手足に力が入らなくなったり、しびれが生じたりする病気です。

症状の特徴

  • 手足に力が入らなくなる
  • 手足のしびれ
  • 脱力感
  • ジンジンするような痛みが生じる
  • 歩行困難
  • 立ち上がりにくい
  • 階段を昇ることが困難

発症しやすい人の特徴

  • 特定の薬を使用している(抗ウイルス薬、高脂血症治療薬、抗結核薬、抗悪性腫瘍薬等)
  • 糖尿病を患っている
  • がんを患っている
  • マイコプラズマ等のウイルスや細菌に感染して炎症を起こしている

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早期受診のメリット

足に力が入らない

医師男性
早期受診により、重症化や命にかかわるような状態に陥ることを回避できる可能性が高いです。

また、早い段階で原因が判明することで、症状に適した治療や薬を処方してもらえるため、早期改善が期待できます。

発症から治療開始までの期間が長くなると、言語や運動機能に障害が残る恐れがあります。
最悪の場合、命を落とすリスクもあるので、心配な症状がある方は、できる限り早めの受診をおすすめします。

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参考
日本医科大学付属病院 末梢神経障害
https://www.nms.ac.jp/hosp/section/neurosurgery/info/neuropathy.html
日本医師会 健康の森 脳卒中
https://www.med.or.jp/forest/check/nousottyu/index.html
一般社団法人 千葉市医師会 脳卒中は油断大敵
https://www.chiba-city-med.or.jp/column/017.html
徳島県医師会 重症筋無力症
https://www.tokushima.med.or.jp/kenmin/doctorcolumn/hc/664-301
公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター 重症筋無力症(指定難病11)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/120
東京大学医学部アレルギーリウマチ内科 多発性筋炎・皮膚筋炎
http://ryumachi.umin.jp/dis/05.html
一般社団法人 日本神経学会 うまく力がはいらない(脱力)
https://www.neurology-jp.org/public/disease/datsuryoku_02.html

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