更年期の汗のかき方|どの場所にかきやすい?発汗はいつまで?5つの対策も!

更新日:2023-04-24 | 公開日:2022-09-29
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更年期の汗のかき方|どの場所にかきやすい?発汗はいつまで?5つの対策も!

最近、よく汗をかく…。
もしかして更年期?

「更年期の汗のかき方」にはどんな特徴があるのか、お医者さんに聞きました。

発汗の症状を緩和する対処法についても解説するので、汗に悩んでいる方は必読です。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

更年期特有の汗のかき方

  • 上半身に汗をかきやすい(顔・首筋・胸等)
  • 突然顔がほてって熱くなり、汗が噴き出すように出る(滝のような汗が止まらない)
  • ベタベタするような汗をかきやすく、乾きにくい(汗の濃度が濃いため)
  • 汗がにおう(アンモニア等の、ニオイの原因となる物質が含まれているため)
  • 大量の寝汗で起きてしまう
  • 食事中に汗が出てきて止まらない
医師男性
上記のうち、一つでも当てはまる項目がある場合、更年期特有の発汗が疑われます。

発汗の程度には個人差があり、中には「寝汗を大量にかくので眠れない」「汗が気になって外出しづらい」など、日常生活に支障が出る人もいます。

更年期症状の一つ、ホットフラッシュとは?

ホットフラッシュは、更年期の代表的な症状です。
更年期に現れる上半身の発汗・のぼせ・ほてり等の症状を指します。
 
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「更年期特有の汗」は、どんな人がかきやすい?

  • 40~50歳代の更年期世代の女性(閉経前後)
  • ストレス過多
  • 疲労過多
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • 過食
医師男性

上記に当てはまる人は、自律神経が乱れやすく、更年期特有の汗をかきやすいと言えるでしょう。

ただし、更年期特有の発汗といっても、更年期世代の女性全員が同じ症状が出ているとは限りません。
これらの特徴・生活習慣がある場合でも、症状が出なかったり軽かったりする人もいます。

更年期による発汗はいつまで?

医師男性
一般的には、閉経後1年程度で改善するケースが多いと考えられています。

個人差があるため、閉経後数年が経過しても、上半身の発汗・のぼせ・ほてりといった症状が続く人もいます。

更年期の汗を改善したい!心がける5つの習慣

  • 大豆製品を積極的にとる
  • ビタミンEを含む食品をとる
  • ストレッチ・ウォーキングなどの続けやすい運動を行う
  • 深呼吸(腹式呼吸)を意識して行う
  • 湯船に浸かって体を温める

更年期症状は、女性ホルモンが減少し、自律神経が乱れることが要因の一つと考えられています。
自律神経を整えるために、普段の生活で上記5つのことを心がけましょう。

 おすすめ習慣① 大豆製品を積極的にとる

医師男性

豆腐や納豆などの大豆製品を積極的にとりましょう。

大豆に豊富に含まれている「大豆イソフラボン」には、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きがあると言われています。

※ただし、薬の様な即効性はありません

おすすめの大豆食品

  • 納豆
  • 油揚げ・厚揚げ
  • 豆腐
  • 蒸し大豆

など

おすすめ習慣② ビタミンEを含む食品をとる

医師男性

ビタミンEを豊富に含む食品を、毎日の食事に取り入れるようにしてください。

ビタミンEには、「血液の流れを改善する」「ホルモンのバランスを整える」「ほてり・のぼせ等の症状を緩和する」といった働きがあります。

ビタミンEを豊富に含む食品

  • 緑黄色野菜(かぼちゃ等)
  • ナッツ類(アーモンド等)
  • オリーブオイル
  • うなぎ
  • 小麦胚芽

など

おすすめ習慣③ ストレッチなどの続けやすい運動を行う

医師男性

適度に体を動かすことで、自律神経の乱れが改善され、更年期症状の緩和が期待できます。

ストレッチ・ヨガ・ウォーキングなどの手軽で続けやすい運動がおすすめです。

忙しくて、まとまった時間が確保できない場合は、

  • 仕事や家事の合間にストレッチする
  • 通勤の際に、一駅手前で降りて職場まで歩く
  • テレビを見ながらスクワットする

など、生活の中に運動をとり入れるとよいでしょう。

おすすめ習慣④ 深呼吸(腹式呼吸)を意識して行う

医師男性

「汗をかき過ぎて気持ちが焦ってしまう」「パニックになる」という人は、深呼吸をしましょう。

深呼吸は、気持ちを落ち着かせるだけでなく、異常な発汗の症状緩和にもつながると考えられています。

自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の二つに分けられ、お互いにバランスをとっています。
発汗は、交感神経によって促され、副交感神経の働きが優位のときに落ち着きます。

深呼吸を行うと、自律神経に作用して「副交感神経」が優位になるため、異常な発汗の症状緩和につながると考えられています。

深呼吸(腹式呼吸)の方法

  1. 鼻から大きく息を吸い込み、お腹を膨らませる
  2. 膨らませたお腹をへこませるように、ゆっくり口から息を吐く
  3. ①~②を数回繰り返す

 おすすめ習慣⑤ 湯船に浸かって体を温める

医師男性

40度程度の湯船にゆっくり浸かって、体を温めましょう。

発汗が促進されるため、多汗予防につながると考えられています。

入浴で体を芯から温めることで、自律神経の乱れの改善も期待できます。

良質な睡眠につなげるために、就寝の2~3時間ほど前に入浴しましょう。

汗を引きやすくする「ツボ」を押すのもおすすめ

医師男性
汗が気になるときは、屋翳(おくえい)・大包(だいほう)というツボを押すのもおすすめです。

おすすめのツボ① 屋翳(おくえい)

医師男性

屋翳は、鎖骨とバストトップの真ん中辺りの左右に二つあるツボです。

汗が引きやすくなる作用があると考えられています。

2分程度かけて押しましょう。

おすすめのツボ➁ 大包(だいほう)

医師男性

大包は、「みぞおち」に指を当てて横にずらしていき、脇から一直線に下がった部分と交わる点にあるツボです。

顔の汗を抑える作用があると考えられています。

更年期の汗で病院に行く目安は?

  • 突然、滝のような大量の汗をかくようになった
  • 暑くもないのに汗が止まらない
  • 大量の寝汗で夜眠れない
  • のぼせ・ほてり・めまい等、他の更年期症状も出るようになった
医師男性
上記に当てはまる場合は、一度病院を受診することをおすすめします。

放置していると、「汗が気になり外出できなくなる」等、日常生活に支障が出るようになることがあります。

また、精神的なストレスにより、「抑うつ状態」になる恐れもあると考えられています。

何科で相談すればいい?

医師男性
発汗などの更年期が疑われる症状に悩んでいる場合は、「婦人科」の受診をおすすめします。

病院を受診し、症状に合った治療を受けることで、更年期による様々な症状の緩和が期待できます。

日常生活に悪影響が及ぶまで悪化する前に、一度病院を受診して相談することをおすすめします。

婦人科を探

病院ではどんな検査をするの?

病院で相談

医師男性

発汗などの更年期症状で病院を受診した場合は、一般的に、

  • 問診
  • 身長・体重・血圧の測定
  • 検査(血液・子宮・卵巣・甲状腺・心臓等の検査)

を行い、患者さんの症状に合わせて治療が選択されます。

※検査内容等は、受診する医療機関によって異なることがあります。

どんな治療をするの?

医師男性
薬・漢方薬を使った治療やカウンセリング、運動療法などがあります。

更年期症状の治療例

  • ホルモン補充療法(飲み薬・貼り薬・塗り薬)
  • 漢方薬を用いた治療(加味逍遥散・桂枝茯苓丸等)
  • 抗うつ薬を用いた治療(SSRI・SNRI等)
  • カウンセリング・心理療法
  • 運動療法

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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