男性の更年期障害4つの対策|乗り越え方&イライラ対策【医師監修】

更新日:2022-08-12 | 公開日:2018-10-31
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男性の更年期障害4つの対策|乗り越え方&イライラ対策【医師監修】

「更年期障害」は、女性だけでなく男性にも発症することがあるのです。
男性ホルモンの分泌が減少し始める40歳以降なら、誰でも更年期障害になり得るといわれています。

この記事では、男性の更年期障害の対策方法を詳しく解説します。

監修者
岩瀬 利郎 先生

武蔵の森病院
院長

岩瀬 利郎先生

経歴

浜松医科大学 ・同大学院修了・博士(医学)
埼玉医科大学精神医学教室
石心会狭山病院(現埼玉石心会病院)精神科部長
医療法人弘心会 武蔵の森病院副院長を経て平成23年4月より現職

男性の更年期4つの対策

運動 男性

医師男性
男性の更年期障害の予防には、男性ホルモンの分泌量を増やすことが大切です。

男性ホルモンを増やすために、

  1. 良質な睡眠をとる
  2. ストレスをため込まない
  3. 下半身の筋肉を動かす
  4. 競争心を持つ

といった対策をおすすめします。

その① 良質な睡眠をとる

医師男性
男性ホルモンの分泌量は一定ではなく、日内変動します。
分泌量が多いのは寝ている時なので、睡眠が十分とれていないと、男性ホルモンの分泌量が少ない状態が続いてしまいます。

良質な睡眠をとれるよう、

  • 眠る前に「カフェインを含む飲み物」は避ける
  • 眠る1時間前には、スマホやテレビを控える
  • 入浴・食事は眠る2時間前ほどに済ませておく

といった点を心掛けて、体を眠るモードに切り替えましょう。

その② ストレスをため込まない

医師男性
過剰なストレスは「男性ホルモンを生成する能力」を低下させます。
できるだけストレスはためず、自分なりのやり方でストレスを解消してください。

1日のストレスは、その日のうちに解消しましょう。ストレスの原因を特定して解決法などを考え、終わったら気持ちを切り替えましょう。

また、ストレスを受けていると体が冷えやすくなります。
お湯を張ってゆっくりと入浴をしましょう。また、食事は好きなものをとってリラックスしてください。

少しであれば、眠る前のお酒も良いでしょう。(深酒は、眠れなくなり寝不足の原因となるのでNGです。)

その③ 下半身の筋肉を動かす

医師男性
下半身の筋肉を動かす運動をすると、男性ホルモンの分泌量が増加するといわれています。

主にももの筋肉(大腿筋)や、ふくらはぎの筋肉(下腿筋)を動かすと効果的です。

  • エレベーターやエスカレーターはなるべく使わず、階段を上り下りする
  • 歩くときは早歩きにする
  • スクワットなどの筋力トレーニングを毎日続ける

など簡単にできることから始めてみましょう。

その④ 競争心を持つ

医師男性
他者と競い合うと男性ホルモンの分泌量が増えるといわれています。
競うのはスポーツでもいいし、ゲームでも構いません。

仕事の場合ですと、「他者への競争心」を「自分の目標」に変換することで、やる気もみなぎり男性ホルモンの分泌量が増加するといわれています。

ただし、人を妬んだり、羨ましがって、必要以上に競争心を強く持つのはストレスとなります。
目標があるのは良いことですが、高い目標がある場合はそれまでに小さな目標を区切って作るようにしましょう。

おすすめの食べ物・飲み物

医師男性
卵、魚、肉、大豆などはタンパク質が豊富で、男性ホルモンの強化に役立ちます。

これらは、単品で摂取するよりも多くのビタミン、ミネラルとともに摂取することで働きが高まります。単品摂取は避け、バランスよく食事を摂るようにしましょう。

おすすめのサプリ

医師男性
プロテイン、亜鉛などがおすすめです。

「命の母」って男性にも有効?

「命の母」は、女性ホルモンが影響する更年期障害に対してのものなので、男性が使用して有効かはわかっていません。

ただし、生薬など様々な栄養素を複合的に配合しているので、体のために摂取するのは問題ありません。

こんなときどうする?①「イライラが止まらない」

医師男性
まず、息を深く吸い、長く吐き出すといった深呼吸を行ってみましょう。
呼吸を整えることに集中してイライラを回避することができます。

イライラしている時は呼吸が浅くなり、脳に酸素が回っていないことが多いです。

こんなときどうする?②「疲れやすくて、動きたくない」

医師男性
だるい時は、まず呼吸を深くし、少しずつ体を動かしてみましょう。
ある程度動き出すと体の血流が良くなって、動きやすくなります。
  • トイレに行く
  • 窓を開けて外の空気を吸う
  • 机の上をかたづける
  • 床に落ちているゴミを拾う

など、動き始めは些細なもので構いません。
体が動く軌道に乗ったら、軽い散歩をしてみることから始めましょう。

更年期障害は、治療で治る?

医師男性
男性の更年期障害による体の不調・心の不調は、治療で改善を図ることも可能です。

病院で受けられる治療

医師男性
発汗 ・ほてり ・睡眠障害 ・関節などの症状が重いときは、男性ホルモン(テストステロン)補充療法が行われます。

男性ホルモンを注射で直接血液に補充するので即効性があり、効果的です。
テストステロン製剤注射は保険適用の治療法で、2~4週間に一度、お尻や腕に注射をします。
(※保険が適用できない場合もあります)

ホルモン補充療法の「デメリット」と「その対策」

テストステロンを使用すると、精巣機能が低下することがあります。

子供ができにくくなるリスクがあるため、将来的に子供をほしいと思っている人には、テストステロンに替わるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激)ホルモンを注射し、男性ホルモンの分泌を促すこともあります。hCGは精巣に働きかけ、精子形成を促進するホルモンです。

また、男性ホルモンには造血作用があり、テストステロンやhCGホルモンの投与量が多いと、多血症で脳梗塞を発症する恐れがあります。

そのため、治療中は定期的な血液検査が必要になります。

飲み薬の処方されるケースも

医師男性
検査の結果、男性ホルモン値(フリー・テストステロン値)がさほど低くなかったり、症状が軽度だったりするときには、飲み薬が処方されることがあります。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などの漢方薬が処方されることもあります。
また、不安症やうつ症状がみられるときは、抗不安薬抗うつ薬が処方されます。

病院は何科?

医師男性
泌尿器科で相談できます。
ただし、精神的な症状が強い場合は心療内科・精神科の受診をおすすめします。

受診前には、

  • いつ頃から症状があるか
  • どのような症状があるか
  • つらいことは何か

などをまとめておき、伝えられるようにしておきましょう。

泌尿器科を探す

精神科を探す

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40歳以降の男性は、だれでも「男性更年期障害」になってしまう可能性はあります。 「なんとなく調子がおかしい状態が続く」 「突然、汗やほてりがでてきた」 という場合は、男性更年期障害の可能性があります。 放置すると、「うつ」を発症することも…。 つらい症状は我慢せず、病院を受診することをおすすめします。 「男性更年期障害」と診断される基準は? 男性ホルモンの量を調べたり、どんな症状がでているかを聞いたりして診断します。 具体的には、血液検査(フリーテストステロンの値の検査)と、問診を通して診断します。 フリーテストステロンの値が基準未満(8.5pg/mL未満)だったり、更年期障害の症状の症状が強くでていると、「男性更年期障害」と診断されることが多いです。 男性更年期障害の症状例 不安感が増して、気分が落ち込む イライラして、怒りっぽくなる 集中力の低下 判断力の低下 記憶力の低下 意欲の低下 性欲の低下 眠れない 疲れやすい 筋肉痛・関節痛 肥満(メタボリックシンドローム) 頻尿 発汗・ほてり など 男性更年期障害の「治療方法」 男性更年期障害の主な治療は 男性ホルモン補充 生活指導 お薬の処方 です。 男性ホルモン補充療法 男性ホルモン(テストステロン製剤:エナント酸テストステロン)を注射で投与する治療方法です。 直接、血液中に男性ホルモンを補填するので、即効性があります。1ヶ月に1回~2回程度、腕やお尻などに注射します。 ただし、テストステロンを注射することで、精巣機能が低下することがあるため、子どもを希望する場合は、テストステロンに替わる別のホルモンを注射することもあります。 また、ホルモン投与量が多すぎると、脳梗塞のリスクにつながることもあります。そのため、治療中は血液検査を定期的に行ないます。 生活指導 食生活 運動 睡眠 ストレス対策 など、日常生活の観点から「症状改善につなげる方法」をアドバイス・指導します。 お薬の処方 症状が比較的軽いときは、飲み薬で治療もできます。症状に合わせて、漢方薬を処方することもあります。 治療にかかる費用は?保険適用? 保険適用の場合、治療は数千円で済みます。 ただし保険適用外の治療を希望する場合は、組み合わせる治療によって金額が異なります。 保険適用になるケース 医師に「男性更年期障害」と診断されて治療を受けた場合は保険適用です。 保険適用の検査は1万円程度、その後治療に1ヶ月あたり数千円〜2万円程度かかるのが目安です。 保険適用外になるケース 予防やアンチエイジングのために治療を行う場合は、保険適用外になります。 また保険適用薬となっているエナント酸テストステロン以外の薬を使った場合も、自費になります。 男性更年期障害の治療は何科で受ける? 泌尿器科や内科で診療をしていることが多いです。 事前にHPなどで対応しているか確認してください。 内科を探す 改善するために日常でできること 男性更年期障害の症状を改善させるために、 筋トレをする ストレス・疲れをためない といったことを意識するとよいでしょう。 その① 筋トレで下半身を鍛える ウォーキングなどの有酸素呼吸運動よりも、筋力トレーニングがより効果的です。 腹筋や太ももの筋肉など、大きな筋肉を鍛えるようにしましょう。 大きな筋肉がある下半身を動かすと、男性ホルモンの分泌量が増えるといわれています。 また、基礎体力をつけるためにも毎日の生活の中で、「1万歩以上歩く」「1駅分は歩く」と決めたり、ジョギングや水泳などを習慣的に取り入れるのもよいでしょう。 その② ストレスや疲労をためない すっきりと日々生活できるようなストレス発散方法を作りましょう。 よく眠ることでストレス発散する人もいますし、趣味を楽しむ人もいます。 仕事や体の不調を忘れて、すっきりできる独自のストレス発散を行ってください。 男性更年期障害を放置すると…「うつ」になるリスクも 長い期間、男性更年期障害のつらい症状を我慢していると、「うつ病」や「自律神経失調症」になってしまう人もいます。 おかしいなと感じたら、男性更年期障害を疑い、早めに治療を受けましょう。 男性ホルモンは「健康の大事な相棒」です   男性ホルモンの減少は、様々な病気につながるという研究結果がでています。 例えば、「うつ状態」「認知症」「糖尿病」「骨粗しょう症」「動脈硬化」などに影響するという報告や、「男性ホルモンの量が多い人ほど、長生きする傾向がある」という報告もあります。 内科を探す ▼参考 一般社団法人日本内分泌学会 男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)

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