低温やけどの症状について解説します。
湯たんぽや使い捨てカイロで温まっていたら、肌がヒリヒリする…。その症状は低温やけどかもしれません。
この他にもコタツやホットカーペットが原因になることも。
「低温やけどの症状はいつから出るの?」
「跡が残らないか不安…」
ちょっと心配な低温やけどの応急処置や病院に行く目安について、医師にお話を伺いました。
監修者
小田原銀座クリニック
形成外科医
長谷川 佳子先生
北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
平成26年よりKO CLINICに勤務
平成29年2月より小田原銀座クリニックに勤務
高温なもの(熱湯など)に触れておこる通常のやけどは、皮膚の表面に熱源が触れ発症します。
しかし、低温やけどは、皮膚表面で熱さを感じにくく、長い時間熱源に触れ続けてしまい起こります。
カイロやストーブで温めていた肌がヒリヒリするときは、低温やけどを負っていると考えられます。
低温やけどは、肌の奥までじっくり破壊され、ひどくなると感染症が起きたり、手術が必要になったりします。
かゆみや痛みを感じる度合いは、個人差があります。
泥酔して感覚が鈍くなっている人や糖尿病・その他の疾患が原因で、皮膚の感覚が鈍くなっている人などは、症状を感じるまでに特に時間がかかります。
やけどは、皮膚のダメージ度合いによって分類されています。
<やけどの分類>
低温やけどは、皮膚の奥深くまで進行しているパターンが多く、Ⅲ度以上(やけどの深さ)のやけどであれば、跡が残る可能性が高くなります。
低温やけどをしたら、その場で直ちに冷却してください。冷却は常温の水道水などの流水で20分程度を目安に行います。
衣服は無理に脱がさず、その上から流水で冷やしてください。
冷却スプレーやクーリングスプレーでは、やけどは治療できません。使用は避けましょう。
市販薬や家庭のワセリン、消毒薬は、やけどの度合いによってはやけどを悪化させる場合があります。自己判断で使用しないでください。
浅いやけどであれば、病院でも白色ワセリンに薬を混ぜて使用する場合もありますが、やけどの状態や深さで治療は変わります。
痛みがおさまらない・水ぶくれができる・広い範囲でやけどをした・皮膚が白や黒色になり乾燥していると言った症状があれば、すぐに病院を受診してください。
水ぶくれができいたら、潰さずにそのまま受診しましょう。
低温やけどを含むやけどは、放置して細菌感染を起こすと皮膚の損傷が深くなり、重篤化する場合もあります。
赤みがあるだけであれば、流水で冷やして様子を見ても構いません。
しかし、ヒリヒリが強い、水疱ができている部分があるようであれば、冷やした後に病院を受診してください。
軽いやけどは、皮膚科でも構いませんが、低温やけどや重いやけどは、外科か形成外科を受診しましょう。
お子さんの場合は、小児科でも構いません。
やけどを負ったら、すぐに冷やして早めに病院を受診するのが早く快方へ向かうコツです。
病院では、軟膏や、医療用の創傷被覆材(そうしょうひふくざい)で治療します。
電気毛布、ホットカーペット、電気あんかなども原因になります。
皮膚感覚の鈍くなっている高齢者、熱いと伝えられない乳幼児は特に注意が必要です。
他にも疲れがたまっていて、こたつやホットカーペットの温度調節やタイマーをかけ忘れて熟睡してしまう人や、冷え性があり、温まろうと布団に湯たんぽを入れ、そのまま寝てしまい、低温やけどを負ってしまう人も増えています。
低温やけどは、気をつけていれば予防できます。
ホットカーペットやこたつは、タイマー機能を利用して、低温やけどを避けましょう。湯たんぽやアンカも、寝具を温めるのに使用して、眠る時には出すようにしましょう。
また、やけどを負ってしまったらまずは、水道水の流水で冷やすという応急処置も覚えておいてください。その際に冷却材を直接患部に当てて冷やさない様にしてください。
<参考>
一般社団法人 日本形成外科学会 新鮮熱傷
http://www.jsprs.or.jp/general/disease/trauma/trauma_02.html