黄疸は腕や手のひらにも出る!打撲との違いや見分け方。原因となる病気も

更新日:2023-01-16 | 公開日:2021-07-16
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黄疸は腕や手のひらにも出る!打撲との違いや見分け方。原因となる病気も

「腕や手のひらが黄色っぽい…これは黄疸?」

黄疸の症状について、お医者さんに聞きました。
内出血など、ほかの原因との見分け方もチェックしましょう。

黄疸の場合、肝臓病が隠れていることが多いため、放置はキケンです。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

なんだか腕や手のひらが黄色っぽい…もしや黄疸?

医師男性
黄疸の症状が、腕や手のひらに出ることもあります。
ただし、腕や手のひらが黄色くなった場合でも、黄疸以外の可能性も考えられます。

黄疸ではない場合の原因

黄疸でない場合、

  • カロチノイド色素の多い食材をたくさん食べた
  • 打撲や注射による内出血

といった原因が考えられます。
カロチノイド色素は、ミカンニンジン、カボチャなどに多く含まれています。

黄疸か打撲か、どう見分ける?

医師男性
白目の状態をチェックしましょう。
黄疸の場合は、腕だけでなく白目も黄色くなります

白目が黄色くないのであれば、黄疸ではありません。

こんな症状があったら要注意!

  • 尿の色が濃い
  • 便の色が薄い
  • 全身がかゆい
  • 吐き気、嘔吐
  • 腹痛
  • クモ状の小さな血管が皮膚に浮き出ている

上記の症状が見られる場合は、医療機関を受診しましょう。
内臓の病気によって黄疸が出ている疑いがあります。

病院は何科?

黄疸 腕

医師男性
黄疸を疑う場合は、内科・消化器内科を受診しましょう。

黄疸の症状を放置すると体調不良が続くだけでなく、肝硬変肝がんといった重い病気の発症リスクが上昇します。
体の健康を守るためには、早めに受診して適切な治療を受けることが大切です。

どんな検査を受けるの?

黄疸かどうか判断するために、

  • 血液検査
  • 超音波検査
  • CT検査
  • MRI検査

などを行います。
必要に応じて、生検腹腔鏡検査を行うこともあります。

「生検」・・・患部の組織を切り取り、顕微鏡で観察する検査。
「腹腔鏡検査」・・・腹部から内視鏡を入れ、内臓の病気の有無を調べる検査。検査前には全身麻酔を行う。

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黄疸の原因は?考えられる2つの病気

医師男性

黄疸の症状には、

  1. 肝炎
  2. アルコール性肝疾患

といった病気が疑われます。

病気① 肝炎

医師男性
肝臓の炎症によって肝機能が低下すると、黄疸が生じることがあります。

肝炎の症状

  • 食欲の低下
  • 全身の倦怠感
  • 吐き気、嘔吐
  • 発熱
  • 右上腹部(肝臓のある部分)の痛み
  • 関節痛
  • 全身のかゆみ、またはかゆみのある蕁麻疹が出る
  • 尿の色が濃くなる
  • 便の色が薄くなる

どんな人に多い?

  • 二枚貝を食べた
  • 加熱不十分な肉を食べた
  • 肝炎ウイルス感染者の血液、体液に触れた

といった行動に心当たりがある人は、ウイルス性肝炎の発症リスクが上昇します。

また、特定の薬の副作用(結核の治療薬など)によって、肝炎を発症するケースもあります。

自分でできる対処法は?

医師男性
肝炎には、ご自身でできる対処法はありません。
治療が必要であるため、早めに医療機関を受診してください。

病院は何科?

医師男性
肝炎を疑うときは、内科・消化器内科を受診しましょう。

医療機関では、お薬を投与したり、食生活を見直したりして、症状の改善を図ります。
入院が必要になるケースもあります。

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病気② アルコール性肝疾患

医師男性
アルコールによって肝臓が損傷すると、ビリルビンを胆管に運ぶ能力が下がり、黄疸が生じます。

アルコール性肝疾患の症状

  • 発熱
  • 右上腹部(肝臓のある部分)の痛み
  • 指が曲がる
  • 手のひらが赤くなる
  • 上半身の皮膚に、クモ状の細い血管が現れる
  • 疲れを感じやすい

どんな人に多い?

  • 女性
  • 30代〜40代
  • お酒をたくさん飲む人
  • 太っている人
  • アルコールで肝臓を傷めやすい家系の人

に発症しやすい傾向があります。

自分でできる対処法は?

医師男性
お酒を飲むのを止めましょう。

お酒をやめられない場合や、症状の悪化が見られる場合には、医療機関の受診をおすすめします。

病院は何科?

医師男性
アルコール性肝疾患を疑う場合は、内科・消化器内科を受診しましょう。

医療機関では、まず禁酒を促します。お酒を断ちやすいように、「抗酒剤」を処方することもあります。
抗酒剤を服用すると、お酒を飲むと吐き気が起こるようになるため、自然とお酒に手が伸びなくなります。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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