流産は何回すると不育症?予防方法を教えてください

公開日:2018-10-05 | 更新日:2020-09-15
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流産は何回すると不育症?予防方法を教えてください

監修者

前田 裕斗 先生


産婦人科医

前田 裕斗先生

経歴

日本産婦人科学会専門医
2013年 東京大学医学部医学科卒業
巷には情報があふれ、正しい情報の選択はますます困難になっています。何を信じればいいか、不安でたまらない人の助けに少しでもなれれば幸いです。

不育症とはどんな症状・状態をいうの?

不育症とは、流産・死産・新生児死亡が続いてしまい、

「妊娠はするけれど、子供を授かることができない状態」です。

明確な流産回数による定義があるわけではありませんが、次の2つが含まれます。

  • 反復流産 妊娠22週未満での流産が2回以上続くこと
  • 習慣流産 妊娠22週未満での流産が3回以上続くこと

    不育症の定義には明確な流産回数などがあるわけではありませんが、病院によっては、2回続けて流産してしまった場合には、不育症の可能性を視野に入れて治療を開始します。

不育症の原因は多岐にわたり、原因不明であることも多いのです。

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不育症の原因とは?

不育症の原因はさまざまです。1回・2回・3回目と流産が続いてしまったとしても、全て原因が同じとは言い切れません。複数の原因が重なるケースもあります。

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考えられる主な原因に下記があげられます。

子宮の形態異常

不育症全体の3.2%に見られます。

子宮形態異常には、先天性、後天性があり、不育症で問題になるものの多くは先天性です。

具体的には、

  • 単角子宮 子宮の形が扇型でなく、細長く卵管孔も1つ
  • 双角子宮 子宮内のスペースが2つに分かれる
  • 中隔子宮 子宮内が壁のような組織で仕切られる

などがあります。

普段は月経異常など自覚症状もあまりないため、不育症を契機に子宮形態異常が見つかる人もいます。手術が有効なものと、そうでないものがあります。

夫婦の染色体異常

異常全体の正確な頻度はわかりませんが、下記の均衡型転座で4.5%というデータがあります。

夫婦どちらかの染色体に異常が生じており、本人に症状はないのですが、胎児に異常が生じるケースがあります。

染色体異常には、さまざまなパターンがありますが、よく問題になるのは均衡型転座と呼ばれる、染色体同士が一部を交換している状態です。

本人には全ての遺伝子が揃っており問題が起こりませんが、受精することで一部の遺伝子が増えたり減ったりしてしまうのです。

「血栓」を生じやすい血液凝固因子の異常

抗リン脂質抗体症候群が代表疾患で、不育症の17.4%です。

この疾患を持つ人は血液の塊である「血栓」を生じやすく、血流が阻害されることでお腹の胎児に酸素や栄養分が届かなくなり、胎盤異常や発育不全が起こり、流産や死産につながります。

内分泌異常

例えば糖尿病(不育症の1%程度)では、高血糖による胎児染色体異常、甲状腺機能異常(不育症の10%程度)では、甲状腺自己抗体の増加により、流産のリスクが高まると考えられています。

ストレス

直接的な関係は示されていませんが、不安や緊張などストレスを受けすぎると、自律神経やホルモン分泌が乱れ、胎児の生育を阻害する恐れがあると考えられています。

以上のように不育症の原因についての調査は行われていますが、いまだ原因不明なケースが多くあります。

そのため、上記の原因については、不育症の絶対的な原因とは断定できないため、流産のリスクが高まる原因の一つとして捉えて頂ければと思います。

不育症にならない方法ってあるの?

子宮形態異常や、染色体異常に関しては、残念ながら予防方法はありません。

血液凝固・甲状腺機能異常であれば、その薬を飲むこと。

糖尿病であれば体重コントロールや食生活の改善が必要です。

その他、一般的に改善できる点としては下記のように「母体の体調を整えること」が一番です。

①良質な睡眠をしっかりとる
②ビタミン・ミネラル・乳酸菌・食物繊維・大豆製品等をしっかり摂取し、栄養バランスのよい食生活を心がける。(1日3食、規則正しく食べる)
③適度な運動を継続する
④骨盤の血行を維持するために、入浴する等体が冷えないように注意する
⑤ストレスをためず、自分なりの発散方法を見つける
⑥痩せすぎ、太り過ぎに注意して、適正体重を維持する
⑦禁煙する
⑧過度の飲酒を控える
⑨サプリメントを上手に使う

出産が可能になるケースも

不育症の女性には流産を繰り返すことで身体的なことだけではなく、精神的な疲労やダメージも大きくのしかかります。

不育症は、現在でも発症原因が不明なケースが多く診断が難しい病態です。

一方、はっきりとした原因がわかれば、適切な治療を開始することで、その後の出産が、可能になるケースも多くあるのです。

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前田 裕斗 先生


産婦人科医

前田 裕斗先生

経歴

日本産婦人科学会専門医
2013年 東京大学医学部医学科卒業
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