適応障害になりやすい人「職場で頭が回らない」「仕事ができなくなった」ら要注意

公開日:2019-05-30 | 更新日:2021-06-22
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適応障害になりやすい人「職場で頭が回らない」「仕事ができなくなった」ら要注意

「最近、体の調子を崩しがち・・・」
「休日も仕事のことばかり考えてしまう・・・」
その症状、もしかして適応障害かもしれません。適応障害の症状や対策まで、医師が詳しく解説します。


監修者

丸井 友泰 先生


医学博士

丸井 友泰先生

経歴

2010年名古屋大学医学部卒。2018年同大学院博士課程修了。医学博士。
名古屋大学医学部付属病院精神科などを経て、現在は複数の企業と契約し、労働者の総合的な健康状態の向上を目指して、助言や指導、研修や衛生講話を通じた安全衛生教育などといった産業保健活動に取り組んでいる。
また、総合病院心療内科にも勤務し、がん患者の終末期医療も担当している。その他、Webマガジン「現代ビジネス」で、メンタルヘルスを主なテーマに、記事の執筆・監修を行っている。

「適応障害」とは

医師男性
「適応障害」は、職場の人間関係などのある特定の状況や出来事が、その人にとって、
とてもつらく耐えがたく感じられたために、心や体の調子を崩す病気です。

ストレス因子(=ストレスを引き起こす要因)を取り除く・緩和する、もしくは、ストレス因子から離れると、だんだんと調子はもとに戻ります。

「適応障害」と「うつ病」の違い

医師男性
典型的なうつ病を発症している場合は、ストレス因子から離れても、気分の落ち込みが改善することはありません。

適応障害は「甘え」ではありません

医師男性
ストレスに気づき、ストレスへの対処法を学ぶことは非常に重要です。
適応障害は、環境に適応することができず、心や体が疲れてしまう病気です。
決して「甘え」などではありません。
自分一人で抱え込まず、家族や親しい友人に相談することもよいでしょう。

働き方改革では、企業が労働者の健康を管理するため、産業医を巻き込むことについて触れられています。
今後、企業は労働者の健康管理ができるような組織づくりに力を入れると考えられます。
働き方改革では、労働時間の短縮に重点が置かれていますが、労働時間が減少し、時間あたりの生産性を向上させなければいけないとしたら、これまで以上に心身に負担になる可能性もあります。

職場で「適応障害になりやすい」4ケース

  1. 一生懸命働いているが、仕事量が多く、休めない
  2. 自分のペースで仕事ができない
  3. 仕事内容が、自分の性格や能力に合っていない
  4. 職場の人間関係がよくない

1. 仕事量が多く、休めない

2. 自分のペースで仕事ができない

→具体的にいうと…

  • 残業時間が月に80時間以上
  • 勤務時間中だけではなく、休日にも、常に仕事のことばかりを考えている

3.仕事内容が、自分の性格や能力に合っていない

→具体的にいうと…

  • 自分の能力以上の仕事を任されている
  • 自分の持つ知識や技術が生かされず、やりがいが感じられない

4.職場の人間関係がよくない

→具体的にいうと…

  • 職場で孤立していて、困った時に相談ができない
  • 同じ部署内で意見の食い違いがある
  • パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントに苦しんでいる

「現場で立ち回る人」と「管理職」では、ちょっと違う

“現場で立ち回る人”で、適応障害になりやすいケース

医師男性
さまざまな顧客と顔を合わせる必要がある営業の仕事は、心理的な負担が大きい職種のひとつです。
中には、クレームが多い顧客や、自分の性格とは合わない顧客と接することもあるでしょう。

プライベートであれば、そうした相手は避けることができます。
しかし、仕事となると、特に責任感が強く真面目な人は、「やらなければならない」と、無理をしてしまいます。
固定されたメンバーのみで顔を合わせて行う仕事であれば、それほどストレスを強く感じることは少ないかもしれません。

“管理職”で、適応障害になりやすいケース

医師男性
これまで仕事の成績がよかったため、管理職に昇進したものの、部下の管理業務への適性がない場合に多いです。
管理職に昇進しても、なれない環境で働きにくいのであれば、適応障害を発症する場合があります。

管理職とは「マネジメント」と「意思決定の権限・責任」を担います。
したがって、仕事内容はガラっと変わることも少なくありません。

仕事を続けながら「メンタルを楽にする方法」は?

医師男性
  1. 業務量を調整する
  2. 職場環境を整える
  3. ストレス対処法を見つける
  4. 自己肯定感を高める

ストレス因子にもよりますが、上記の方法が考えられます。

① 業務量を調整する

医師男性
業務量を減らす方法がないか、相談してみましょう。業務プロセスの効率化の可能性も検討しましょう。

② 職場環境を整える

医師男性
通勤によるストレスが原因であれば、出社する時刻を変えてみる、人間関係が原因であれば、席の配置を変えてみる、といったことを、可能な範囲で行いましょう。

業務内容に対する適性の低さが原因であれば、配置転換も検討しましょう。

③ ストレス対処法を見つける

医師男性
普段から、十分な運動や睡眠、バランスの取れた食事など、ストレスに強くなるライフスタイルを心がけましょう。

また、職場でも行える、自分なりのリフレッシュ方法を見つけましょう。(業務の合間の軽い運動、昼休み中の昼寝など)

④ 自己肯定感を高める

医師男性
自己肯定感とは、あるがままの自分を受け入れ、自分自身をかけがえのない存在と思える感覚のことです。
適応障害になりやすい人は、この自己肯定感が低い傾向にあると言われています。

自己肯定感を高めるためには、自分の否定的な面ではなく、良い部分に目を向けること、否定的な感情がどうしても思い浮かんでしまう場合は、「自分は過度な思い込みをしている」と認識することが重要と思われます。
自己肯定感が低い傾向にある人は、自己表現が苦手である場合が多いです。この場合、アサーショントレーニングも効果的な方法の一つです。
※アサーショントレーニング:相手の気持ちを思いやりつつ、自分の考えや気持ちを率直に表現する方法を学ぶトレーニング

病院へ行く目安

医師男性

適応障害の症状には、

  1. 情緒的障害
  2. 行為の障害

の2種類があります。

①には、抑うつ気分・不安・怒り・焦りや緊張といった症状があります。
②には、暴飲暴食・過度の飲酒・攻撃的な言動があります。

職場のメンタルヘルスにおいて重要な症状の具体例として、遅刻や欠席が増える、業務の成果が上がらない、といったことがあります。
こうした症状が現れた場合は、病院を受診して治療をする必要があります。

医師男性
短期間によくなる場合もありますが、6ヶ月以上も続くことがあります。
うつ病に進展してしまうこともあります。
そうなる前に、我慢せず、病院を受診することをおすすめします。

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▼参考文献
『パニック障害』と『適応障害』(武田病院) 

監修者

丸井 友泰 先生


医学博士

丸井 友泰先生

経歴

2010年名古屋大学医学部卒。2018年同大学院博士課程修了。医学博士。
名古屋大学医学部付属病院精神科などを経て、現在は複数の企業と契約し、労働者の総合的な健康状態の向上を目指して、助言や指導、研修や衛生講話を通じた安全衛生教育などといった産業保健活動に取り組んでいる。
また、総合病院心療内科にも勤務し、がん患者の終末期医療も担当している。その他、Webマガジン「現代ビジネス」で、メンタルヘルスを主なテーマに、記事の執筆・監修を行っている。

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