年を重ねるごとに、耳の聞こえが悪くなるのは仕方がない、と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、若くても、突然、耳の聞こえが悪くなることもあるのです。
監修者
しらはた胃腸肛門クリニック横浜
院長
白畑 敦先生
平成14年5月 昭和大学藤が丘病院 消化器外科臨床研修医
平成16年5月 昭和大学藤が丘病院 消化器外科助教(院外)
平成18年6月 幕内会 山王台病院 外科
平成19年6月 昭和大学藤が丘病院 消化器外科助教
平成20年6月 関東労災病院 外科
平成21年6月 昭和大学藤が丘病院 消化器外科 助教
平成24年10月 横浜旭中央総合病院 外科、昭和大学藤が丘病院 兼任講師
平成29年11月 しらはた胃腸肛門クリニック横浜を開業、院長に就任
もくじ
難聴とは、耳の聞こえが悪くなり、テレビの音や、話している言葉などが、聞き取りにくくなることです。
耳鳴りは、自分の周りに、音源とされるものが何もないのに、「キーン」や「ジー」などの音を感じます。
難聴の原因は、さまざまあります。
耳鳴りの原因は、耳に何らかの病気があることが、多いようです。
しかし、原因はわからないものの、全身の病気が理由で起こる耳鳴りもあります。
突発性難聴とは、いつ難聴になったかを自覚できるほど、突然に聞こえが悪くなる病気です。
副症状は、以下のようになります。
原因は明確にはわかっていませんが、ウイルス感染や内耳(※)の循環不全が関係していると考えられています。
※内耳:耳は、外側から外耳・中耳・内耳と三つに分けられるが、中耳のさらに奥にある器官。視覚や平衡覚に関わる。
耳鳴りは、難聴がおこった時の前後で、感じるようです。
突発性難聴は早期の治療が大切で、治療には次のような製剤を内服します。
老人性難聴は、元のように聞こえる状態に戻すのは難しいため、補聴器を用い、音が聞こえるように調節します。
急な騒音で、騒音性難聴になった時には、薬の内服や注射で、改善する場合もあります。
しかし、繰り返しの騒音で難聴になった時に、改善は難しいので、そうならないように、次のような予防が必要です。
耳鳴りは、原因となる病気の治療が、何よりです。
治療がうまくいかない時や、原因が不明の時には、次のような方法がとられます。
難聴・耳鳴りは、放置したままだと、悪化する可能性があります。
また、難聴・耳鳴りがストレスになって、体調が悪くなり、うつ病になる場合も考えられます。
突発性難聴は、発症から2週間以上放っておくと、治療が難しくなります。
加齢とともに、音を感じる蝸牛という感覚細胞、脳に音を伝える神経細胞は損傷したり、減少したりします。
これらの細胞は、損傷・減少すると、再び増えることはありません。
音を感じたり、脳で音の情報処理などをしたりする機能が、うまく働かなくなり、難聴をひき起こすのです。
電車の中や歩きながら、イヤホンで音が漏れ聞こえるほどの大音量で、音楽を聴いている方は、要注意です!
大音量で感覚細胞が傷つくと、難聴をひき起こします。
また、細胞が完全に損傷してしまうと、再生はしないので、難聴は改善しません。
難聴・耳鳴りは、あまり気にならない程度だと、放置してしまいがちですが、体の不調サインかもしれません。
早めの治療が必要な場合もあるので、難聴・耳鳴りを感じたら、受診をおすすめします。
【参考文献】
『家庭医学大辞典』(小学館・ホームメディア編集員会:編)「老人性難聴」「騒音性難聴」「耳鳴りとは」の項より
慶應技術大学病院 医療・健康情報サイト
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000558.html
日本耳鼻咽喉科学会
http://www.jibika.or.jp/owned/hwel/hearingloss/
慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科 専門医通信
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/120/8/120_1100/_pdf