「早食いで太る」は本当？嘘？同じ量でも太りやすいの？ゆっくり食べるコツも

よく言われている「早食いで太る」というのは本当なの…？
早食いをすると太るのかどうか、栄養士に聞きました。

「早食いをやめたら、痩せるの？」
「早食いをやめるコツはある？」
といった早食いに関する疑問にもお答えします。

監修者

株式会社Luce
管理栄養士

望月 理恵子先生

経歴

株式会社Luce代表／健康検定協会理事長、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活動をおこなっている。

「早食いで太る」は本当？それとも嘘？

｢早食いで太る｣は本当です。

早食いの場合、脳が満腹を感じる時間よりも早く、食事が完了してしまうケースが多いです。
そのため、気づかないうちに食事の量が増え、肥満につながることがあります。

同じ量しか食べなくても、早食いの方が太る？

早食いをする人の方が太りやすいと考えられています。

これは早食いによって、エネルギーを体内に取り込むホルモンや、インスリンが必要以上に分泌されるためです。
インスリンには脂肪組織と筋肉にブドウ糖を取り込む作用があり、取り込まれたブドウ糖は中性脂肪へと変換されてしまいます。

早食いをやめたら、痩せるの？

早食いをやめると痩せる場合が多くあります。

しっかり噛んで食べると、脳が満腹を感じやすくなり、食欲を抑えられます。
また、内臓脂肪の分解を促す作用も期待できます。

早食いをやめたい！ゆっくり食べるコツは？

早食いをやめたいときは、

• よく噛んで食べる
• 噛みごたえのある食材選ぶ
• 一口ごとに箸を一度置くようにする

といった点を心がけましょう。

その①　よく噛んで食べる

よく噛んで食べると咀嚼回数が増えるため、ゆっくり食べることにつながります。

また、よく噛むと一つ一つの食べ物の味をしっかり味わえるため、おいしく食事をとれるようになり、自然と食事時間が長くなりやすいです。

• 一口につき30回程度を目安に咀嚼する
• 一口の量を少なめにする（自身の口の幅よりも大きくならないようにする）

といったことを意識するようにしましょう。

その②　噛みごたえのある食材選ぶ

食物繊維が多い食品や、硬い食感の食べ物を食べるようにしましょう。
よく噛まないと飲み込めないため、自然と咀嚼回数が増えてゆっくり食べることになります。

また、間食の際にはナッツ類、昆布、小魚等を選ぶと良いでしょう。

その③　一口毎に箸を一度置くようにする

食事の際、一口毎に箸を置くと、目の前にある食べ物を次から次へと口に運んでしまうことを抑制できます。

一口分を口に運んだ後は一度箸を置き、口の中の食べ物をしっかり噛んで飲み込んでから、再び箸を手にしましょう。
この方法を繰り返して食事を進めると、食べるペースを遅らせることができます。

早食いをやめるとメリットがいっぱい！

早食いをやめると食後血糖値の上昇を緩和できるため、肥満防止に加えて、糖尿病（生活習慣病）、心臓疾患、脳疾患の発症リスクも軽減できると考えられています。

また、ゆっくりよく噛んで食べると、「アミラーゼ」という消化酵素の分泌が促されて消化が良くなるため、便秘の改善にもつながります。

特に、

• 肥満傾向の人（メタボリックシンドローム）
• 血圧値や血糖値が高い人
• 便秘の人
• ダイエットを繰り返している人

には、ゆっくり食べることをおすすめします。