回転性のめまいと吐き気はどう対処する?治し方や薬は?病院に行く目安も

公開日:2020-07-08 | 更新日:2020-09-15
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回転性のめまいと吐き気はどう対処する?治し方や薬は?病院に行く目安も

回転性のめまい吐き気がつらい…。
どうしたらいいか教えて!

めまいと吐き気の「正しい対処法」をお医者さんに聞きました。
市販薬は使ってもいいの?病院に行くべき?

病院の受診の目安や、どんな病気の可能性があるのかも解説します。


監修者

永澤 守 先生

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学(現福井大学医学部)卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年7月かつしかキュアクリニック開業。

まずどう対処する?

回転性のめまいと吐き気が起きたときは、次の4つの手順で対処しましょう。

  1. 慌てずに気持ちを落ち着かせる
  2. 光の刺激を受けないように暗い部屋や日陰で横になり安静にする
  3. 自分が楽だと感じる体勢になる
  4. ベルト、ネクタイ等をゆるめる

※歩行中の場合は、無理せずその場で屈むようにしてください。
※電車に乗っている場合は、次の駅で下車し、ホームから離れたイス等で安静にしてください。
※運転中の場合は、すぐに車を路肩に寄せてエンジンを切って、シートを倒して安静にしましょう。

市販薬を使ってもいい?

医師男性
回転性のめまいが生じている場合、病気が原因の可能性があるため、自己判断で市販薬を使用することは危険です。

薬は、医療機関で症状に適したものを処方してもらうことをおすすめします。

大丈夫?病院に行くべき?

回転性めまい 吐き気

医師男性
1分程度の短時間のめまいの場合は、気持ちを落ち着かせて安静にし、少し様子をみましょう。

病院を受診すべき症状

次のような症状がある場合には、早めに医療機関を受診してください。

  • 安静にしていても20分以上吐き気が止まらない
  • うまく会話ができない
  • ひどい頭痛を伴う
  • 首の痛みを伴う
  • 手足にしびれが生じている
  • 意識が朦朧としている

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どんな病気の可能性があるの?

医師男性
回転性のめまいと吐き気の症状がある場合、
1.良性発作性めまい
2.メニエール病
3.前庭神経炎
4.内耳炎
といった病気の可能性があります。

それぞれ詳しく解説します。

原因1. 良性発作性頭位めまい症

医師男性
耳の奥の内耳という場所にある耳石の一部が剥がれてしまい、半規管という部分に侵入することで生じると考えられています。

<症状の特徴>

  • 朝起きたときにめまいを起こすケースが多い
    (頭の位置が変わることで10秒~60秒程度の回転性のめまいが起こる)
  • 頭を縦方向に動かすことでめまいが起きやすい
  • 数分安静にしていると、症状が落ち着くケースが多い
  • めまいを繰り返すうちに、だんだんめまいの症状が軽減するケースが多い

侵入してしまった耳石が、頭の向きを変える動作によって移動することで、リンパ液の流れに異変が生じて、めまいが起こると考えられています。

長い時間同じ体勢でいる方や、寝ているときの寝返りが少ない方などに起こりやすくなります。

自分でできる対処法

寝るときは、毎回同じ方向を向いて横にならないようにしましょう。意識して、頭を動かすようにしてください。
高い枕を使用するのもおすすめです。

定期的な有酸素運動(20分ほどのウォーキング等)を続けて行うことも、症状の改善に繋がります。

病院で受ける治療法

医療機関では、エプリー法(※)等の体操を取り入れた治療が行われるケースが多いです。
改善がみられない場合には、耳石を排出させる理学療法が行われることもあります。

(※)エプリー法…頭を動かして耳石を元の位置に戻す治療法

原因2. メニエール病

医師男性
内耳のリンパ液が増加し、腫みが生じることで発症すると考えられています。(内リンパ水腫)

<症状の特徴>

  • 回転性のめまいを繰り返しやすい
  • めまいとともに、吐き気、難聴、耳鳴り、耳閉感を起こすケースが多い
  • めまいが長く続く

自分でできる対処法

症状が出ていない方の耳を下にして横になると、めまいが改善するケースがあります。
また、普段から有酸素運動(ウォーキング、ヨガ等)を行うといいでしょう。

病院で受ける治療法

医療機関では、薬(浸透圧利尿薬、循環改善薬、抗不安薬等)や点滴を用いた治療が行われるケースが多いです。
内耳へ直に薬を投与する治療や手術による治療が行われることもあります。

原因3. 前庭神経炎

医師男性
風邪等のウイルス感染後に発症するケースが多いです。

現時点では明確な発症原因は分かっていませんが、前庭神経がウイルスに感染することで発症するのではないかと考えられています。

<症状の特徴>

  • 突然激しいめまいが起こる
  • 激しいめまいが何日か続くケースが多い
  • 吐き気、嘔吐を伴うケースが多い
  • めまいの後にフラフラするような感覚が1~2週間程度続くケースがある(歩行困難)
  • 難聴は伴わない

自分でできる対処法

めまいが起こったら、体をリラックスさせ、休みましょう。
嘔吐を伴うめまいが起こったら、早めに病院を受診しましょう。

病院で受ける治療法

めまいがひどい場合には、ステロイド薬、抗めまい薬、抗不安薬、吐き気止め等の薬を用いた治療が行われるケースが多いです。
めまい症状が落ち着いた段階で、医師の指導のもと、リハビリや体操による治療を行うこともあります。

原因4. 内耳炎(化膿性内耳炎)

医師男性
急性中耳炎髄膜炎等を発症して内耳に細菌が侵入した場合や、繰り返す中耳炎によって鼓膜に長期間穴があいている場合に、発症すると考えられています。

<症状の特徴>

  • 激しいめまい
  • 眼振がみられる場合がある(眼球が素早く動いたあと、ゆっくり元の位置に戻る動作を繰り返す)
  • 吐き気、嘔吐を伴う
  • 難聴
  • 発熱
  • 痛み

自分でできる対処法

内耳炎に対して自分でできる対処法はないので、早めに病院に行きましょう。

病院で受ける治療法

抗菌薬を注射する治療が行われるケースが多いです。
鼓膜に穴をあけて、中耳から液体を排出する鼓膜切開術が行われることもあります。

受診するのは何科?

医師男性
耳鼻いんこう科、脳神経内科、脳神経外科の受診をおすすめします。

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早期受診のメリット

医師男性
回転性めまいや吐き気の症状は、脳卒中など重篤な疾患が原因の場合もあります。

このような重い病気も、早期発見により、症状の改善や重症化の予防が期待できます。

また、医師の診断により、症状に合った治療や薬を処方してもらえることもメリットと言えます。不快な症状でお困りの方は、一度病院で相談してみましょう。

くり返さないために気をつけること

つらいめまいと吐き気の症状を繰り返さないために、日頃から次のことを心がけましょう。

食生活

医師男性
栄養バランスのよい食事を摂るようにしましょう。特に、ビタミンB群を意識して摂るようにしてください。

<ビタミンB群を多く含む食品例>

  • 豚肉(ヒレ、モモ)
  • 豚レバー
  • 納豆
  • 魚介類(サバ、ブリ、イワシ、サケ等)
  • キノコ類
  • 海藻類
  • 緑黄色野菜 等

その他、塩分や脂肪分の多い食事を控え、アルコールやカフェインを過剰摂取しないことも大切です。

睡眠

医師男性
十分な睡眠時間を確保しましょう。

決まった時間に眠りにつくようにすると、体のリズムが整い、良質な睡眠がとれるようになります。

運動・トレーニング

医師男性
めまいと吐き気の症状を改善するには、次の運動やトレーニングがおすすめです。

1 寝返り運動

  1. 左右に寝返りをゆっくりと繰り返し行う
  2. ①を毎日5分ほど継続して行う

2 小脳トレーニング

  1. 利き手を前方にまっすぐ伸ばして親指を立てる
  2. 反対の手の人差し指を顎に添えて頭を動かさないようにする
  3. まっすぐ伸ばした手を左右に30度程度動かしながら親指の爪を目で追う

3 三半規管トレーニング

  1. 利き手を前方にまっすぐ伸ばして親指を立てる
  2. 首を左右に30度程度ずつ振りながら親指の爪だけを見続ける(目を離さない)

その他、こんなことも気をつけよう

急に頭を動かしたり、素早く動くことは避けましょう。めまいの症状を誘発します。
また、大音量で音楽を聴く、パソコンやスマホを長時間使用するといったことも、めまいの症状の悪化に繋がるため控えましょう。
入浴の際、お風呂は40度くらいのぬるま湯にしてください。

医師男性
めまいの症状は、ストレスが要因となっているケースも多いです。ストレスを溜め込まないように、自分なりのストレス発散方法を見つけましょう。
あまりめまいについて考え過ぎると、それ自体がストレスとなってしまうため、考え過ぎないようにすることも重要です。
▼参考
日本医師会 めまいが起こったら
http://www.kagoshima.med.or.jp/people/topic/H17/205.htm
広島共立病院 めまいの症状、原因その対処法
http://www.hiroshimairyo.or.jp/kenkou/vol39.html
全日本民主医療機関連合会 「めまい」を感じたら 原因はさまざま、早めに受診を
https://www.min-iren.gr.jp/?p=6776
MSDマニュアル家庭版 化膿性内耳炎
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/19-耳、鼻、のどの病気/内耳の病気/化膿性内耳炎
国立病院機構 熊本医療センター めまいをおこす薬とめまいを治す薬について
https://kumamoto.hosp.go.jp/kusu-press/kusu-138-01.php
日本成人病予防協会 めまい
https://www.japa.org/tips/kkj_0101/

監修者

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かつしかキュアクリニック
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