めまいがして、冷や汗も出てきた…。
血の気が引いて立っていられない…。
それは「迷走神経反射」かもしれません。
突然気を失いそうになるのはなぜなのか、お医者さんに詳しく聞きました。
まずはこう対処しよう
めまいが起きたときは、まず安静にしてください。
しゃがむ、座る、横になるなどして、一旦様子を見ましょう。
刺激を避けられるよう、暗く静かな場所で休んでください。
なお、
- 激しい頭痛がする
- ろれつが回らない
- 顔や手足にしびれ
- 物が二重に見える
といった場合は、早急な受診が必要です。
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血の気が引くめまいは「迷走神経反射」かも
自律神経の乱れによるめまい・立ちくらみ・失神を、「迷走神経反射」と言います。
副交感神経が過剰反応することによって、脳に十分な血液が届かなくなっている状態です。
症状が治まるまでの時間は?
迷走神経反射は、30秒~5分で治まるケースが多いです。
迷走神経反射が起こりやすいタイミング
- 精神的ストレスを受けたとき
- 強い痛みを感じたとき
- せきこんだとき
- 排便しているとき
- 長時間立っているとき
- 腹部の内臓疾患による刺激が加わったとき
迷走神経反射になりやすい人
- 若い女性(特に生理中)
- ストレスを感じやすい人
- 疲労が溜まっている人
- 立ち仕事を習慣にとしている人
- 睡眠が足りていない人
- 激しい運動を行う人
- 下痢、嘔吐の症状がある人
こんな症状が出たら失神に注意
- めまい、立ちくらみ
- 冷や汗
- 血の気が引く
- 頭痛
- 吐き気
- 視野がぼやける
- ふわふわする感じになる
- 手足のしびれ
- 過呼吸
- 眠くなる
上記症状が出たときは、すみやかに安全な場所に移動してください。
道路などで失神が起こると、事故に遭う恐れがあります。
症状を繰り返さないために

- バランスの良い食生活
- 十分な睡眠
- 適度な運動
で、迷走神経反射を防ぎましょう。
実際に「どのように対策をすればいいのか」を解説します。
①バランスの良い食生活
自律神経を整えるには、栄養バランスの良い食事が大切です。
特に、血流改善の作用がある青魚やビタミンEを、積極的に摂ってください。
\おすすめ食材/
青魚 |
マグロ、サンマ、サバ |
ビタミンE |
かぼちゃ、アーモンド、アボカド |
また、1日3食、毎日決まった時間での食事を心がけてください。
特に朝食は、自律神経を切り替えるスイッチとして役立ちます。
また、お酒を控えて、水分補給をしっかり行ってください。
②十分な睡眠をとろう
しっかりと睡眠をとり、心身に溜まった疲れを回復させましょう。
夜に入浴すると、質の良い睡眠を摂りやすくなります。
③適度な運動をしよう
脳の血流不足を防げるよう、運動で血行を促進させてください。
ストレッチやスクワット、ウォーキングなど無理なく継続できる運動がおすすめです。
また、立ち上がるときにめまいが起こる方は、起立調節訓練も行いましょう。
起立調節訓練のやり方(1日2回が目安)
- 立った状態で壁に背中をつける
- かかとだけを、壁から15cm程前に出す
- そのままの状態で30分間キープ
※気分が悪くなったら、すぐに中断してください。
注意!病気の可能性も
迷走神経反射には、
- 心臓の病気(不整脈、狭心症)
- 消化器の病気(胃潰瘍、腹部大動脈瘤破裂)
- 脳の病気(脳腫瘍、脳梗塞、てんかん)
- 肺の病気(肺動脈血栓症)
などが隠れていることも考えられます。
めまいだけでなく、次のような症状もある場合は、早急な受診が必要です。
<特に注意する症状>
- 胸の痛み
- 激しい頭痛
- 吐き気、嘔吐
- 麻痺や痺れ
- 物が二重に見える
- 息切れ、息苦しさ
受診するのは何科?
内科、脳神経内科を受診しましょう。
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不安な症状は早めに病院へ

めまいには、重い病気が隠れているケースもあります。
病気の進行を防ぐには、早期受診が重要です。
症状が心配な方は、一度病気で検査を受けてみましょう。
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