コレステロールと中性脂肪の違いをわかりやすく!数値を下げる方法も

更新日:2023-04-24 | 公開日:2019-01-30
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コレステロールと中性脂肪の違いをわかりやすく!数値を下げる方法も

コレステロールと中性脂肪の違いを、お医者さんに聞きました。

「コレステロールや中性脂肪が高いとどうなってしまうの?」
「数値を下げる方法はある?」

といった疑問にもお答えします。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

「コレステロール」と「中性脂肪」の違いをわかりやすくいうと?

医師男性
どちらも血液中に存在する脂質ではありますが、体での役割が異なります。

<コレステロール>
細胞膜やホルモン、胆汁酸など材料になります。
「悪玉」と「善玉」があり、善玉であれば数値が高くても問題のないことが多いです。

<中性脂肪>
体温を一定に保ったり、体を動かすときのエネルギー源として働きます。
基準値を超えて中性脂肪がたまっていると、動脈硬化のリスクが上昇します。

詳しく知りたい人向け解説「コレステロールとは」

健康診断で測定されるコレステロールには、

  • LDLコレステロール
  • HDLコレステロール
  • 総コレステロール

の3種類あります。

LDLコレステロール

医師男性
「悪玉コレステロール」と呼ばれるものです。
この値が高いときは要注意です。

LDLコレステロールは、肝臓から体全体にコレステロールを運ぶ作用があります。
余ったコレステロールを回収できないため、血液中にたまって酸化し、動脈硬化を招くことがあります。

HDLコレステロール

医師男性
「善玉コレステロール」と呼ばれるものです。
この値が高い場合は、通常問題ありません。

HDLコレステロールの働きはLDLコレステロールの逆です。
コレステロールを体の各組織から肝臓に運びます。
体全体にたまった余分なコレステロールを、肝臓に運ぶので「善玉」と呼ばれます。

※HDLコレステロールが極端に高い場合は、肝障害などが疑われるため要注意です。

総コレステロール

医師男性
LDLコレステロールと、HDLコレステロールを合わせたものを「総コレステロール」と考えておいていいでしょう。

総コレステロールの値が高くても、LDLコレステロールの値が高くなければ問題ない場合もあります。

また、近年は悪玉と善玉のバランスをみるために、「LDLコレステロール値÷HDLコレステロール値」の比率(L/H比)を結果に記載することも多くあります。
LDH/HDL比が2.5以上だと、動脈硬化や血栓のリスクが高くなります。

そのため、「ほかの病気がない場合は2.0以下に」「高血圧や糖尿病がある場合、あるいは心筋梗塞などの病歴がある場合には1.5以下に」を目安とする病院が増えています。

詳しく知りたい人向け解説「中性脂肪とは」

医師男性
体内に蓄えられた余剰エネルギーが「中性脂肪」です。
消費量を超えてカロリーを摂取することで生じます。

使われなかった中性脂肪は肝臓や血中などに溜まるため、脂肪肝・動脈硬化の原因となります。

1日の摂取エネルギーの目安

 

1400~2000kcal:活動量の少ない成人女性

2200±200kcal:活動量が普通以上の成人女性/活動量の少ない成人男性

2400~3000kcal:活動量の多い成人男

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健康診断表のみかた

みる数値

基準値

異常値とされる値

総コレステロール

140~199㎎/dl

260㎎/dl以上

LDLコレステロール

60~119㎎/dl

140㎎/dl以上

HDLコレステロール

40~119㎎/dl

40㎎/dl以下or120㎎/dl以上

「コレステロールが高い」ってどんな状態?

医師男性
コレステロールが高いと、血管壁にコレステロールが蓄積され、血液の流れがスムーズではなくなってしまいます。

値が120㎎/dl以上の場合、

  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • 糖尿病
  • 腎臓疾患
  • 甲状腺機能低下症
  • 心疾患

などが疑われます。

高くなる原因

医師男性
遺伝的要因生活習慣が原因として挙げられます。

生活習慣では

  • 過食(脂質の摂りすぎなど)
  • 運動不足
  • 肥満
  • 喫煙
  • アルコールの飲みすぎ
  • ストレス

などが原因となります。

将来的なリスク

動脈硬化が進み、脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こすリスクが高まります。

「コレステロールの数値を下げる」ためには?

食事、運動など生活習慣の改善が必要です。

  • 過食を避ける
  • 運動習慣をつける
  • 肥満を改善させる
  • 禁煙・節煙を行う
  • 禁酒・節酒を行う
  • ストレス解消をする

などを行いましょう。
コレステロールの排泄を促す食物繊維を多く取るのも良いでしょう。

「中性脂肪が高い」のはどんな状態?

医師男性
中性脂肪の分解が遅れ、動脈硬化が進みやすい状態です。
150㎎/dl以上では要注意です。

同時にLDLコレステロールが高いと、糖尿病や心疾患のリスクが増していきます。

「中性脂肪の数値を下げる」ためには?

医師男性
脂質、糖質を控えましょう。
  • 乳脂肪分の多いもの(バター、クリーム)
  • お肉の油
  • 果物
  • 甘いお菓子

などは食べ過ぎないでください。

また、余分な脂質の排泄を促すために食物繊維を多く取るのも良いでしょう。

「健康診断でひっかかった」方へ

医師男性
脂質異常症の場合、早期受診によって「脳梗塞」や「心筋梗塞」の重症化を防げます。
まずは総合的に健康状態を診てもらうためにも、医療機関を受診しましょう。

中性脂肪が高かった場合、血糖や血圧など他の数値も悪化しやすくなるので要注意です。

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【参考文献】
『医歯薬系学生のためのビジュアル生化学・分子生物学』大塚吉兵衛・安孫子宜光(共著)日本医事新報社
『生化学』香川靖雄(編) 東京化学同人
『改訂第2版認定病態栄養専門師のための病態栄養ガイドブック』 メディカルレビュー社

日本医事新報社HP 総コレステロールをわかりやすく説明するには?

エイザイ株式会社HP 病気や症状の情報 (静脈)血栓症

バイエル薬品株式会社HP 更年期に気をつけたい脂質異常症

神戸大学HP 神戸大学保険管理センター tobacco or Health!「たばこと健康」より

農林水産省HP 実践食育ナビ

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