甘えじゃない!子どもが朝起きれない病気「起立性調節障害」小学生・中学生・高校生に多い

更新日:2022-12-27 | 公開日:2022-02-28
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甘えじゃない!子どもが朝起きれない病気「起立性調節障害」小学生・中学生・高校生に多い

子どもが朝起きれない。
いつも、午前中は調子が悪い。

もしかして「起立性調節障害」かもしれません。
この病気は、自律神経が成長に動かないことが原因です。
「甘え」ではありません。

監修者
武井 智昭 先生

高座渋谷つばさクリニック
院長

武井 智昭先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会 小児科専門医

2002年 慶應義塾大学医学部を卒業
2002年 慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年 「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

「朝起きれない…」子どもに多い病気

医師男性
寝不足や発熱などの体調不良がないのに、「毎朝起きられない」「起きても動けない」という子どもは、自律神経の機能障害である起立性調節障害の可能性があります。

「怠けている」わけではなく、体の調子が狂い、朝起きられなくなってしまう病気です。朝の忙しい時間に症状が出るので、ついつい叱ってしまうママ・パパもいますが、叱っても症状は良くなりません。治療が必要です。

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起立性調節障害が重症化すると、どんな症状がでるの? お医者さんに、「これ以上悪化させないために、親ができること」を聞きました。 重症化すると「将来的にどんなリスクがあるのか」も解説します。 起立性調節障害チェック 3〜4個チェックが入ったら要注意です。 朝起き上がれない 午前中は動けない ベッドから一日起きあがれない 顔色がいつも青白い 元気がない、覇気がない 食欲不振が続く 立ちくらみ、めまいが常にある 立ち上がった際に気分を悪くする 立ち上がった際に失神する 動悸や息切れがある 頭痛、腹痛、倦怠感などを訴えている 乗り物に酔う 悪化してしまう原因は? 起立性調節障害を発症すると、長期化すればどんどん重症化する悪循環に陥りやすくなります。 起立性調節障害を発症すると、日常的な活動量が大きく減少します。 その状態が続くほど、筋力はなくなり、自律神経の機能も悪化していきます。 すると、活動量と脳へ巡る血流がさらに減り、起立性調節障害がどんどん悪化するという悪循環になってしまうのです。 重症化すると…将来的にこんなリスクが 重症化すると自律神経機能の循環調節(特に脳・上半身への血流低下)が障害を受け、通常の日常生活を送ることが難しくなり、長期間に及ぶ不登校・ひきこもりといった状態が続き社会復帰に影響を及ぼすとされています。 長期的なひきこもりは、人とのコミュニケーション能力や対人関係の欠如にも繋がることがあり、発症を認めた際は、早めの治療・環境の調節が重要とされています。 子どもはどう感じている? 最もつらいのは子ども本人です。 この病気は、決してサボっているわけではなく、実際に血流低下・無理すれば失神や動機・動けない・頭痛などの症状が現れます。 子ども達は、日々やりたい・挑戦したいことも多いと思いますが、体がついて行かずにそれらのことを全て諦めています。 友達も会うことが減って、頼れる存在ではなくなったり、差を感じて劣等感を感じたりすることもあります。 親御さんは、ぜひ、必要な治療を受けさせてあげてください。 親ができる改善策 治すために、親ができることを教えてください。 まずは、起立性調節障害の専門医に相談し、治療を受けましょう。 まずは、小児科に相談をして、起立性調節障害の専門医を紹介してもらうか、小児科医でも詳しい医師がいますので、身近な小児科にその医師がいれば相談しましょう。 その上で、生活する上で次のポイントに気をつけましょう。 起き上がるときは、頭は下げてゆっくり立たせてあげる 動かない起立状態は、1~2分以内に止める 食事は塩分を多めにとり、水分は1日1.5〜2リットルは摂取する 日々30分程度は歩くようにする(筋力低下を防ぐため) 夜は、布団に入り、眠くなくても眠るようにする つらい症状を理解してあげ、叱責したり、無理やり行動させたりしない 学校の先生に起立性調節障害発症を報告して、連携を取ってもらうようにしましょう。 病院で治療すべき「受診目安」 次のうち、 3つ以上症状がある 2つ以上の強い症状がある という場合は、起立性調節障害を疑い病院を受診しましょう。 まずは、小児科に相談しましょう。 子どもも見てもらえる神経内科が近くにあれば、そちらを受診してもよいでしょう。 立ちくらみ 失神 気分が悪い 朝起きられない 頭痛 腹痛 動悸 午前中調子が悪く動けないが、午後に動けるようになる 食欲不振 車に酔う 顔色が悪い 病院では、日常生活を、起立性調節障害を考慮して過ごせるようにアドバイス(非薬物療法)が行われます。必要であれば、心理療法も行われ、薬物治療も導入されます。 起立性調節障害は、病気です。 怠けではありません。 親御さん・専門医・学校と連携プレーで解決できるようにする必要があります 参考 一般社団法人日本小児心身医学会 起立性調節障害(OD)

どうして?起立性調節障害の「原因」

医師男性
自律神経のコントロールが乱れてしまっているのが原因とされています。

自律神経は、血圧・発汗・体温調節などあらゆる体の機能を担っています。ところがストレス・疲労などの負担が大きいと、自律神経の働きに乱れが生じて、体が思うように動かなくなります。

子どもの体で、何が起こっているの?

正常な状態であれば、立ち上がるときは足の血流が引き締まり、全身へ血液を流して、活動ができます。

しかし、起立性調節障害になると、立っても血流が回りにくくなっています。そのため脳に血が回らなくなり、立ちくらみが起こったり、起きることが困難になったり、失神などの症状が出ます。

起立性調節障害の「症状の特徴」

  • 朝起き上がれない
  • 無理して立っていると、立ちくらみや失神を起こす
  • めまい
  • 少しの動きで動悸が激しくなる
  • 食欲不振
  • 頭痛、腹痛、倦怠感
  • 乗り物に酔いやすい
  • 入浴で気分が悪くなる
  • 顔色が悪い
  • 嫌な話や嫌な物を見聞きすると調子を崩す

「気合いで治る」ものではありません

医師男性
気合いでは、体は動くようになりません。
起立性調節障害には、治療が必要です。

起立性調節障害は、ストレス、過度の緊張、精神的な重荷、活動性が低い、塩分や水分不足などが原因となって、自律神経に影響を及ぼして、体がうまく機能しなくなる病気です。

早く治すために、どんなことができる?

医師男性
どうか、「朝起き上がれないことが続く」、「熱はないみたいだけど体調が思わしくない」という場合は、放置せずに病院へ連れて行ってください。

学校へ通わなくてはならない大事な時期に、つい焦ってしまう保護者の方も多いです。しかし、焦らせても余計本人のストレスとなり、症状が悪くなる場合もあります。

初期で治療を始め、起立性調節障害を長引かせないようにしましょう。
長い間、学校にいけなくなると起立性調節障害だけでなく、不登校となり、うつ症状など気持ちが病んでしまう子どももいます。

一度、病院で検査をしてみましょう

医師男性
発熱などの病気のような症状はないのに、朝起きられない、午後になると元気になる、動けると行った症状が、1週間から2週間程度続き、学校へ行けない場合には病院受診をしましょう。

病院は何科?

医師男性
小・中学性までは、小児科へ相談しましょう。

高校生以上は、循環器内科・脳神経内科などを受診しましょう。

睡眠外来がある病院を受診するのもよいでしょう。

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