腕のしこりは何科で受診?痛い・動くのは大丈夫?病気の可能性と治療法も

更新日:2023-01-16 | 公開日:2021-01-04
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腕のしこりは何科で受診?痛い・動くのは大丈夫?病気の可能性と治療法も

腕のしこりを除去したいけど、何科に相談したらいいの?

受診すべき診療科、腕のしこりの正体などを、お医者さんに詳しくお聞きしました。
しこりが気になる方は、要チェックです。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

腕にしこりができた…!病院は何科?

医師男性
腕のしこりが気になるときは、皮膚科を受診しましょう。

皮膚科を探す

このしこりは大丈夫なの…?

医師男性
腕のしこりは、ほとんどが良性ですが、ごくまれに悪性腫瘍の場合があり、検査をしない限り大丈夫とは言いきれません。

良性のしこりは、皮膚の角質や皮脂がたまったもの、脂肪の塊であるケースが多いです。

よくある2つの病気

医師男性

腕のしこりは

  • 粉瘤(アテローム)
  • 脂肪腫

のケースが多いです。それぞれ詳しく解説していきます。

病気① 粉瘤(アテローム)

医師男性
アテロームとは、皮膚の下に袋状のできもの(嚢腫)ができ、皮膚から剥げ落ちるはずの角質や皮脂が、剥げ落ちずに袋の中にたまってできた腫瘍のことです。

アテロームができる原因は、今のところ原因ははっきりとわかっていません。

しこりの特徴

医師男性
アテロームは、時間が経つにつれて、しこりは少しずつ大きくなっていきます。

一度できると、たまった角質や皮脂は袋の外に出られないため、どんどん蓄積していきます。

アテロームは、腕以外にも、顔や首、耳のうしろ、背中などにできやすいです。しこりは、数mm~数cmの半球状で、中央に黒い点のような開口部がみられることが多いです。

強く押すと、臭くてドロドロとした物質が出てくる場合があります。しこりは、1個から数個まででき、多発する場合もあります。

自然に治る?

医師男性
残念ながら、自然に治ることはありません。

放置すると…

医師男性
放置すると、さらに大きくなる可能性があります。

また、しこりの中央の開口部から細菌が侵入すると、化膿する場合があります(炎症性もしくは化膿性粉瘤)。

化膿すると、しこりは赤く腫れ、痛みがあります。さらに悪化すると、しこりの内容物が破壊され、膿がたまります(膿瘍)。
そうなると、皮膚の表面を少し切り開き、膿を出さなくてはならないこともあります。

病院での治療法

医師男性
炎症が強い場合は、手術を行い、アテロームを切開して膿を出します。

赤みや痛みのない場合は、メスを使い、アテロームを表面の皮膚ごと切り取り、縫いあわせる手術を行います。

へそ抜き法(くり抜き法)は、アテロームの皮膚開口部に円筒状のメスを刺し込んで、表面の皮膚といっしょに袋状構造物の一部分をくり抜く手術法です。手術跡は、最終的にニキビ跡ほどのへこみになります。

良性のしこりのため、切除するかどうかは本人次第ですが、ある程度の大きさにまでなったものは切除することをおすすめします。

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病気② 脂肪腫

医師男性
脂肪腫とは、皮膚の下に脂肪細胞が増えてできた脂肪の塊のことです。

脂肪腫ができる原因は、はっきりとわかっていませんが、洋服ですれる、手で触れやすいなどの刺激を受ける部位にできる傾向があります。また、体質的に脂肪腫が生じやすい人がいます。

しこりの特徴

医師男性
滑らかでやわらかい、こぶのような見た目です。しこりは、硬く感じられるケースもあります。

脂肪腫は、体のあらゆる場所にできます。とくに前腕部や体幹、首に発生しやすいです。
しこりの大きさは数mm~10cm以上に及ぶものまでさまざまですが、約7.5cm以内のものが多いです。

1個だけできることもあれば、たくさんできることもあります。痛みがあるものや、押すと痛みを感じものもあります。

自然に治る?

医師男性
脂肪腫は、放置したり、市販薬を塗ったりしても消えません。

放置すると…

医師男性
放置しても、特に体への害はありません。

病院での治療法

医師男性
特に治療の必要はありません。
ただし、「しこりが気になる」「痛みが伴う」場合は、手術で摘出することも可能です。

手術では、しこりの上をしこりの直径と同じくらい切開し、しこりを包んでいる膜を破らないように、周りの組織から剥がして取り出します。

また、スクイージング手術は、脂肪腫の剥離・摘出用の器具が入る程度の、必要最小限の切開で、しこりを取り出せる手術法です。
スクイージング手術は、しこりの大きさにもよりますが、1~3cm以下の切開で済むので、手術跡が目立ちにくい方法といえます。

病院に行く目安

腕 しこり 何科

医師男性
基本的に、手術をしないと取り除けないので、しこりが気になる場合には受診をおすすめします。

まれに悪性腫瘍のケースもあります。
悪性腫瘍かどうかは、病院で検査をしないと判断できないので、早めに受診することで、病気を早期発見できるメリットがあります。

特に、炎症を起こし、痛みがある場合は、早めに受診しましょう。

受診するのは何科?

医師男性
腕のしこりが気になるときは、皮膚科を受診しましょう。

皮膚科を探す

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