子どもの熱が1週間以上下がらない！原因とママ・パパの対処法｜医師監修

子どもの熱がずっと下がらない･･･。
1週間以上も熱が長引く場合と、熱が上がったり下がったりする場合の対処法と原因をお医者さんが解説します。

監修医

高座渋谷つばさクリニック

院長
武井 智昭 先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会　小児科専門医

2002年　慶應義塾大学医学部を卒業
2002年　慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年　立川共済病院勤務
2005年　平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年　北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年　横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年　「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年　「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

子どもの熱が1週間以上下がらない原因

基本的にはよくある風邪のウイルスであれば、長くても5日程度で解熱することが多いです。

1週間以上も発熱が続く原因として
・ウイルス性の風邪が長引いている
・細菌感染の合併症
・川崎病など他の病気
の可能性があります。

「細菌感染」の症状例

次のような、抗生剤の投与が必要な細菌感染の可能性があります。

• 咽頭炎・扁桃炎などの喉が赤くなり膿がつくような化膿性の炎症
• 気管支炎・肺炎
• 熱・咳・痰・血痰を起こす結核
• 高熱、悪寒を起こす敗血症
• 高熱、下痢、腹痛を起こす細菌性赤痢　など

風邪から炎症が広がり、肺や気管支などに痰が溜まって細菌感染がおこる二次感染のこともあります。

「川崎病」の症状例

川崎病は、急性熱性疾患で、全身の動脈の病気です。

• 5日以上発熱し、白目が真っ赤に充血
• 唇が赤くなり、いちご舌（舌がいちごのようにブツブツ）になる
• 体中に不定形の発疹
• 手足に硬性の浮腫
• 非化膿性の頸部リンパ節腫脹

などが見られます。

病院に行くべき？

発熱が持続する場合は、一度医療機関を受診して、適切な検査と治療（入院を含めて）が必要です。

特に、

• 熱が38度以上
• 痙攣や震えがある
• 意識が朦朧としている

といった場合は救急を受診しましょう。

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ケース1.熱が上がったり下がったりする

特に小さな子どもは、体が楽であれば、動き回ったり、おもちゃで遊んだりしたくなります。その結果、体はまた疲れてしまい、熱が上がります。

子どもは、大人と違い、少し体調が良くなると、じっとしていられず、静かに眠っていることができません。
少し安静にして楽になったら動き回ると、熱を繰り返す場合があります。

対処法

少し疲れが出たら寝かせる、食事をしっかりとるようにしていけば徐々に熱が出なくなります。

言い聞かせても通じない年齢の子どもは、無理させないように大人が、熱が完全に下がるまでついてあげましょう。

ケース2.夜になると熱が上がる

体調が万全に戻っていない状態で、日中に動き回ると、夕方また熱ぶり返すことがあります。

人はもともと朝の熱は低く、夕方かけて上がっていきます。
病気で熱が上がった場合も、朝は熱が低いため、「熱が下がった」と錯覚してしまうことがあります。

対処法

朝の体温を目安とせずに、夕方の体温を体調の目安にしてください。
夕方や夜に熱が上がらなくなるまで、できるだけ安静にさせましょう。

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