子どもの風邪│病院に行く目安&タイミング。咳だけ・迷うときは?|小児科専門医監修

子どもの風邪│病院に行く目安&タイミング。咳だけ・迷うときは?|小児科専門医監修

公開日:2019-09-18 | 更新日:2022-09-05

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子どもが風邪かも・・・?
「これくらい大丈夫?」「病院にいくべき?」と悩むこともありますよね。

お医者さんに「子どもが風邪をひいたときの病院に行くタイミング」について聞きました。気をつける熱や咳など、詳しく解説します。「風邪と間違いやすい病気」についても紹介するので、ママ・パパはしっかり知っておきましょう。

武井 智昭 先生

監修医

高座渋谷つばさクリニック

院長
武井 智昭 先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会 小児科専門医

2002年 慶應義塾大学医学部を卒業
2002年 慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年 「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

すぐに病院に行くべき症状

先生(男性)
次にあげる症状がある場合は、夜間でも医療機関を受診してください。
風邪によって脱水症状を起こしていたり、より深刻な「髄膜炎」を引き起こしている可能性が高いです。
  • 激しい頭痛
  • 水分がとれない
  • 呼吸が早い
  • 活気がない
  • 顔色がわるい
  • 意識が薄れている
  • おしっこが出ない
  • 冷や汗をかいている
  • 泣いているのに涙がでない
  • けいれんがあった

「脱水症状」や「髄膜炎」は、子どもの命にかかわります
早急に対応しましょう。

脱水症状とは:
嘔吐・下痢をしているときになりやすい。特に赤ちゃんや小さな子どもは、急激に脱水が進むことがある。

髄膜炎とは:
風邪のウイルスなどが、脳の髄膜に及んで炎症を起こしている状態。後遺症を残すこともある。

「発熱している」場合の受診目安

熱

先生(男性)
  • 生後3カ月未満→38度以上
  • 生後3カ月以上→40度以上

になった場合は、は、医療機関受診をしてください。

発熱は、何かのウイルスや細菌に対する反応です。

生後3カ月未満の赤ちゃんの場合は
→状態が急変することがあるので、38度以上になったらすぐに医療機関に行きましょう。

生後3カ月以上の赤ちゃん~子ども
→発熱があっても「機嫌が良い」「水分補給ができる」「食事ができる」状態であれば、1日程度様子をみてもよいでしょう。

発熱があるとき、考えられる病気

  • 突発性発疹(初感染時は、高熱と発疹がでる)
  • インフルエンザ(急激に熱が上がる)
  • おたふく風邪(耳の下・顎あたりが痛くなる)
  • 扁桃炎、咽頭炎(喉が痛くなる)
  • 急性胃腸炎(嘔吐・下痢を伴う)
  • 肺炎(激しい咳が続く)

※インフルエンザを疑う場合は、症状が出てから12時間以上~48時間以内の受診が望ましいとされています。(12時間以上経過していないと、正確な診断ができないことがあります)

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「咳をしている」場合の受診目安

咳

先生(男性)
  • 激しい咳が止まらない
  • ゼーゼーと息をしている
  • 咳が7日以上でている

などの症状がある場合は、小児科、内科や呼吸器内科を受診しましょう。

風邪の後に、咳だけが続くことはよくあります。
しかし7日以上続く咳があった場合は、医療機関を受診しましょう。気管支炎・気管支喘息などの可能性があります。

咳があるとき、考えられる病気

  • 気管支喘息(ヒューヒュー・ゼーゼー呼吸)
  • 気管支炎(激しい咳が続く)
  • 肺炎(激しい咳が続く)
  • 百日咳(乾いた咳が止まらない)

など

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「鼻水が続いている」場合の受診目安

子ども

先生(男性)
  • 黄緑色のドロっとした鼻水がでる
  • サラサラした鼻水がずっとでている

場合は、医療機関を受診しましょう。

黄緑色のドロっとした鼻水がでる場合、風邪の後になりやすい「副鼻腔炎(ちくのう症)」になっている可能性があります。鼻の奥の空洞に、膿のようなドロドロの鼻水がたまっている状態です。

サラサラの鼻水が出続けている場合は、風邪ではなくアレルギーの疑いがあります。アレルギーは、喉のイガイガ感や頭痛など、風邪に似たような症状を伴うこともあります。(発熱はありません)一度、医療機関で検査を受けてみましょう。

鼻づまり放置すると、中耳炎になってしまうこともあるので、こまめに排出してあげましょう。鼻づまりが取れない場合は、医療機関で鼻水吸引をしてもらうのをおすすめします。

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こんな「要注意の症状」でていませんか?

その他にも、医療機関に行った方がよい症状がいくつかあるのでそれぞれ解説します。

喉の痛み・舌のぶつぶつ→溶連菌感染症かも

先生(男性)

溶連菌感染症は、

  • 喉の痛み
  • 発熱
  • 体に細かい発疹
  • 舌が赤くなりぶつぶつができる(いちご舌)

などの症状が現れます。

そのままだと1週間ほど症状が良くなるまでかかりますが、医療機関で迅速検査を受け確定されれば、抗生剤を投与して1〜2日で主な症状は快方に向かいます。

また、合併症(糸球体腎炎、リウマチ熱)の予防にもなります。溶連菌感染症が疑われる場合は、早めに小児科を受診しましょう。

急な嘔吐・白っぽい水下痢→ウイルス性胃腸炎かも

先生(男性)
  • 急に吐いた
  • 急に下痢をした
  • 下痢が白っぽい水下痢

といった場合は、ウイルス性胃腸炎の可能性があります。

感染後数時間〜24時間程度で発症します。
数回の嘔吐、下痢でおさまらず症状が強い・脱水症状がある場合は、医療機関を早急に受診して治療を受けましょう。小さな子どもは、重篤な状態になる場合もあります。発熱する場合もあります。

※感染力が非常に強いので、食器類、タオルなど共有をしないでください。感染者が触れたものや嘔吐物や便が漏れたところは消毒が必要です。

熱性けいれん→髄膜炎かも

先生(男性)

風邪が悪化して「髄膜炎」になると、

  • 強い頭痛
  • 高熱
  • 吐き気
  • 熱性けいれん

などの症状が現れます。

けいれんがでているのは、悪化している状態といえます。
早急に医療機関受診が必要です。深夜でも救急で小児科もしくは脳神経内科を受診しましょう。治療がおくれると、命にかかわります

病院に行くべきか迷ったら「#8000」に相談

先生(男性)
休日・夜間に子どもの症状の対処に迷った場合や、医療機関に行くべきか判断できない場合、「#8000」に通話すると、小児科医師・看護師に相談することができます。

病院に行く前に「市販薬を飲まない方がいい」ケースも

先生(男性)
市販薬を飲むと、医療機関で正確な診断ができなかったり、症状が悪化してしまうことがあります。

例えば咳をしているときに咳止めを使ってしまうと、ウイルス等の排出をとめてしまうことがあります。

また、インフルエンザの場合は、脳症・ライ症候群の発症リスクをあげるため、使ってはいけない市販薬があります。

市販薬を使うときは、薬剤師に相談してください。
症状の原因がわからないときは、まず医師の診察を受けるようにしましょう。

風邪のホームケア

先生(男性)
基本的には、安静にして、水分補給をしっかり行うことを心がけましょう。

飲み物は経口補水液がおすすめですが、市販のスポーツドリンクや、子どもが飲みたがるものでかまいません。脱水を防ぐために、水分摂取だけはこまめにおこなってください。

「早く治すために栄養があるものを」といろいろ食べさせたくなりますが、プリンやすりおろしリンゴなど子どもが食べたいものを食べさせるのがよいでしょう。食欲がでてきたら、おかゆ・うどん・パン・野菜スープなどの消化によいものをあげるとよいでしょう。

お風呂は、発熱がつらくない限りははいってもかまいませんが、体力を消耗するのでシャワーをさっと浴びる程度にしておくのがおすすめです。

他の家族にうつさないために…

お家でできる感染予防としては

  • 手洗い・うがい
  • マスクをつける
  • タオルを共有しない
  • 部屋を分ける
  • 風邪の子どものお風呂は一番最後にする

といったことがあげられます。
全て行うのは難しいかもしれませんが、家庭内感染を防ぐためにもできる範囲でおこないましょう。

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