公開日:2020-09-08 | 更新日:2021-11-10
赤ちゃんの足がM字型になっていない…。
これって…脱臼してる?
赤ちゃんが股関節脱臼しているときの特徴(足の動きやしわの数など)をお医者さんに聞きました。
「親はどう対処してあげればいい?」「いつまで気をつければいい?」といったよくある質問にも答えます。
赤ちゃんの股関節脱臼チェック
赤ちゃんは、脱臼しても痛くありません。そのため、見た目ではわりにくいのです。
<股関節脱臼しているときの特徴>
- 脱臼している側の脚があまり開かない
- 片側の太ももにだけ、深く長いシワが多い
- 太もものシワの位置が左右均等でない
- おむつを替えているとき、片方の足が開かない
- 片足だけ、脚を立てる
新生児期からわかる赤ちゃんもいますが、3、4ヶ月になってからわかる場合もあります。
しわの数をチェック!

片足の足の付け根のシワが深い・長い・多い場合は、片足の脱臼が考えられます。
足の動きの特徴

通常、赤ちゃんは「M字」に脚を開いている状態が普通です。
脱臼していると
・片脚がダランとまっすぐ伸びる
・片足だけがM字に開きにくい
ということがあります。
また、おむつを替えているときに、股関節が開きにくいという症状もあります。
※両足とも脱臼しているケースもあります。
ハイハイのしかたの特徴

・片足を引きずる
・足の動きが左右均一でない
といった場合は注意が必要です。
歩き方の特徴

・歩き方がぎこちない
・歩くとふらつく
・歩くのが遅い
・片足を引きずる
などがあります。
赤ちゃんの股関節脱臼の「親の対処」

脱臼していることがわかったら、すぐに医療機関(整形外科)へ行きましょう。
早期発見によって、治療方法も楽になり、経過も良好なケースが多くなります。
反対に、放置してしまうと、股関節が正常に成長しなくなり、正常に歩行できなくなる可能性が高くなります。
整形外科を探す
「おむつ替え」の注意

足首を持って、引っ張るのはNGです。
膝の裏に手を入れて優しくお尻を持ち上げるようにしてください。
\ワンポイント・アドバイス/
赤ちゃんが足をバタバタさせたり、足を突っ張ったりしてしまう時は…

お尻を持ち上げ、足の裏を優しく持ち、お腹の方向に持ち上げながら膝を曲げると自然な「M字」に開きます。
「抱っこ」の注意


赤ちゃんの両足が、自然に「M字」になるように抱っこする人に向けて両足が開いている状態がおすすめです。
赤ちゃんの足がまっすぐに伸びている状態や、だらんとぶら下がっている状態は良くありません。
脚を伸ばした状態で抱っこ紐の中に入れたり、足が動かせない状態で固定するのは、脱臼につながるので避けましょう。
「赤ちゃんの服」の注意

服は、足を自由に動かせるタイプを選びましょう。
まっすぐの筒型のものは、脚を動かす際に負担がかかる場合があります。紙おむつを履かせる際も、ぴったりとテープを張ってしまうと股関節に負担がかかります。少し余裕を持って履かせるようにしてあげましょう。
いつまで気をつける?

通常、赤ちゃんが歩き始めるころまで注意が必要です。
しかし、それでも発見が遅れる場合もあります。乳幼児健診を受けていても、関節が柔らかい赤ちゃんや、両脚が外れている場合は脱臼に気がつかない場合もあります。その場合は、歩き方がおかしいと、歩き始めてから気がつくケースもあるので注意してください。
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参考
MSDマニュアル家庭版 股関節の脱臼
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/25-外傷と中毒/脱臼/股関節の脱臼