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慢性便秘改善へ!ビフィズス菌・ラクトフェリン・乳酸菌の基本を知ろう

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慢性便秘改善へ!ビフィズス菌・ラクトフェリン・乳酸菌の基本を知ろう

【執筆・監修】
内科医 岡村信良(医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック)
内科医・岡村信良
【経歴】
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

つらい慢性便秘症、なるべく早く改善のコツをつかんで、身も心も軽快になりたいですよね。今回は「頑固な慢性便秘をなんとかしたい!」あなたに、しっかり医師が解説いたします。

 

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知ってる?便秘の3タイプ

慢性便秘症は、腸内に便が停滞し、何日も便通が出ない状態になる疾患です。
便秘は、大きく三つのタイプに分類することができます。

1、弛緩(しかん)性便秘 大腸の蠕動(ぜんどう)運動の低下や筋力の低下で、便が押し出しづらくなります。
2、けいれん性便秘 ストレスが原因で自律神経が乱れ、腸の運動が低下して起こります。
3、直腸性便秘 便意を我慢する・かん腸の乱用などが原因で起こります。

女性は特に便秘を起こしやすいため、日頃から便秘にならないような生活を送ることが望まれます。

どうして便秘になるの?

①食べる量が少ない

食事の量が少ないと腸内に便がたまらないので、便秘を起こしやすくなります。
そのため、過度のダイエットや朝食抜きは、痩せるどころか便秘を誘発しやすくなります。

②食物繊維の摂取不足

食物繊維は、腸の働きを活発にする、腸内環境を整える、腸内の善玉菌を増やすなどの働きがあります。
食物繊維が不足すると便秘を起こしやすくなるのはそのためです。

③ストレス過多

過剰なストレスを受けると自律神経がバランスを崩します。
自律神経は、排便を促す腸の蠕動(ぜんどう)運動も支配しています。
直腸に便がたまると、肛門括約筋を動かし、排便がスムーズに行われます。
ストレスによって自律神経が乱れると、蠕動運動が過剰に働いたり、逆に働かなかったりして、便秘や下痢を繰りかえすけいれん性便秘、別名“ストレス性便秘”になりやすいのです。

④運動不足

便を押し出すには腹筋(腹横筋)の力が関わっています。
運動不足だと排便に関わる腹筋と、直腸周辺の“肛門括約筋”の筋肉量が減ります。
便は、直腸や肛門など便の出口に到達すると周辺の筋肉を緩ませて排便を促しますが、この筋肉を動かしにくくなると便秘になります。

⑤冷え症

冷えで代謝が低下すると酵素や善玉菌の働きが弱まり、腸内環境が悪化します。
すると便秘を起こしやすくなります。

⑥服用している薬の副作用

鉄剤、鎮痛剤、向精神薬などの副作用で便秘になることがあります。

⑦何らかの病気による

大腸がん、腸管癒着、イレウスなどの病気が原因で腸内に異常が生じ、便秘が起こることがあります。
これらの病気の場合には、便秘以外に、嘔吐(おうと)、激しい腹痛、血便が伴うことが多いといわれています。

慢性便秘症になるのはどんな人?

慢性便秘になるのはこんな人です。

  • 日々の食生活で食物繊維摂取量が不足している人
  • 水分摂取が不足している人
  • 日常的に精神科などで処方されている薬を服用している人
  • 運動不足の人
  • 食べる量が少ない人
  • ストレス過多の人

代表的な治療法とは?

生活習慣の改善

便秘を起こす大きな原因は食事です。
食事は1日3食をバランスよく取ることが大切です。また、毎日の適度な運動も便秘解消には効果的です。

便秘治療薬の使用

生活習慣の改善を行っても、一向に便秘が解消されない場合には、薬物治療を行うことがあります。
代表的な薬としては、便を柔らかくして排せつしやすくする緩下薬や、大腸を刺激して排便を促す大腸刺激性下剤が挙げられます。

便秘を改善!ビフィズス菌やラクトフェリン

①ビフィズス菌

母乳栄養中に多く存在します。
ビフィズス菌は、オリゴ糖や乳糖などを分解して酢酸や乳酸を作ります。
酢酸や乳酸には整腸作用があるので、腸内pHを低下させます。
腸内pHが下がると悪玉菌が減り、善玉菌が育成しやすい環境になり、腸内環境が整えられます。

②ラクトフェリン

ラクトフェリンは、母乳、汗、涙、唾液などの外分泌液中に含まれている鉄結合性糖タンパク質です。
強力な抗菌活性があります。
鉄分は細菌のエサになる成分ですが、ラクトフェリンが腸内の鉄分と結合してエサを奪い、細菌の栄養源と増殖を抑えます。

③乳酸菌

乳酸菌は善玉菌の一つです。
腸内の糖類を分解して乳酸を作る細菌で、整腸作用があります。
また、蠕動(ぜんどう)運動を活発にする働きもあり、便秘解消に役立ちます。

便を出しやすくする方法は?

次の点に気を付けましょう。

排便時の姿勢

排便時は、前傾姿勢(35度くらいの傾き)が最も適した姿勢といわれています。
理想的なのは和式トイレでの排便時に、少し前かがみになる姿勢です。
洋式トイレの場合は、彫刻家ロダンの“考える人”の像のような姿勢をとると、前傾姿勢になり排便がスムーズになります。

水分を十分取る

水分が不足すると、便も水分が少なくなって固くなります。
固い便は蠕動(ぜんどう)運動で押し出されにくくなるので移動が困難となり、排便が難しくなります。
1日1・5リットル以上の水分補給を心がけてください。
起きたらすぐに水か牛乳をコップ1杯飲むと腸が刺激され、便意をもよおしやすくなるといわれています。

適度な運動

軽いウオーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動を行うようにしましょう。
体を動かすと血流が促進されて腸の働きが良くなります。
また、腹筋を鍛えると排便しやすくなります。

排便の習慣をつける

朝食を食べ終えたら、便意を感じてなくてもトイレに行く習慣をつけましょう。
そうすると、自然と便意を感じるようになり、規則的な排便習慣を身に付けることができます。
また、便意があるのに我慢して排便しないと直腸の神経が鈍り、便意を感じにくくなる恐れがあります。

まとめ

慢性便秘症になる原因はさまざまです。
便秘になったときは理由や原因を考えて対処する必要があります。
毎日の排便は健康のバロメーターになります。
健康的な生活を送るためにも、毎日3食バランスよく食べて、適度に身体を動かして、すっきり排便できるようにしましょう。
もし便秘が長く続いてしまうときは、念のため消化器内科の受診をおすすめします。

 

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